「プレシャスはつらいときに助けてくれるヒーロー」菱川花菜、清水理沙、井口裕香、茅野愛衣「デパプリ」キャストが語る映画の魅力【インタビュー】

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2022年09月30日 10:52  アニメ!アニメ!

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菱川花菜さん&清水理沙さん&井口裕香さん&茅野愛衣さん/『映画デリシャスパーティ プリキュア 夢みる お子さまランチ!』インタビュー写真
2022年9月23日より公開中の『映画デリシャスパーティ プリキュア 夢みる お子さまランチ!』。お子さまランチをモチーフにしたテーマパーク<ドリーミア>を舞台に、プリキュアやエナジー妖精たちの特別なひとときが描かれます。

台本を読んだキャストが「そう来たか!」とうなるほど、驚きが詰まっている本作。キュアプレシャスのセリフに思わず涙がこぼれた場面もあったそうです。

そんな映画の見どころについて、和実ゆい/キュアプレシャス役・菱川花菜さん、芙羽ここね/キュアスパイシー役・清水理沙さん、華満らん/キュアヤムヤム役・井口裕香さん、菓彩あまね/キュアフィナーレ役・茅野愛衣さんにインタビュー。アフレコ現場での裏話も、たっぷり伺いました。

[取材・文:ハシビロコ]

「プレシャスはヒーローだな」と改めて実感した

――映画の台本を読んだときの感想をお聞かせください。

菱川 台本を読んだときは「新しいな!」と思いました。とくにシリアスなゆいちゃんが新鮮で。私が演じているゆいちゃんはいつも前向きで、「ごはんを食べて大切なものを守ろう!」とみんなを引っ張っていくキャラクターです。だから今までの解釈では、ゆいちゃんは落ち込むことがあっても「大丈夫! 行くぞ!」とすぐに前を向いて進んでいくイメージでした。

でも映画では落ち込んだり心が大きく揺れ動いたりと、TVアニメとはまた違った感情を出しています。そんなゆいちゃんを見るのは初めてだったので、とても印象的でした。

ほかにも雷が落ちたような衝撃を受けたシーンがあって。「ごはんは笑顔」を守ったりシェアしたりしているゆいちゃんのやさしさが、映画の終盤でさらに広がっていく場面があります。あまりにもぐっときて、台本を読んでいる最中に初めて泣いてしまいました。心をこめて演じたので、私も公開が楽しみです。

井口 「そう来たか!」と驚かされました。お子さまランチをモチーフにしたテーマパークが登場することは事前に伺っていたのですが、<ドリーミア>そのものがストーリーに意外な絡み方をしています。

劇場版ならではの新たなキャラクターも登場していて、ゲスト出演されるみなさんがどう演じるのか想像するとワクワクしました。とくにお笑い芸人の和牛さんが演じているキャラクターが気になって。台本を開いた瞬間にお2人の名前を見て「和牛じゃん!」と、テンションが上がったんです! 私はお笑いが好きなので、和牛さんのネタも普段からよく見ています。でもアフレコが別日だったため、お2人にはまだお会いできていません……。試写会やイベントなどでご一緒できたら、「好きです!」と伝えたいです!

清水 私もプレシャスのとあるセリフで泣いてしまいました。物語にも楽しさや切なさなどの要素が盛りだくさんで、あたたかい気持ちになれる作品です。食の楽しさや、シェアする喜びなどもすべて詰まっています。

台本からもスタッフさんの熱い想いが伝わってきたので、その気持ちに応えられるようにきちんと演じようと思いました。私自身、「いよいよ『デパプリ』の映画に挑めるんだ!」という喜びが大きくて、普段のTVアニメ以上に気合いを入れてアフレコに臨みました。

井口 そういえば台本の厚さにも驚きましたよね。あまりにも厚すぎて、1冊に収まらなくて2冊に分かれているくらい(笑)。

菱川 表紙のデザインもかわいくてお気に入りです。裏表紙には<ドリーミア>の風景が描かれていて、収録中にコメコメ役の高森(奈津美)さんが食い入るように眺めていました(笑)。

茅野 子どもの頃の夢が詰まったテーマパークですから!

清水 <ドリーミア>に実際に行ってみたくなりました。

茅野 私は台本を読んだとき、久しぶりにジェントルーだった時の気持ちを思い出しました。キュアフィナーレはもともとジェントルーという怪盗ブンドル団役として登場したキャラクターです。キュアプレシャスたちに助けてもらったからこそ、今のあまねやフィナーレがいます。あまねにとって、そしてきっと子どもたちにとっても、プレシャスたちはつらいときに助けてくれるヒーローなんです。

今回の映画でも「やっぱりプレシャスはヒーローだな」と感じさせてくれるシーンがありました。大人の私もじんわり泣いてしまったので、子どもたちの心にも必ず届くはず、と信じています。

菱川 親子で観に行って親も泣いちゃう。プリキュア映画あるあるです。

茅野 たしかに! 新たに登場するケットシーもいいキャラクターなので、大好きになって映画館をあとにしてもらえると思います。

おいしくて熱い! アフレコ裏話

――アフレコ現場の雰囲気はいかがでしたか。

菱川 井口さんがプリンを食べていたときのことが印象的に残っています(笑)。

茅野 同じことを言おうと思っていました(笑)。

菱川 休憩時間に同じタイミングでプリンを食べ始めたのに、私が少し食べた瞬間にはもう完食していたんです。それがずっとツボに入っていて、ことあるごとに思い出して笑ってしまいました。

井口 プリンは飲み物ですから! プリン以外にも、私が何か食べるたびに笑っていましたよね?

茅野 ばなな(菱川)は私たちが何か食べているところを見るのが好きみたいで。

菱川 好きです! 食べっぷりがよくて、見ていると「おいしそう!」と思えてきます。

清水 映画のアフレコは、いつも以上に差し入れがたくさんありました。「デパプリ』らしい、おむすび型のチョコケーキとか。とてもおいしかったです。

井口 休憩時間に差し入れをシェアしながら食べたおかげで、本番ではしっかり集中して収録できました。収録する分量も多かったのですが、いざ始まってみるとあっという間で。

茅野 3時間半くらいは収録していたはずなのに、早かったですよね。今回は4人が登場するシーンをまとめて録ったので、きちんと場面を理解しておかないと感情が追いつかないと思ったのですが、4人一緒に録ることができたので、とくに戦闘シーンは演じやすかったです。

菱川 ラストの戦闘シーンはアフレコ用の映像の時点でかっこよくて、完成がとても楽しみになりました!

清水 映画館で見たらかなり迫力があるのでは、と思います。

茅野 4人で力を合わせてのアフレコだったので楽しかったですし、熱い想いの飛び交う現場でした。

清水 とくに座古(明史)監督が熱かったです。

――監督からのディレクションで印象的だったことはありますか。

清水 4人で一緒に決め技のセリフを言うときに「もっとできますよね!」と何度も言ってくださいました。

井口 「もっと強く!」、「もっと力を合わせて!」、「4人ならできます!」って。

清水 その言葉にみんな焚きつけられて(笑)、かなり熱い演技になったと思います。

井口 アフレコ前も新キャラクターの役柄について熱量の高い説明をいただいたんです。「お話も大事に作ったのでよろしくお願いします!」と託してくださったので、さらに気合いが入りました。

茅野 プリキュア愛にあふれた、本当に熱い方でした。

菱川 花江さんと高森さんとのアフレコも部活のように熱かったです(笑)。座古監督が「もう1回録りましょう!」と何度も言ってくださって。おかげで私も挑戦したい部分が見つかって、「やらせてください!」とお願いできました。納得がいくまで何度もトライさせていただけるのが、本当にありがたくて! 絶対に満足できる作品にしたい、と現場の想いがひとつになって、とても楽しく熱いアフレコになったと思います。

茅野 映画で初登場のオリジナル技も印象的です。こだわって収録しました。

清水 技名に<ドリーミア>が入っているのも、スタッフさんのこだわりです。

菱川 とにかく凜々しくかっこよく、とディレクションをいただいて演じました。いつもは笑顔でかっこよく決めているのですが、今回はヒーローとしての真剣さも強調したつもりです。

茅野 間違いなくヒーローだったよ!

菱川 本当ですか! 嬉しいです!

「ちゃんと生きなければ」と思えた

――プリキュアを演じ始めて、私生活などで変化したことはありますか。

菱川 高校で「プリキュアの人だ!」と言われるようになりました(笑)。私はプリキュアを見て育った世代なので、子どもの頃に憧れたプリキュアの姿を絶対に壊さないように心がけて演じています。そのうえで、「デパプリ』らしい何かを生み出したいです。

あと、食に対して以前よりも敏感になったと思います。最近は出かけるたびにおむすび屋さんに目が行くようになりました(笑)。

井口 もともと食べることは好きでしたが、「いただきます」と「ごちそうさま」を今まで以上に大事に言うようになりました。また、「何を食べるか」だけでなく「誰と食べるか」も大事だと、「デパプリ』で改めて感じています。最近はYouTubeで芸人さんが食べている様子を見ながら私もごはんを食べていて。そうすると、ひとりだけどひとりじゃない、と思えるんです。

だからこそ食に興味がなかったり、疲れて食べる気力がなかったりしたときにはぜひ「デパプリ」を見てください! 毎週「デパプリ」を見ているとお腹が空きますし、その日のメニューも決まると思います。映画を観た後は絶対にお子さまランチが食べたくなるはずです!

茅野 毎週アフレコをしているときも、ゆかち(井口)が絶対に「○○食べたい」って言っています(笑)。

清水 いつも同じタイミングで言いますよね。戦闘シーンに入る前くらいに。

井口 心の声がつい出ちゃう(笑)。

茅野 私はプリキュアを演じるうえで、子どもたちに見られて恥ずかしくないようにしたいと意識しています。小さなことですが、靴を脱いだらそろえるとか。日常生活を丁寧に生きようと思っています。

清水 私も愛衣ちゃんと一緒で、ちゃんと生きなければ、と思いました(笑)。プリキュアを演じることは夢のひとつだったので、ここね役に決まったときは本当に嬉しくて。同時に責任感も増しました。アフレコ現場は家族のようなあたたかい雰囲気なのですが、背筋をぴんと伸ばして臨まなければ、と回を重ねるごとに意識しています。

ほかにも考え方そのものが変わりました。私は子どもの頃、自分から意見を言うなど積極的な行動ができなかったんです。でもプリキュアを演じることで、困っている人がいれば率先して手を貸そう、と自発的に動くようになりました。

大切なものは全部プリキュアに詰まっている

――本作ではコメコメが「早く大きくなって、ゆいみたいなヒーローになりたいコメ!」と奮闘します。みなさんは子どもの頃、大きくなったら何になりたいと思っていましたか?

菱川 私は保育園の卒園式で「芸能人になりたいです!」と発表しました。そのときから夢はずっと変わりません! 最初はアイドルに興味があって、とにかくテレビに出たいと思っていました。形は違いますが、こうして芸能の道に進むことができて嬉しいです。

清水 私は子どもの頃から芸能界で仕事をしていて、戸田恵子さんに憧れていました。お芝居や私生活の仕草を全部真似するほど熱心に観察していて。戸田さんが吹替えをしていた作品をテレビで見ながら、アテレコごっこもしていました。戸田さんとお芝居をするまでは絶対に仕事をやめないと小学生のときに決めたので、いつか目標を叶えたいです。

井口 きっとその夢が叶った頃には、りさちん(清水)と共演したい子が出てくると思います。

茅野 みんなの夢がつながっていくみたいで、とても素敵ですよね。

井口 私は小学生の頃から声優さんになりたくて、クラスメイトに初めて自己紹介をするときも「声優になることが夢です!」と声高らかに言っていました。夢は言葉にするべきだと思っていたので、とにかく何度も声に出すようにしたんです。でもその頃はみんな声優という職業を知らなかったので、「せいゆうってスーパーの名前?」と聞かれました(笑)。

あと、声優になることはもう決まっていると思っていたので、そこにたどり着くまでにどう動くべきかを考えていた気がします。今は子どもの頃に好きだった海外ドラマに出演されていた吹替えキャストのみなさんと共演することが目標です。

茅野 私はひとつの夢をずっと追いかけていたわけではなくて、バレエを習っていた頃はバレリーナに、学校の授業で詩を褒められたときはポエマーになりたいなど、そのときどきで夢が変わるタイプで。声優になろうと思ったのは大人になって働き始めてからです。だから子どもの頃からの夢を叶えた3人の話を聞いて「かっこいい!」と思いました。

通ってきた道は4人さまざまですが、こうやって同じタイミングでプリキュアになれて、不思議な縁を感じています。

井口 夢に「早すぎる」や「遅すぎる」はないんだと、私たちキャストや今回の映画を見て実感してもらえると思います。

茅野 たしかに! やっぱり大切なものは全部プリキュアに詰まっていますね。

――最後に、映画を楽しみにしているファンへのメッセージをお願いします。

清水 本作では実際に自分がテーマパークで遊んでいるような楽しさを感じてもらえますし、感情がジェットコースターのようになる起伏に富んだ物語に引き込まれると思います。みんなの熱い想いが伝わって浄化されていくような作品です。プリキュアのいいところもすべて詰まっているので、映画館に何度も足を運んでいただいて、楽しさを発見してみてください。

井口 新キャラもたくさん登場しますし、TVアニメでもおなじみのエナジー妖精たちが新たな姿で活躍してくれるのでぜひ楽しみにしていてください。うちのメンメンがとにかくかわいいです! パムパムやコメコメとはまた違った方向性の姿なので、好きな人にはきっと刺さると思います。

茅野 映画館に行ってテーマパークも楽しめる、一度で二度おいしい作品です。ぜひ入場者プレゼントのドリーミアリングをつけて、コメコメをピカピカさせながらプリキュアを応援していただければと思います。

菱川 これまでの「デパプリ」では、おなかいっぱいになったような幸せや楽しさを味わっていたと思いますが、本作ではつらくてどうしようもないような場面も登場します。そんな感情にゆいちゃんたちがどう立ち向かうのか、注目してほしいです。

映画を観ると、この先落ち込むようなことがあってもゆいちゃんのセリフを思い出して、「よし、私たちにはプリキュアがついている!」と元気づけられると思います。プリキュアを見て育ってきた方々には嬉しいシーンもたくさんあるので、大人も子どもも楽しんでほしいです。

あと、予告映像にはいなかったブラペ(ブラックペッパー)も登場するので、ご安心ください! 拓海くん、マリちゃん、ゆいちゃんたち、コメコメたち、そして新キャラクターも含めて全員を応援していただけると嬉しいです。

◆◆◆

おいしいごはんを食べたときのような、ほかほかハートにあふれたインタビュー現場。笑顔で語り合うキャストの姿からも、本作への愛情や情熱が伝わってきました。

『映画デリシャスパーティ プリキュア 夢みる お子さまランチ!』は9月23日より全国公開予定。<ドリーミア>で過ごす時間を、映画館で味わってみてください。

■TVアニメ情報
TVアニメ「デリシャスパーティ プリキュア」
毎週(日)朝8時半 ABCテレビ・テレビ朝日系列にて放送中

(C)2022 映画デリシャスパーティ プリキュア製作委員会

このニュースに関するつぶやき

  • キュアスパイシーはアンパンマンに憧れて声優となったか。映画のアフレコは3時間半。TVシリーズ一回分と大体、同じ時間ですね
    • イイネ!1
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