ショウアップナイター解説陣のコメントで振り返るヤクルト・村上宗隆の1年〜9.10月編〜

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2022年10月08日 10:13  ベースボールキング

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ヤクルト・村上宗隆 (C) Kyodo News
ニッポン放送ショウアップナイターアンバサダーのヤクルト・村上宗隆が、打率.318、56本塁打、134打点の成績を残し、2004年の松中信彦氏以来18年ぶり令和では初の三冠王を達成。本塁打も、日本人シーズン新記録となる56本を放った。ニッポン放送ショウアップナイター解説陣のコメントをもとに今季の村上を振り返る。今回は9.10月編。

 8月終了時点で49本塁打を放っていた村上。2日の中日戦、0−0の3回一死一、三塁の第2打席、中日・大野雄大が2ボール1ストライクから投じた4球目のスライダーを振り抜くと打球はライトスタンド中段に吸い込まれた。この本塁打でシーズン50本塁打に到達し、日本人選手では当時巨人に所属していた02年・松井秀喜氏(50本塁打)以来の快挙となった。

 同日に放送された『ニッポン放送ショウアップナイター 阪神−巨人戦』の中継中、神宮球場で取材中の野村弘樹氏が登場し、「完璧でしたね。ツーシーム、フォーク、フォークでいきながら2ボール1ストライク。ヒッティングカウントですよね。(中日バッテリーは)スライダーを選択しました。やっぱり3ボールにしたくないという思いがどこかにあったんでしょうかね。スライダーが高めに浮いてしまいましたね。それを仕留める村上見事でした。素晴らしいバッティングでした」と村上の50号の打撃を解説。

 3日の中日戦では0−2の2回の第1打席、中日先発・小笠原慎之介のストレートをはじき返し二塁打とすると、4回の第2打席もセンター前に運んだ。3打席目は空振り三振に倒れたが、最終第4打席は守護神・R.マルティネスのスプリットをライト前に安打を放ち猛打賞を達成。4打数3安打で打率を.341とし、シーズンの安打数も140安打となり近本光司(阪神)と並びリーグトップタイに浮上。

 3日に放送された『ニッポン放送ショウアップナイター 阪神−巨人戦』で解説を務めた田尾安志氏は村上の打撃について「すごいスイングができるバッターはいない。外の球を左中間にもともと打てるんですが、インサイドの球をね、あの形からどちらかというと右腕が伸び気味ですよね。あの位置からきっちりインサイドを芯で捉えるのは難しいんですよ。それができるバッターなんです」と絶賛した。

 また、村上の三冠王の可能性について田尾氏は「十分可能性がありますよね」と話し、「それとチームが優勝を争っていると気持ちが張ったなかでゲームができる。これが良いんですよ。四球でもチームに貢献できるということですからね。Bクラスだとそうは思わないんですよね」と自身の見解を述べた。

 4日の中日戦では、中日の先発・高橋宏斗が1ボールから投じた141キロのスプリットを左中間スタンドに第51号2ラン。この一発に4日に放送された『ニッポン放送ショウアップナイター ヤクルト−中日戦』で解説を務めた真中満氏は「弾丸ライナーに近い当たりですけど、センターの左ですからね。立派なホームランですよね」と振り返った。

 13日の巨人戦で、菅野智之が投じた初球のストレートを打った瞬間にそれと分かる第54号ソロ。同日に放送された『ニッポン放送ショウアップナイター ヤクルト−巨人戦』で解説を務めた宮本和知氏は「参った〜ですね。147キロの真っ直ぐですよ。真ん中インサイドちょっと高めですかね、甘いボールでしたよね。これをものの見事に。ボールが消えましたね。このスタンドがざわめいていますよね。見事でしたね」と驚いた様子。

 4−9の9回一死一、二塁の第5打席には、大勢が1ボールから投じた2球目のストレートを左中間へ放り込み、王貞治氏が持つシーズンの日本人記録に並んだ。宮本氏は「この場にいれる喜び。今のボールはアウトコースの154キロのまっすぐなんですよ。アウトコースいっぱいですよ。まさかですよ。さすがです。しびれてます」と興奮気味に話した。

 16日の中日戦から一気に状態を落とした。23日に放送された『ニッポン放送ショウアップナイター ヤクルト−DeNA戦』で解説を務めた若松勉氏は「55号を打ってからもう1本打てば56、大事なところにいるわけで、そのプレッシャーがかかっている感じでずっと僕は見ています」と持論。

 「前打てたところがちょっと力んで打てなくなってきていますよね。それと打たなきゃということで、右の肩がショートの方に向いている。右肩がもう少しピッチャーの方に向いていれば、もうちょっと体のキレが出てくる」と続けた。

 また村上の状態に若松氏は「深刻ですよ。あれだけ楽にホームラン打ったり、ヒットを打っていた。あっと思いながらバットを振って、いったと思っても空振りしたり、詰まったりしている。本人はそうとう何でかなという感じかなと思いますね」と心配していた。

 25日にヤクルトはリーグ優勝を決めたが、16日の中日戦以降はシーズン終了まで、48打数7安打、本塁打と打点のタイトルはほぼ決定的も、打率は村上の下降により大島洋平(中日)に1厘差まで迫られたこともあった。それでも、最後はシーズン56号本塁打を放ち、令和初の三冠王も達成した。

▼ 村上の9.10月打撃成績
24試 率.221(86−19)本7 点14
 
(ニッポン放送ショウアップナイター)

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