私の言葉に、義両親と貞志さんが凍りつくのが分かりました。いつか言ってやりたいと思っていた言葉が口をついてしまいました。もうこの勢いのまま、すべてを吐き出してしまおうと思いました。
私はずっと覚えているのに、言った本人と、私に伝えた貞志さんが忘れてしまっているのは、納得がいきません。これで疎遠になるならそれでもいい……。そんな思いで私は続けました。
私は、義母のことが嫌いではありません。貞志さんのこともまだ好きです。けれどどうしても私の大事な陽葵を傷つけようとしたふたりをそのままにはできなかったのです。これからもあの日のことを思い出し、イライラしてしまう日があるかもしれません。けれど私はもう「話を蒸し返さない」と決めました。ふたりを許す選択をしました。
それが陽葵にとっても、一番いいことだと思ったのです。
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