日本代表選手の「市場価値」は思ったより高い? W杯で同組の国と比べて見えた“現実”

0

2022年10月05日 18:00  AERA dot.

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

AERA dot.

サッカー日本代表の久保建英
カタールW杯(11月20日開幕)を前にした最後の代表ウィークを終え、本大会出場各国および各代表監督は、いよいよ出場登録メンバー(最大26人)を確定させる。我らが日本代表の“最終戦力”に注目が集まる中、グループリーグE組各国(日本、ドイツ、コスタリカ、スペイン)の力関係を、データサイト『transfermarkt』の「市場価値」から考察したい。※対象の選手は過去1年以内に代表に招集。市場価値は10月4日時点。


【写真】「ケガがなければ…」日本代表の歴史を変えられた“未完の逸材”
 
 まずは日本。現在、最も「市場価値」が高い選手は、冨安健洋と鎌田大地の2人で、2200万ユーロ(約31億円)。ともに自己最高額の2500万ユーロからは下落しているが、依然として評価額は高い。以下、3位が南野拓実で1000万ユーロ(約14億円)、4位が久保建英で900万ユーロ(約13億円)。5位の伊東純也が850万ユーロ(約12億円)で続き、上位5選手の合計額は7150万ユーロ(約102億円)にのぼる。これを上位10選手に広げると1億200万ユーロ(約146億円)、さらにW杯カタール大会の登録枠26選手になると1億5190万ユーロ(約216億円)となる。近年はバブル的な価格高騰が目立ち、ひと昔前の時代とは単純比較はできないが、香川真司の最高額が2200万ユーロ、本田圭佑でも2000万ユーロだったことを考えると、現在の日本代表に対する評価はかなり高いものがあると言える。


 だが、その評価額も初戦で激突するドイツの選手たちには到底、敵わない。現在のドイツ人選手の市場価値1位は、チームの心臓であるMFキミッヒと19歳の逸材ムシアラ(ともにバイエルン)で、その額は8000万ユーロ(約115億円)。1人で日本人上位5選手の合計額を上回る。以下、3位タイが19歳のヴィルツ(レヴァークーゼン)と23歳のハヴァーツ(チェルシー)で7000万ユーロ(約100億円)。5位タイにはニャブリとゴレツカ(ともにバイエルン)の6500万ユーロ(約93億円)が入り、上位5選手の合計額は3億6500万ユーロ(約523億円)。上位10選手では6億ユーロ(約859億円)となり、26選手では9億6900万ユーロ(約1388億円)。“若さ”が実力以上に市場価値を上げているとはいえ、単純計算でドイツは日本の約6.5倍の価値がある。



 敵はドイツだけではない。スペインの選手たちを見ると、市場価値トップは19歳の天才MFペドリ(バルセロナ)で9000万ユーロ(約129億円)。2位がロドリ(マンチェスター・シティ)で8000万ユーロ(約115億円)、3位が18歳のガビ(バルセロナ)で7000万ユーロ(約100億円)。4位はオヤルサバル(レアル・ソシエダ)とアンス・ファティ(バルセロナ)の2人が6000万ユーロ(約86億円)で並び、上位5選手の合計額は3億6000万ユーロ(約516億円)。上位10選手ではドイツには及ばないものの、6億ユーロ近い5億8500万ユーロ(約838億円)となる。そして選手層はドイツ以上に厚く、上位26選手では10億3800万ユーロ(約1487億円)にのぼり、日本の約7倍。スペインの中盤を構成するペドリとガビの2人だけで計1億6000万ユーロ(約229億円)となり、日本人26選手の合計1億5190万ユーロ(約216億円)を上回るのだ。


 一方、日本がグループリーグ第2戦で対戦するコスタリカは、経験豊富な実力派GKナバスが市場価格トップだが、すでに35歳という年齢もあって660万ユーロ(約9億円)。MLSでプレーする25歳のランダル・レアル(ナッシュビル)が2位の440万ユーロ(約6億円)の値付けになっているが、日本人選手の中だと11位。コスタリカの上位5選手を見ても、合計額は1760万ユーロ(約25億円)で、冨安一人分よりも低い。上位10選手だと2420万ユーロ(約35億円)、26選手だと3000万ユーロ(約43億円)で、市場価値的にはグループ最低の評価。グループE組の全体を俯瞰すると、やはり“2強2弱”となっている。


 果たして、この「市場価値」通りの結果になるのか。この評価はあくまで市場上のことであり、ピッチ上では全く別物である。日本人ならば、そう信じたい。少なくとも、久保建英が今後は900万ユーロ(約13億円)以上の価値になること、伊東純也の実力ならば850万ユーロ(約12億円)でも安いこと、三笘薫の価値が300万ユーロ(約4億円)のはずがないことは、日本人ならば知っている。あとはそれをW杯のピッチ上で、しっかりと証明してもらいたい。(文・三和直樹)


    ニュース設定