右の頭と左の頭で性格が違う双頭のカメ誕生、強いのは右!(マレーシア)

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2022年09月30日 06:11  Techinsight Japan

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2つの頭を持ったアオウミガメ(画像は『Lang Tengah Turtle Watch 2022年9月1日付Instagram「Miracle found in a nest」』のスクリーンショット)
マレー半島東海岸北部、南シナ海に浮かぶマレーシアのランテンガ島で先月30日、非常に珍しい2つの頭を持つアオウミガメ(Green sea turtle)が誕生し注目を浴びている。そのカメは右の頭と左の頭で性格が違い、右が動きを支配しているという。『The Daily Star』などが伝えた。

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ウミガメを絶滅から救う目的で2013年に設立された環境保全団体「ランテンガ・タートル・ウォッチ(Lang Tengah Turtle Watch、以下LTTW)」のSNSに今月初め、双頭のカメの写真が投稿された。

卵から孵化したばかりの頭2つ、甲羅1つ、足4本のカメが見つかったのは、LTTWの監視下に置かれている「タンジョン・ジャラ・リゾート・プロジェクト(Tanjong Jara Resort project)」の敷地内にあるアオウミガメの巣で、先月30日のことだった。

プロジェクトマネージャーのアバイダ・ザーバさん(Abidah Zaaba)は「頭が2つあるのを最初に見た時は、物が二重に見えているのかと思い、思わず二度見した」と当時の驚きを表現、「双頭のカメは自然界で生き残るのは難しい」とその場で保護したことを明かした。

アバイダさんによると、昨年6月に双頭のカメが卵から孵化したもののすぐに死んでしまったそうで、「110個の卵のうち、ここ2か月間で無事に孵化したのは57匹で、残りは孵化に失敗しています。今回、双頭のカメが生き残っていたのはまさに“奇跡”です」と述べている。

興味深いことに、2つの頭は外からの刺激に対し違う反応を示すそうで、1つの体をシェアしながらも、性格が違う2匹だと考えられるようだ。また思うようには動けないものの、右の頭のカメのほうが左の頭のカメよりも明らかに優勢だという。


なおLTTWの主任を務めるセ・リン・ロンさん(Seh Ling Long)は先天性の奇形の原因として、遺伝子の突然変異、染色体異常、近親交配などによる遺伝的要因や気温や湿度といった環境的要因を挙げている。


セ・リン・ロンさんによると、健康なウミガメが成体まで生き延びる確率は、孵化した1000匹のうち1匹だそうで、奇形を持つカメが自然界で生き残るのは非常に難しいという。

「2014年に近隣の他の団体が双頭のカメを発見していますが、生きていたのはたった2か月だったそうですよ」と明かすセ・リン・ロンさん。今回見つかったカメは、タンジョン・ジャラ・リゾート・プロジェクトの敷地から近い、特別なケアが必要なカメのリハビリ&保護施設「ウミガメ保護・情報センター(Turtle Conservation and Information Centre)」に移されており、監視が続けられるという。

画像は『Lang Tengah Turtle Watch 2022年9月1日付Instagram「Miracle found in a nest」』『The Daily Star 2022年9月5日付「‘Miracle’ two-headed turtle stuns doctors ― and both heads have different personalities」(Image: Credit: Pen News/Abidah Zaaba)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)

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