激戦のJ1残留争いで生き残るチームはどこだ? 識者3人の見解はほぼ一致した

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2022年09月30日 20:01  webスポルティーバ

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今季J1リーグもいよいよクライマックス。横浜F・マリノスと川崎フロンターレがしのぎを削る優勝争いも注目だが、およそ半数のチームが絡んでいる熾烈な残留争いからも目が離せない。現実的に考えて、11位コンサドーレ札幌(勝ち点35)の残留はほぼ確実。J2自動降格、プレーオフ出場の可能性があるのは、12位清水エスパルスから18位ジュビロ磐田までの7チームと言えるだろう。このなかで、J1に生き残れるチームはどこか。識者3人が各チームの現状、残り試合について徹底分析し、最終順位を予想した――。




◆第30節終了時点の順位
12位=清水エスパルス(残り4試合)勝ち点32 得失点差−7
13位=ヴィッセル神戸(残り5試合)勝ち点31 得失点差−9
14位=アビスパ福岡(残り4試合) 勝ち点31 得失点差−10
15位=湘南ベルマーレ(残り5試合)勝ち点31 得失点差−13
16位=京都サンガ(残り5試合)  勝ち点30 得失点差−7
17位=ガンバ大阪(残り4試合)  勝ち点29 得失点差−15
18位=ジュビロ磐田(残り5試合) 勝ち点24 得失点差−24
※17位、18位は自動降格。16位はプレーオフへ。

磐田のJ2降格はほぼ確実
残るは福岡、G大阪、京都の争い

浅田真樹氏(スポーツライター)

◆最終予想順位
12位=ヴィッセル神戸
13位=清水エスパルス
14位=湘南ベルマーレ
15位=アビスパ福岡
16位=ガンバ大阪
17位=京都サンガ
18位=ジュビロ磐田
※識者の予想順位については、各クラブとも11位以上になる可能性はあるが、12位までの順位としてもらった(以下同)。

 残留争いの最中にある7クラブの残り試合数は、すべて4か5。現実的に起こりうる可能性を考えれば、18位磐田のJ2降格はほぼ確実だ。実際の争いは、12位の清水から17位のG大阪に絞られたと見ている。

 まずは現時点で最上位の清水だが、一時は残留争いを完全に抜け出すかに思われたが、9月は未勝利。安心感が緩みにつながり、再び生じた危機感が焦りにつながるのは最悪のパターンだ。

 とはいえ、自動降格圏内の17位G大阪との勝ち点3差のアドバンテージは大きい。プレーオフ行きはともかく、自動降格の可能性はかなり低いはずだ。

 続いては、勝ち点31で並ぶ3クラブ。調子が上向いてきた神戸、下降傾向の福岡、淡々と残留争いを続ける湘南と、それぞれ色分けできるだろう。

 神戸は直近2試合を連勝し、降格圏を脱した。リーグ戦中断で試合間隔が空いたことも、主力のコンディション不良に悩む神戸にとっては、今後に向けた好材料だ。

 対照的に福岡は、前節でリーグ戦9試合ぶりの勝ち点3を手にしたが、シーズン全体の動きで言えば順位は下降線をたどっており、見通しは明るくない。

 湘南は順位こそ大きく変動はしていないものの、内容自体は緩やかな上昇傾向にあり、しぶとく勝ち残りそうな雰囲気を漂わせる。

 そして最後に、現在の順位ではプレーオフ進出となる京都と、自動降格となるG大阪だが、どちらも状態は芳しくない。

 京都はシーズン序盤の上位躍進から一転、急失速。一方のG大阪はシーズン序盤から低迷が続き、調子が上向かないまま、ついにここまできてしまった。どちらも、ここから大きく状況が変化するとは考えにくく、あとは他クラブの成績との兼ね合いだろう。

 以上を踏まえ、結論は予想順位表で示したとおり。自動降格は京都とG大阪の、プレーオフ進出はG大阪と福岡の争いと見る。

どこがJ2に落ちてもおかしくない
最終的に大きく作用するのは「運」か

小宮良之氏(スポーツライター)

◆最終予想順位
12位=ヴィッセル神戸
13位=清水エスパルス
14位=アビスパ福岡
15位=湘南ベルマーレ
16位=京都サンガ
17位=ガンバ大阪
18位=ジュビロ磐田

 サッカーの方向性のなさや戦力的な厳しさを総合的に考慮に入れると、12位〜18位の順番はどうなっても不思議ではない。大差はなく、どこがJ2に落ちてもおかしくはないだろう。最後まで切実な争いになりそうだ。

 磐田は現在最下位に位置し、単純に厳しい。残留圏とは勝ち点差7。残り5試合を考えれば、土俵際まできている。背水の覚悟で挑むとしても、これまでの戦いを劇的に変えられるような要素は見当たらないだけに......。

 ガンバ大阪は本来、降格するようなクラブ規模ではない。ただ、監督の登用があまりに無軌道。選手の緊急的補強に関しても資金力に物を言わせたが、点でバラバラに戦う印象がさらに強くなった。"監督交代ドーピング"の効果もすでにきれている。第33節の磐田戦は"雌雄を決する"ことになるか。

 京都は、J2を勝ち抜いてきた"懸命さ"は本物と言えるだろう。だが、そのサッカーの中身は開明的とは言えず、戦力的にも劣勢。しぶとく勝ち点を拾えるチームだが、筆者自身が開幕前の予想で降格圏に入れたので、それを貫くことにした。

 湘南は、ぼんやりだがサッカーの仕組みが見え、それが選手を成長させており、生き残るべきチームだろう。福岡は最後まで強度で勝負し、勝ち点を稼げる。

 清水は早々に監督を交代したことによって、チアゴ・サンタナが躍動。乾貴士など即戦力を入れることで浮上した。神戸のマネジメントは模範にすべきではないが、武藤嘉紀など突出した選手たちがどうにかできるだろう。

 不安定な要素が多いだけに、結局は"運"が大きく作用するかもしれない。残留戦は、人々の祈るような気持ちが入り乱れ、エモーショナルな戦いになるはずだ。

熾烈なのは福岡、湘南、京都の争い
プレーオフ行きとなるのはどこか?

中山 淳氏(サッカージャーナリスト)

◆最終予想順位
12位=ヴィッセル神戸
13位=清水エスパルス
14位=アビスパ福岡
15位=湘南ベルマーレ
16位=京都サンガ
17位=ガンバ大阪
18位=ジュビロ磐田

 残り4〜5試合となっても、まだ大混戦模様のJ1残留争い。

 そのなかで現在13位の神戸は、G大阪との"関西ダービー"を制したことが好材料なうえ、福岡、サンフレッチェ広島、湘南と続く今後3試合の対戦カードから見ても、12位以上の成績を残す可能性は十分。また、ゼ・リカルド体制になって復調気味の清水も残留は堅そうだ。

 逆に、厳しいのは最下位の磐田だ。渋谷洋樹新監督就任後も大きな変化は見られず。残り5試合のうち、清水、G大阪、京都との直接対決を控えるが、全勝でもしない限り、現在の勝ち点差を考えても奇跡は起こりそうもない。

 同じく、残り4試合で勝ち点29のG大阪も、松田浩監督になってから現実的な戦いに舵をきりながら、結果は出ていない。残りの対戦相手には、分の悪い横浜F・マリノスや鹿島アントラーズが残っており、次の柏レイソル戦に勝てなければ、降格が現実的になりそうだ。

 問題は、勝ち点31で並ぶ福岡と湘南、それを1ポイント差で追う京都の行方だ。このなかで、福岡は残りの対戦相手が神戸、コンサドーレ札幌、柏、浦和レッズの4チーム。勝ち点4ポイント以上を手にする可能性はあるだろう。

 5試合を残す湘南は、ホームが1試合しか残っていないのが気になるが、今季はアウェーで3勝しているうえ、連敗が少ないのが好材料だ。

 京都は5試合に加えて、天皇杯準決勝も残っているため、日程的ハンデを背負うのが不安材料。最終節に磐田戦を残しているが、もしその前に磐田の降格が決定していると、意外と苦しめられる可能性はある。

 たとえ降格が決まっても最後まで手を抜かないのがJリーグの特徴でもある。それを含め、J1参入プレーオフ行きとなる16位は、京都になる可能性が高い。

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