好調アーセナルの試合で注目……ファンが歌う「素敵なチャント」を紹介

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2022年10月06日 16:06  サッカーキング

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今季好調のアーセナル [写真]=Getty Images
アーセナルの勢いが止まらない。今季プレミアリーグで開幕8試合を終えて7勝1敗。先週末には宿敵トッテナムとのノースロンドンダービーを3−1で制して首位をキープしており、19シーズンぶりのリーグ制覇が期待される。

 “新生アーセナル”の強さは本物だろう。クラブ史上4度目となる開幕5連勝のスタートを切って首位に躍り出ると、第6節の敵地でのマンチェスター・U戦に敗れて初黒星を喫するも、その後は再び連勝。3連覇を目指す大本命のマンチェスター・Cを抑えて首位に立っており、チームの雰囲気はいつになく良好だ。

 数年前に自分たちのサポーターからブーイングを浴びた頃が懐かしく感じられるくらい、本拠地『エミレーツ・スタジアム』は盛り上がっている。今、最も見たいチームの1つがアーセナルだろう。それでは、そんなアーセナルの試合ではどんな歌が聞けるのか? アーセナルのファンが歌う「素敵なチャント」をいくつか紹介しよう!

■英雄の歌が復活!



「ヴィエ〜ラ、ウォーウォウォ♪」「ヴィエ〜ラ、ウォーウォウォ♪」

 今シーズンは英雄を称えるチャントが復活を遂げた。最後にアーセナルがプレミアリーグを制したのは2003−04シーズンのこと。無敗でのリーグ制覇という大偉業を成し遂げた“インヴィンシブルズ”のシーズンだ。あの時は、何度この歌を耳にしたことか。

 これはアーセナルの英雄、パトリック・ヴィエラに向けて歌われたチャントだ。現在クリスタル・パレスの監督を務めるヴィエラは、1996〜2005年までアーセナルで公式戦400試合以上に出場し、キャプテンとしてチームを無敗優勝に導いたレジェンドだ。アーセナルファンは今もヴィエラの功績を忘れておらず、パレスと対戦するときには敵将にこのチャントを送っている。しかし今シーズンは、パレス戦以外にもこの音色が聞かれるようになった。「Vieira」が帰ってきたのである。

 今夏、ポルトからポルトガルU−21代表MFファビオ・ヴィエイラ(22歳)が加入したことで「ヴィエ〜ラ、ウォーウォウォ♪」のチャントが復活。黄金期を思い出させるチャントが再びスタジアムに鳴り響いているのだ。パトリック・ヴィエラの時は「セネガル出身で、アーセナルでプレーする♪」だったが、そこを「ポルトガル出身」に変えて歌われている。

 今のところ出番が限られているファビオ・ヴィエイラだが、彼がウォームアップを始めただけでチャントが歌われている。そして9月18日のブレントフォード戦で移籍後初ゴールを決めた際には、敵地まで駆けつけたサポーターから「ヴィエ〜ラ、ウォーウォウォ♪」の大合唱が響き渡った。

■テキーラ…じゃなくて



 今季のアーセナルの試合で最も耳にする回数が多いチャントは恐らくこれだ。とりわけ勝利した試合後には、みんなお祭りムードで合唱する。「ドゥドゥドゥドゥドゥッドゥッドゥ、サリーバ♪」

 今季アーセナルの守備の要となっているDFウィリアン・サリバ(21歳)は、2019年にサンテティエンヌから加入するも、それから3シーズンは母国フランスへローン移籍。そして今季ようやくアーセナルでのデビューを果たすと、DFラインの中央で素晴らしい活躍を見せている。アーセナルの命運を握る選手の一人と言っても過言ではないだろう。無論、彼が活躍するのは守備面だけではない。8月20日のボーンマス戦では華麗な左足のシュートを決めて、8月のクラブ月間最優秀ゴールに選ばれた。

 そんなサリバに送られるチャントは、誰もが一度は耳にしたことのある陽気な曲だ。1950年代に「ザ・チャンプス」というバンドがリリースして大ヒットした『テキーラ』という曲である。サクソフォーンがメロディを奏でるインストゥルメンタルの曲で、サビの部分だけ「テキーラ」と歌う。サリバのチャントは、この曲に乗せて「テキーラ」の部分を「サリーバ」に変えて歌われているのだ。

 サリバは先日のノース・ロンドン・ダービーでも見事なプレーを披露。試合終盤に敵陣ボックス内に入ると、足の裏を使って敵MFオリヴァー・スキップの股を抜いてスタジアムを沸かせた。試合後にチームメイトから祝福されると、サポーターも「ドゥッドゥドゥドゥドゥドゥッドゥ〜」と歌い始めて「ドゥドゥドゥドゥドゥッドゥッドゥ、サリーバ♪」と何回も大合唱した。

 このチャントは選手たちにも人気のようで、ミケル・アルテタ監督は「選手たちも控え室で歌っているよ」と証言している。ちなみに『テキーラ』はチャント界では定番で、今夏トッテナムに加入したMFイヴ・ビスマもブライトン時代にはこの曲に乗せて「ビス〜マ♪」と歌われていたぞ!

■ガブリエウ・ジェズス



 今季のアーセナルの主役と言えば、この選手しかいない。マンチェスター・Cから加入して以降、チームの攻撃を牽引する“リーダー”に定着したブラジル代表FWガブリエウ・ジェズスだ。ここまでリーグ戦で5ゴール3アシストと結果を残しながらも、ゴール前だけに留まることなく縦横無尽に動き回ってチームを支える。ノース・ロンドン・ダービーでは、自陣ゴール前まで戻って守備に奔走する姿も見られた。

 8月のクラブ月間最優秀選手に輝いた同選手には、1960年代に英国の歌手ロニー・ドネガンが発表した『My Old Man's A Dustman』の曲に乗せて「ミケル・アルテタが電話をかけて『君の輝く時がきた』と伝えた〜♪」と歌われているそうだ。

■その他



 DFロブ・ホールディング(27歳)に対しては、あまりにも“荷が重い”チャントが送られている。出場機会が少ないため、耳にする機会も少ないかもしれないが、過去にこれが歌われた時には話題になった。というのも、そのチャントに出てくる名前があまりにも偉大なのだ。

 堅実な守備が売りのホールディングに送られた歌は「ロブ・ホールディング。分かっているだろ。カンナヴァーロより凄いじゃないか♪」。あのファビオ・カンナヴァーロと比較されているのだ。カンナヴァーロは、イタリア代表として2006年のワールドカップを制し、同年にバロンドールを受賞した歴代屈指のDFだ。65年にもなる同賞の歴史において、DFとして受賞した選手はカンナヴァーロを含めて3名しかいない。そんな偉大な選手よりも「凄い」と歌われているのだ…。

 さてさて、今後はどんな歌が『エミレーツ・スタジアム』に鳴り響くのか。好調アーセナルの試合に注目したい。

(記事/Footmedia)

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