3年で優勝に日本一、日本代表も…宮城大弥は控えめに語る「陰ながら引っ張って行けたら」

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2022年11月07日 17:20  ベースボールキング

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オリックス・宮城大弥
◆ 上々の初登板

 6日に東京ドームで行われた『侍ジャパンシリーズ2022』の巨人戦。侍ジャパンは終盤の一発攻勢で逆転勝利を挙げた。

 この試合で5回頭から2番手として登板したのが、オリックスの宮城大弥。高卒3年目の21歳は大舞台でも普段と変わらぬ落ち着いた投球を展開し、2イニングを無失点に封じる好投を見せた。




◆ 日本シリーズで味わった悔しさと喜び

 先日まで行われていた日本シリーズでは第3戦と第7戦で先発登板。日本一に王手をかけて迎えた7戦目はキャリア初の中4日での先発という強行スケジュールだったが、5回無失点の好投で勝利投手になった。

 「やっぱり緊張しましたが、そういう最高の舞台に立てたことを感謝しています」と激闘を振り返った左腕。「身体もいつも通り元気だったので、なんとか5回を投げられて良かった」と初の中4日登板も苦にならなかったことを明かし、「僕の中ではすごく良いパフォーマンスができた。今後中4日で行くことがあるか分からないですが、すごく良い経験。ここ2年間で本当に良い経験ができているなと思います」と手応えを語った。


 中4日登板の裏には、エース・山本由伸の故障離脱というアクシデントがあった。「いなくて少し寂しい思いもありましたが、みんなでカバーするという気持ちはより深まったのかなと思う」と、大ピンチを迎えて一致団結した感覚があったという。

 また、今季限りで現役引退の能見篤史投手兼任コーチを「日本一で送り出す」と語っていたことについては、「言った時はヤバいと思いましたが、叶って安心しました」と安堵のコメント。

 能見コーチからは「“良かったね”と。それだけ言われました」とのことだったが、第7戦の試合前には「神宮のマウンドは違うから気を付けてとか、ちょっとしたアドバイスをいただいて助かりました」と助言も受けていたという。


 加えて、第3戦での“悔しさ”も第7戦の好投につながる原動力となった。

 本拠地で流れを掴みたかった第3戦は、山田哲人に手痛い一発を浴びて敗戦投手に。「初球は良くて、2球目が甘めに入って3ランを打たれた。一番ダメなところで長打を打たれてしまって、すごく後悔というか、寝られないは嘘ですけど、3時間くらいしか寝られなくて。いつもより睡眠時間が短くなって、そんなに悔しい思いをしたんだなって、風呂に入っている時に思った」と、かなりの悔しさがあったと明かす。

 「絶対にやり返そうという気持ちで調整していた。抑えられて良かった」。中4日のリベンジ成功は、若き左腕にとって大きな収穫となったことだろう。


◆ 「僕は表じゃないと思います」

 リーグ連覇を成し遂げ、登り詰めた日本一。常勝軍団への機運も高まる中、高卒3年目にしてリーグ連覇に貢献した宮城には、今後もチームの柱としての活躍に期待がかかる。

 自身は「陰ながら引っ張って行けたら。僕は表じゃないと思います」と控えめに話したが、マウンドに上がれば闘志を静かに燃やし、強気な姿勢を崩さない。


 侍ジャパンメンバーに選出されたことに関しても、「また違った経験ができる。いろいろな人とコミュニケーションをとって、自分の良い経験につなげたい」と語っており、さらなる成長の糧とすべく、前向きな姿勢で臨んでいる。

 高卒3年で通算50試合に登板し、ここまで25勝13敗。リーグ優勝も日本一も経験し、今度は日の丸を背負って世界の強豪との戦いへ。こうした経験を力に、これからどのようなキャリアを歩んで行くのか。宮城大弥の今後が楽しみだ。


取材・文=どら増田




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  • 他の先発投手陣の顔ぶれや対戦相手との兼ね合い等あるけど今永と宮城は第二先発ではなく先発投手としての起用があるかも。
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