「なに、待たせるわけ?」郵便局員が集荷先で女性に暴力!被害者は頸部挫傷にストレス障害、警察出動の騒ぎに発展するも局側の不誠実な対応

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2022年09月29日 05:30  週刊女性PRIME

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スマホを指さして、コンシェルジュにBさんの動画撮影をやめさせろと言うA氏

「なに、待たせるわけ? 面倒な客にあたったよ。大手の企業でも平気で俺を待たせるやついるし。これだけ待たされて耐えられない」

 9月7日の午後1時ごろ、都内の閑静な住宅街にある高級マンションの廊下に男性の怒声が響いた。集荷で訪れた麹町郵便局の局員(以下、A氏)だった。この後、集荷を依頼した女性(以下、Bさん)に暴力を振るい、ケガを負わせ、警察が出動する事態に。Bさんから相談を受けた知人女性が打ち明けてくれた。

撮影を止めようと腕をつかんで離さず

「Bさんはこの日、集荷と配達の2件を手配していたので、インターホンが鳴ったときに、モニター越しに“集荷ですか、配達ですか”と尋ねたそうです。ところが、A氏がうつむいて、声が聞き取りにくかったので、もう一度尋ねたところ、舌打ちをして“集荷だってば”といら立った口調で返事をしたそうです」

 この後、Bさんが受け取った送り状に宛名を記入したいことを伝えると、A氏は激しく地面を踏みつけ、冒頭の言葉を発した。その後も廊下をうろうろしながら文句を言い続けるA氏に恐怖を感じたBさんは証拠を残すため、スマートフォンで動画を撮影。これをA氏が力ずくで止めようとした。

「スマホを構えると、それを弾き飛ばされ、そのままA氏の手が顔に当たったそうです。拾ってまた撮影しようとすると今度は突き飛ばされるような形に。その後、共にエレベーターに乗って、Bさんがフロントのコンシェルジュに助けを求めに行ったところ、A氏はそのまま出口のある階下まで降りようとしていたそうです。

 エレベーターに同乗していた人がドアを開けたままにして、逃げられないようにしてくれたと言っていました。逃げられなかったA氏は撮影を止めようとBさんの腕をつかんで離さず、警備員や警察官が来てようやく落ち着いたそうです」(知人女性、以下同)

 編集部でも動画を確認したが、確かにスマホを叩き落とされ、天井が映っている場面や、A氏がつかもうとするところ、エレベーターで逃げようとする姿が撮影されていた。その日のうちに郵便局側は部長C氏らが直接謝罪に訪れるも、翌日に態度が一変する。

「C氏からBさんに電話で、“警察から相互暴力と聞いています。トラブルはお互いに何かないと起きないです”とBさんにも非があったような言い方をされたそうです」

 一方でA氏は以前からトラブルを起こしていたことや、今回のことがきっかけで解雇になったとC氏は説明した。

ケガの具合がひどく、会える状態ではなかった

「Bさんは、組織のトップがもっと現場に目を向けて、事件を真摯に受け止める必要がある、と局長からの謝罪を求めましたが、C氏から“そういった慣習はない”と断られたそうです」

 この応対に不信感を抱いたBさんは警察に相談。Bさん側に非があるような形ではないと判断した警察からC氏へ連絡がいき、同日夜にC氏から再び謝罪の電話があった。

 この謝罪電話から5日後、郵便局側の担当が別の部長D氏に変わったが、局長の謝罪について進展はなく、体調の優れないBさんは整形外科とメンタルクリニックを受診していた。

「日を追うごとに痛みが増してきたそうで、病院に行っていました。整形外科ではむち打ちと診断され、首を固定。1週間は絶対に安静にするようにと言われたそうです。メンタルクリニックでは、急性ストレス障害と診断されていました。

 郵便局員の制服を見ただけでフラッシュバックして、人通りが少ない道やエレベーターなどで男性と一緒になると動悸や過呼吸になるそうです。ランニングが趣味の人でしたが、外に出られなくなったことでうつぎみになっているようで、心身共に傷を負っていました

 騒動から1週間後の9月14日、事態が一歩前に進んだ。

「D氏から局長と午後2時に謝罪に伺うとBさんの留守番電話に残っていました。ただ、Bさんはケガの具合がひどく、会える状態ではなかったので、別の日にしてほしいと連絡したそうです」

 その2日後、Bさんは別の整形外科を受診。むち打ちのほかに腰部挫傷、両足関節の捻挫などと診断され、回復するまで車いすで生活することになった。この一連の事態について、編集部が麹町郵便局に問い合わせたところ、代わりに日本郵便株式会社の東京支社が対応。

局長と被害女性Bさんのところへ伺うと明言した音声

「9月7日にお客様と局員の間でトラブルがあったのは事実で、把握しております」と認めたが、A氏の解雇に関しては「暴力があった、お客様に被害があったなど具体的なことは、現在警察と相談中で、適切に対応していきます。解雇などは個人情報になるのでコメントは控えさせていただきます」という回答だった。

 編集部が問い合わせた4日後、BさんがD氏に局長と会うための日程を相談したが、返答は想定外のものだった。

刑事と民事両方での訴訟も検討

「郵便局側からは“週刊誌から取材がありまして、上部の機関と今後について相談することになりましたので、現段階では局長がお伺いするというお約束はできません”と言われたそうです。Bさんは週刊誌が取材をしたことと自分への謝罪が白紙になるのはどういう関係があるのかと郵便局の対応に怒っていました。今後についても、上部の組織と相談するといった答えで、また振り出しに戻ったようです」

 なぜ、このようなことになったのか。東京支社へ確認したところ、

「局長が謝罪にいくと明言したことはないと、麹町郵便局からは報告を受けています」
との回答が。

 だが、編集部は知人女性の協力を得て、D氏が局長とBさんのところへ伺うと明言した留守番電話なども確認している。

「Bさんは現在も通院していると聞いています。治療費の話をしようにも、郵便局側との話がまったく進まず、頭を抱えています。Bさんが局長からの謝罪を求めているのも、問題のある局員をそのままにしていた郵便局に責任があり、上の人が局員をしっかり管理できるように組織改革が必要だからだと言っていました。現時点では刑事と民事両方での訴訟も検討しているそうです」(前出・知人女性)

 局員の横柄な態度、二転三転する不誠実な対応……。郵便局側がまずすべきは自らの過失を素直に認めることではないのか。心身共に傷ついた被害者が存在するのは明らかなのだから。

 

 

 

 

 

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