チャールズ国王夫妻とウィリアム皇太子夫妻、伝統的な馬車に乗ってパレード　南ア大統領を国賓として歓迎

チャールズ国王が、即位後初めての国賓となる南アフリカ共和国のシリル・ラマポーザ大統領の歓迎式典を主催した。重要な外交イベントの初日には、ウィリアム皇太子とキャサリン皇太子妃が国王の代理で大きな役割を務めた。歓迎式典の後には国王夫妻と皇太子夫妻が伝統的な馬車に乗り、バッキンガム宮殿に向かう華やかなパレードが行われた。

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現地時間22日、英国を訪問した南アフリカ共和国のシリル・ラマポーザ大統領の歓迎式典が開催された。チャールズ国王が国賓歓迎式を主催するのは、9月に即位して以来初めてのことだ。

国賓の歓迎は国際関係において重要な外交イベントであるが、今回はウィリアム皇太子とキャサリン皇太子妃も大きな役割を務めることになったのである。

皇太子夫妻は22日午前、チャールズ国王の代理としてロンドンの高級ホテルに滞在中のラマポーザ大統領と対面。その後、ロンドンのホースガーズ・パレードで開催する歓迎式典へとエスコートしたのだ。

ホースガーズ・パレードはホワイトホール宮殿に囲まれた広場で、毎日衛兵交代式が行われる他、故エリザベス女王の公式誕生日を祝う式典「トゥルーピング・ザ・カラー」の会場としても知られている。

英メディア『BBC』『Daily Mail Online』などによると、広場のロイヤル・パビリオンには英リシ・スナク首相をはじめとする閣僚や国防省参謀総長らが歓迎儀式のために集まった。

式典には1,000人以上の兵士と230頭以上の馬が参加し、広場ではコールドストリームガーズ第7中隊のフットガードが2列に並んで待機していた。


会場では最初にチャールズ国王とカミラ王妃が到着し、正午過ぎにラマポーザ大統領とウィリアム皇太子夫妻を乗せた伝統的な馬車の行列が現れた。すると南アフリカ国歌が流れ、儀仗兵が敬礼。近くにあるグリーンパークでは、王立騎馬砲兵隊による41発の祝砲が放たれた。

式典後にはバッキンガム宮殿で開催する昼食会に参加するため、大統領と国王夫妻が伝統的な馬車「ステートコーチ」に乗り込んだ。この馬車は1851年にアイルランドの首都ダブリンで作られたもので、ヴィクトリア女王が万博で購入した後に国賓車として使用された。

別の馬車には、ウィリアム皇太子とキャサリン皇太子妃が南アフリカのナレディ・パンドール外相と一緒に乗った。こちらの馬車はオーストラリアが1988年5月に建国200年を迎えたこと記念し、同国から故エリザベス女王に贈呈されたものだ。

広場では数百人の兵士達と音楽隊によるパレードが行われた後、国王らを乗せた馬車と行列がバッキンガム宮殿へと続く大通りザ・マルを駆け抜けた。通りは英国と南アフリカ両国の国旗で飾られ、沿道には集まった群衆が華やかな行列を見守った。

パレードは数分後にバッキンガム宮殿に到着。一行は、エドワード王子夫妻やグロスター公爵ら王室メンバーとともにプライベートな昼食会を楽しんだ。


その後、王室メンバーとラマポーザ大統領らは宮殿内のピクチャー・ギャラリーに向かい、ロイヤル・コレクションによる南アフリカの工芸品の展示を見学した。

展示物のひとつに故ネルソン・マンデラ元南ア大統領が1996年にロンドン訪問時に贈呈した、ズールー族とンデベレ族をモデルにしたチェスがあった。それを見たチャールズ国王は「これは、かなり素晴らしいですね」と誇らしげに伝えたという。



画像は『The Royal Family　2022年11月22日付Instagram「The President of the Republic of South Africa has been formally welcomed to the UK by The King and The Queen Consort at Horse Guards Parade.」』のスクリーンショット
（TechinsightJapan編集部　寺前郁美）