リーグ連覇を達成し、昨年果たせなかった日本一も成し遂げたオリックス。監督・コーチ、選手、スタッフらの思いを「猛牛ストーリー」として随時紹介していきます。
第45回は、クライマックスシリーズでは160キロをマークし、日本シリーズでも好救援で注目を集めた山��颯一郎投手（24）です。
190センチ・90キロのイケメン右腕はポストシーズンの大活躍により、2年前のファンフェスタで披露した裸にエプロン姿の「吹田の主婦」が再ブレイク。11月23日に開かれるファン感謝祭でも、「吹田の主婦」の登場を待つファンは多いことでしょう。
本人は「期待していただけるのは、光栄なこと。球団の指示があれば鍛えた体はいくらでもお見せしますが、あれって結構寒いんですよ」とコメント。敵は寒さだけのようです。
◆ 逆転日本一へ流れを引き寄せた好投
11月18日に終了した高知市での秋季キャンプ。移動の際、最もファンの大きな声援を受けていたのが山��颯一郎だった。
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「吹田の主婦」が誕生したのは、2020年12月のファン感謝祭「Bsファンフェスタ」。山本由伸と頓宮裕真による料理対決の審査員として、コスプレで登場したのがキッカケだった。
杉本裕太郎が「神戸のパティシエ」、近藤大亮が「京都の和菓子職人」に扮し、そこに山��は「吹田の主婦」として参加。当時はコロナ禍のため舞洲の球団施設でのオンライン開催だったが、ムキムキのマッチョが裸にエプロン姿で主婦を名乗る面白がファンの間で話題に。2021年は京セラドーム大阪で、初めてファンの前で披露した。
「吹田の主婦」が再燃したのが、今秋の日本シリーズ。2敗1分で迎えた第4戦。1点リードの7回から登板し、最速159キロのストレートを武器に2イニングをピシャリ。村上宗隆やホセ・オスナを含む強力打線を6人で片付けた。
山岡泰輔から宇田川優希、山��を挟んでジェイコブ・ワゲスパックとつなぎ、1−0で勝利。一矢報いたオリックスは、そこから4連勝で26年ぶりの日本一を達成したが、シリーズの流れを変える場面だった。
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詳細についてはまだ明かされていないが、「乞うご期待です」と広報部も話しており、期待は高まる。
本人も2年前のコスプレが脚光を浴びていることについて「（うれしくて）たまらんですね。（人口約38万人の吹田市の中で）吹田の主婦と言えば僕のことですから、光栄なことです。まだ、聞いていませんが（今年も）上から言われたらやるしかないですね（笑）」と、笑顔でファンの期待に応える意向を示した。
しかし、懸念材料もあるという。
「鍛えているのでいつでも脱げますが、裸でエプロンというのはめっちゃ寒いんですよ。ドームでもマジで寒かったんです。ネックはそこだけですね。暖房を入れてもらおうかな（笑）」
鍛え上げた上半身にエプロン姿がウリで、裸は外せない。一方で、体調面でのマイナスは避けたいだけに、悩ましいところだ。
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6年目の今季は肩のコンディション不良により、二軍でも約3カ月間登板機会がなかった。それでも、ノースローの3週間で「体を鍛えよう」とトレーニングに取り組み、パワーアップして球速も増した。
復帰後の二軍戦では156キロをマークするなど、順調な回復ぶりをアピール。8月28日に出場選手登録されると、日本シリーズまでの2カ月間で救援として存在を示した。
「あれよ、あれよの2カ月でしたね」と振り返る山��が転機として挙げたのが、8月28日の本拠地での西武戦。
先発を予定していた椋木蓮の登板回避による緊急登板だった中、3回を1安打、5奪三振、無失点で「ブルペンデー」の先陣を切り、勝利に貢献した。
「びっくりしましたが、自分の中ではすごいチャンスなので、何とかしてつかみたいというのはありました。この時のピッチングが通用したことですごく自信がつきました。これでいける、と」
一方、最も印象に残る試合には、オスナに3ランを浴びた日本シリーズの第7戦と、アルフレド・デスパイネ（ソフトバンク）に同点2ランを許したCSファイナルステージ第4戦を挙げた。
「オスナには、スライダーを続けて打たれました。真っすぐがあまりいってなかったのでそういう配球になったのだと思いますが、あの場面で1球、直球を内角に投げることが出来ていたら、状況は変わっていたと思います」
「デスパイネには、（1ボール・2ストライクと）カウントを追い込んでいたのですが、（打たれた直球ではなく）フォークを投げていれば、また違う結末だったと自分では分析しています」
日本シリーズは1点差で逃げ切り26年ぶりの日本一、CSも中川圭太のサヨナラ打で日本シリーズ進出を決めたため、失投が大きくクローズアップされることはなかったが、言葉からは失敗を繰り返さない決意を感じさせる。
反省は、すでに生かされている。
侍ジャパン帯同から移動日を挟み、12日から宮城大弥とともに秋季キャンプに合流。16日と17日はメニューになかったブルペン入りし、入来祐作コーチや、一緒に投げていた宇田川にボールの握りのアドバイスを受けながら、フォークを投げ込んだ。
「これまでもフォークは投げていましたが、ツーシームのような変化だったので、内外角どちらにも落とすボールが課題だなと思って。ちょっと見えて来たなという感じなので、モノにしたいですね。オフも継続して、それがどうなるのか、すごく楽しみですね。しっかりとプランを立てて、めちゃくちゃ練習をします」
7年目の「吹田の主婦」に、死角はない。
取材・文＝北野正樹（きたの・まさき）
【動画】話題沸騰！「吹田の主婦」とは…？
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このニュースに関するつぶやき
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日本シリーズにおいて全国区で擦られてしまったしやらん訳にはいかん。ただ、廣岡辺りが個人攻撃だろうね｡ハリボテは案外ちゃんと球団責めてくれる｡
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