紙ストローまずい問題、国内製紙メーカーに聞く 「唇にくっつく」「トイレットペーパーみたい」の声に担当者は

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2022年10月05日 19:30  まいどなニュース

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春日製紙工業の紙ストロー。個包装の袋も紙製(春日製紙工業提供)

 「紙ストローは苦手」「唇にくっつく」「トイレットペーパーをくわえているようだ」ーー日本マクドナルドが全店舗での紙製ストローの導入を発表した今月4日、Twitterでは「紙ストロー」がトレンドワード入りしました。同時にユーザーからは使い心地に対する辛辣な声も多数上がりました。この反応に紙ストローメーカーの心中は。担当者に話を聞きました。

【写真】「唇にくっつきにくい」「ぐにゃぐにゃしない」と評判、春日製紙工業の紙ストロー

「紙ストロー苦手」の声に担当者は…

 なぜ不快に感じる紙ストローが多いのでしょうか。

 自社生産の国産紙ストローを手がける製紙メーカー「春日製紙工業」(本社、静岡県富士市)の担当者に聞くと、「『紙ストローは苦手』という印象をお持ちの方は、最初に海外品等の粗悪品質な物をご使用された経験に基づくものかと思います」。

 粗悪品が出回る理由としては、「端的に申し上げますと、素材やコストの問題ということになろうかと思います。紙は素材の特性上、本来は吸湿する素材ですので、唇に張り付くといったことや変形などはあり得ます」。

 ネット上にある世間での一般的なイメージ「唇にくっつく」「まずい」についても「バリスタなど味に敏感な方からは『味が変わる』という声も一定数聞かれます。プラスチック品と比較してとなりますと多少の影響は否定できないのかもしれません。弊社といたしましてはそのイメージを払拭したいと思っております」。

「くっつきにくい」と評判の商品も

 同社では、環境問題に配慮した新たな製品作りの一環として、2019年8月に完全自社生産の紙ストロー「kasugaペーパーストロー」(個包装250本入り、税込1870 円)の開発に成功しました。高い耐久性や味への影響緩和、安全性をうたっており、利用者からも「唇にくっつきにくい」「ぐにゃぐにゃしない」「しっかりしてる」「プラ製よりかたい」「まずくない」などの感想が寄せられています。

──ストレス軽減を目標に。

「弊社が紙ストローの製造販売を開始した4年前ですので、どちらかと言いますと弊社は後発メーカーとなるかと思います。当時は外資系ホテル等を中心に紙ストローが出回っていた時期でした。すでにあった紙ストローに関する『すぐふやける』等のネガティブな印象に対して対策を講じることが商品開発の基本にありました」

──自社製造も強み?

「弊社は製紙メーカーですので、紙や紙加工の知識、ノウハウをあらかじめ持ち合わせておりました。製紙メーカーが自社工場内で紙ストローを製造しているといったストローメーカーは少なくとも国内では皆無かと承知しております。そのあたりも海外品を含む他社品と比較し、高品質な商品を実現できたことの一因かと考えております」

──唇にくっつきにくい理由は。

「紙にもいろいろな種類があります。弊社では紙ストローの開発にあたって、さまざまな紙を試験、吟味しており、なるべく耐水耐久性に優れた紙を使用し、唇に触れる表面には特殊加工を施しました。本来は耐水性を高めるための意図での加工でしたが、結果として唇への張り付きが抑えられたかたちです。味が変わるというご感想も、弊社品に関しては本来の風味を損ねるといったレベルにはないように自負しております」

──コストが上がるのでは。

「快適にご使用頂ける品質を担保するには相応のコストがかかってしまうのは事実ではございますが、弊社といたしましてもなるべくコスト低減の努力を日々続けている最中です」

 同社担当者は「世間では『ストローくらいで…』といった声も聞かれますが、弊社といたしましては『地球とともに』をスローガンとして掲げておりますので、環境問題に関して少しでも貢献できればという思いもございます。環境について考えるきっかけとなるだけでもメーカーとして貢献できることではないかと感じております」としました。

 今後の展望については「現在、弊社品は大手包装資材会社様でお取扱い頂いているほか、レジャー施設やホテルなど、比較的『環境への配慮』を前面に打ち出している業界や企業様にご採用頂いております。特に欧米御諸国においては日本以上に環境意識が高く、海洋マイクロプラスチック問題への取組みも進んでいると聞いておりますので、インバウンドが回復したときに広く展開が出来ればと考えております」と語りました。

国内での紙ストロー導入例

 世界的な脱プラスチックの動きを受け、日本国内でも紙ストローの導入は広がっています。オリエンタルランドグループは2019年3月26日から、東京ディズニーリゾートやホテル事業の一部レストランで提供するストローを紙製に変更。スターバックスコーヒージャパンでは2021年9月から順次、店頭で使用するストローを全て紙製に切り替えました。日本マクドナルドは2022年10月7日から、紙製ストローのほか、木製のスプーン、フォーク、ナイフ、マドラーを全国の店舗で順次提供すると発表しました。

(まいどなニュース・金井 かおる)

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