スペイン2部のブルゴスがバルサ越え! 今季900分間無失点で最長記録を更新

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2022年10月13日 16:04  サッカーキング

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最長無失点記録を更新したブルゴス(写真は今年2月のもの) [写真]=Getty Images
スペイン2部の小さなクラブが、バルセロナの持つ最長無失点記録を更新して話題になっている。

 スペイン2部に所属するブルゴスは、今シーズンの欧州各国リーグの中で最も堅い守備を誇るチームと呼んでも過言ではない。今季ここまで10試合を終えて4勝6分け0敗、勝ち点18の3位。無敗を誇っているが、それだけではない。開幕10試合で6得点0失点。なんと彼らは、今季一度も負けていないどころか、まだ一度も失点していないのだ!

 そして10月8日に行われたリーグ戦第9節では、スペインの開幕からの無失点記録を更新して見せた。開幕から8試合連続で計720分間も無失点を維持してきた彼らは、アラベスをホームに迎えた試合でも3−0で見事にクリーンシートを達成。その試合の前半36分には、無失点時間が「756分」に到達し、それまでのスペイン記録を更新。スタジアムの電光掲示板には「756 MINUTOS(756分)」の文字が映し出され、拍手喝采が起こった。

 ブルゴスのGKホセ・アントニオ・カロに更新されるまでスペインで開幕からの最長無失点記録を持っていたのは、バルセロナでプレーしていたチリ代表GKクラウディオ・ブラーボ(現在ベティス)だ。2014〜2016年までバルサに所属したブラーボは、同クラブで8個のタイトルを獲得。2014−15シーズンには開幕から無失点をキープし続け、第9節のレアル・マドリードとのクラシコで前半35分にクリスティアーノ・ロナウドにPKを決められるまで「755分間」も無失点をキープしたのだ。

 今回、ブルゴスのGKホセ・アントニオ・カロはその記録を更新。さらに同チームは10月12日のアンドラ戦にも1−0で勝利して記録を「900分」まで伸ばしている。しかもブルゴスは、その試合ではわずか16.8%のポゼッション率で勝利したという。

 実は、ブルゴスは今季10試合のうち6試合がゴールレスドロー。ここまで6ゴールしか奪っていないにもかかわらず、驚異の堅守で3位に着けており、1部リーグ昇格を狙える位置にいる。とはいえ、彼らは昨季2部に昇格したばかりで今シーズンの目標は残留。スウォンジーなどで活躍し、現在ブルゴスのスポーツダイレクターを務めるミチュは「我々は残留を目指している。でもサッカーと人生では夢を見るべきである。目標は残留だが、他のクラブと同じように我々も夢を見ている」と、クラブ史上初の1部昇格の夢について『BBC』に語っている。

 それでは、他のリーグではどうなっているのか? 開幕からに限らず、欧州5大リーグの無失点記録を見ていこう。

[写真]=Getty Images

■ラ・リーガ

 開幕からに限定しなければ、ラ・リーガで最長無失点記録を持つのは、元スペイン代表GKアベル・レシーノだ。同氏はアトレティコ・マドリード時代の1990−1991シーズンに偉大な記録を達成。1990年11月から翌年の3月まで13試合連続で無失点をキープし、当時ヒホンに所属していたルイス・エンリケ(現スペイン代表監督)に得点されるまで「1275分間」もゴールを許さなかった。

 そんなラ・リーガ記録を打ち立てたアトレティコ・マドリードは、シーズン途中まで優勝争いを演じていたが、終盤に失速してバルセロナにタイトルを譲ることになった。それでも、この「1275分間」は今も破られていない偉大な記録。そして、当時は欧州5大リーグにおける最長無失点記録だったのだが、赤い悪魔に塗り替えられることになる…。

■プレミアリーグ



 レシーノの記録を塗り替えたのは元オランダ代表GKエドウィン・ファン・デル・サールだ。歴代有数のキーパーに挙げられるファン・デル・サールは、マンチェスター・U時代の2008−09シーズンに偉大な記録を打ち立てる。08年11月から翌2月までプレミアリーグで14試合連続無失点を達成。なんと「1311分間」もゴールを許さなかったのだ。これは英国トップリーグの記録であるとともに、レシーノの記録を抜いて現在の欧州5大リーグの最長記録ともなっている。

 ちなみに、同シーズンのユナイテッドは見事にリーグ3連覇を達成。さらにリーグカップも制し、チャンピオンズリーグでも決勝に進出したが、ファイナルではペップ・グアルディオラ率いるバルセロナの前に0−2で敗れて3冠達成とはならなかった。

■セリエA



 ゴールキーパー大国のイタリアで無失点記録を持つのは、現在パルマに所属するGKジャンルイジ・ブッフォン(44歳)だ。イタリア歴代最多176キャップを有する偉人は、ユヴェントス時代の2015−16シーズンに10試合連続クリーンシートを達成。そして16年3月のトリノダービーでFWアンドレア・ベロッティにPKを決められるまで「974分間」も無失点をキープし、GKセバスティアーノ・ロッシがミラン時代に打ち立てた「930分」を抜いてセリエAの最長無失点記録を更新した。

■ブンデスリーガ



 1963年に発足したブンデスリーガで記録を持つのは、意外なことにバイエルンのキーパーではない。バイエルンに所属していたオリヴァー・カーンが2002−03シーズンに「801分間」という記録を樹立したが、その直後にシュトゥットガルトのティモ・ヒルデブラントが記録を塗り替えたのだ。同氏は2003年5月から10月まで9試合連続で無失点を達成。ブンデスリーガの記録を「884分間」まで伸ばしている。

■リーグ・アン

 フランスのリーグ・アンで記録を持つのはGKガエタン・ウアールだ。ウアールはボルドー時代の1992−93シーズンに、93年1月から12試合連続クリーンシートという快挙を達成し、「1176分間」の大記録を打ち立てた。当時のボルドーはというと、フランスの英雄ジネディーヌ・ジダンを擁して優勝争いに絡んでいたが、そのシーズンは残念ながら4位に終わった。

 ちなみに、リーグ・アンでは2013年にウアールの記録を脅かした選手がいる。それがリールに所属していた元ナイジェリア代表GKヴィンセント・エニェアマだ。2013年9月から12月まで無失点を維持。ウアールの記録まであと「114分間」に迫ったところでゴールを許し、「1062分」ぶりに失点を喫した。ちなみに、その時にゴールを決めたのはウアールの古巣であるボルドーだった!

(記事/Footmedia)

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