この展覧会は、エルメスの職人たちの手仕事を通じて、メゾンのクラフトマンシップに宿る創造と革新に触れられる内容となる。「クラフトマンシップの伝統と文化」、「すばらしき素材」、「ものづくりの地に宿る力」、「『時』はエルメスの友」の4つのセクションで構成され、会場は職人のアトリエのように落ちついた空間を演出する。
エルメスの様々なメチエ(製造部門)の職人たちが愛用の道具、素材、そして専門知識を携えてフランスから来日し、彼らの物作りのプロセスを披露。会場では、手や指先を動かすワークショップ、皮革職人の道具を用いた楽器の演奏、ぬり絵など、インタラクティブなコンテンツが用意され、来場者がそのユニークなアクティビティを体験できるのも魅力だ。
また、フレデリック・ラフォン(Frédéric Laffont)監督によるドキュメンタリー「Footsteps across the World 世界をめぐる足跡」も上映。ヒューマニズムの視点からエルメスの足跡を辿った、興味深い映像シリーズとなっている。この「エルメス・イン・ザ・メイキング」展は、2021年のコペンハーゲンでの開催を皮切りに世界各都市を巡回しており、京都で開催された後も新たな都市へと巡回する予定。