「GoPro HERO11」がっつりレビュー、アクションカムの先駆けは今でも画質に一日の長

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2022年11月27日 10:42  ITmedia NEWS

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伝統的スタイルのGoPro HERO11 Black。前モデルと見た目はあまり変わらないが中身は進化した

 アクションカメラの先駆けであり、毎年着実に進化を遂げている「GoPro HERO11」である。最近はテレビ番組などを含むいたるところで使われているし、GoProのマウントがデファクトスタンダードのようになっているのだからすごいもんである。



【その他の画像】



 前回取り上げたDJIの「OSMO Action 3」と同時に試用したので両者を並べた写真をどうぞ。



 似てるけど違うのが面白いところ。GoPro HERO11 Black(以下 HERO11)の方がちょっと大きい。



 で、最新のHERO11の注目点はイメージセンサーが8:7のアスペクト比になったことかと思う。これは面白い。



●基本デザインはそのままで中身は進化



 正直、GoPro HEROを実際に使ってみたのは数年ぶり、数世代ぶりなのであるが、中身は大きく進化しているのに基本デザインは変わってないのがすごいなと思うのである。



 GoProの製品を初めて触ったのが2008年の「HELMET HERO」なのだが(いつの時代だよ)、あの頃から四角いボディの向かって右上にカメラが付いており、フィンガーを使った独特のマウントで(初期の頃はボディではなくハウジングにフィンガーが付いてた)、それは今でも継承されている。



 おかげで、サードパーティを含む大量のGoProマウントアクセサリーが登場し、だいたいどんなスタイルでどんなところにつけてもOkって感じだ。



 ではどういう使い方を想定してレビューするか。



 今回、GoProの担当者にHERO11を使ってみたい、でも登山もしないし海にも潜らないし、過酷な競技もしないといったら、映像クリエイター向けの「クリエイティブ・エディション」をお勧めされた。



 基本セットにVoltaハンドグリップ、メディアモジュラーとライトモジュラーのセットだ。



 VoltaはHERO11の外部電源として使えるリモコングリップ兼テーブル三脚だ。



 とはいえ、まずはベーシックな話からいこう。



 カメラなのでイメージセンサーから。前モデルより大きく、2700万画素となった。



 一番のトピックはイメージセンサーのアスペクト比。4:3ではなく8:7と正方形に近くなったのである。



 画像サイズは5568×4832ピクセルだ。



 歪み補正をしてない超広角のもの(もっとも画角が広くなる。16mm相当)と、歪み補正をかけたリニアのもの(19mm相当になる)をどうぞ。中心がずれてるのはご容赦を。



 画質はカメラ側に処理をおまかせの「SuperPhoto』モードを使っている。



 人物のカットも1枚。



 で、この8:7のアスペクト比がミソだ。正方形に近いことでより強い手ブレ補正や、360度の水平ロック機能を実現しているのである。どの角度でも16:9のエリアを切り出せるから。



●自転車車載動画でブレ補正性能をチェック



 ではベーシックなところでGoPro HERO11を自転車に装着し、2つのブレ補正のモードとタイムワープで公園のサイクリングコースを走ったのである。



 このコースは日が差していたり木陰になったりと明暗がめまぐるしく変わる上に、起伏もカーブも、ついでにいえば路面の荒れもそこそこあってチェックにいいのだ。



 たまたま自転車に装着できるGoPro仕様のマウントアダプターを持っていたのでそれを使って装着。設定を変えて3周し、それを部分的につないでダイジェスト版っぽくしてみた。



 手ブレ補正はHyperSmooth 5.0。



 1周目は自動的に最適な補正がかかるAutoBoostを使った。レンズの設定は「SuperView」。16mm相当で、その代わり周辺の歪み補正はない。



 3周目は水平ロック機能を使っての一周。リニア+水平ロックで画角は少し狭い。



 3周目はタイムラプスモードの「TImeWarp」を使っての撮影だ。



 この3周分を編集して1本に動画にしてある。



 ブレの補正が優秀で動きが滑らかなのはさすがだとしても、ダイナミックレンジがけっこう広くてこの明暗差が激しいコースでも白トビしすぎてないのはいい。画質面ではかなりのものだ。



 で、動画の設定は非常に多岐に渡っていて用途や求めるクオリティで最適なセッティングあるわけだが、慣れないと自分で決めるのは難しい。



 そこであらかじめいくつかのプリセットが用意されており、そこから選ぶだけでいいようになっている。標準・フルフレーム・アクティビティ・シネマティックなどだ。



 詳細をみると、解像度やフレームレート、レンズ、HyperSmooth(ブレ補正)の設定、1クリップあたりの時間制限、HindSight(あらかじめバッファに15秒、あるいは30秒分を常に保持することで、決定的瞬間を逃さないという機能)、ビットレートやISO感度、シャープネス、風切り音低減などなど実に多彩だ。



 さらにアスペクト比が16:9か4:3か8:7かも選べる。5.3Kの8:7がイメージセンサーを最高に駆使する設定となるが、どこまで必要とするかは撮りたい映像次第ということで。



 試しに「シネマティック」で「5.3Kの動画」を撮ってみた。



 そこから切り出したヒトコマがこれだ。5312×2988ピクセルなので約1600万画素サイズである。クオリティ的にもなかなかいい。5.3Kの4:3で動画を撮って切り出せばそのまま高速連写写真のようなものだ。



●クリエイティブ・エディションを使ってみた



 GoPro HERO11が8:7のセンサーアスペクト比を生かして360度水平ロックが可能、となるとちょっとやってみたかった動画がある。



 HERO11に長いロッドをつけ、こんな風に撮ってみたのだ。



 こんな風に無造作に撮ってもちゃんと水平を維持できるので、走る犬猫目線で撮って最後にジャンプ、的なのを簡単に録れるのである。360度水平ロックって面白い。しかもこんな不安定な持ち方でも動きが滑らかなのである。



 さてせっかくの「クリエイティブ・エディション」なのでそのキットならではの使い方もしてみたい。



 まずは「Voltaハンドグリップ」。



 用途はいろいろあるがグリップ内にバッテリーを内蔵しており、本体内のバッテリーと合わせてより長時間の録画ができる。



 つないでみよう。



 まず側面のバッテリーカバーを外す。USB端子はバッテリーやメディアスロットと同じところにあるので、給電しながら使うにはカバーが邪魔なのだ。



 そして付属の専用カバーに付け替える。そうするとUSB端子の穴が見えるので、そこにグリップから出てるUSBケーブルを装着し、カメラをハンドグリップに付けられるのである。



 防水が不要な場所で使う一羽こっちのカバーの方が便利かも。充電時もカバーをあけなくていいし。



 そして、Bluetoothでペアリングしてワイヤレスリモコンとして使えるようにすると、あとはグリップを握り、自在に録画したりとめたりができるわけだ。



 これは便利だけど、バッテリーカバーの着脱が必要なのはちょっとスマートじゃないわけで、USB端子だけ別のカバーにできなかったのかなとは思う。



 また、このグリップのマウント部分は回転するので、90度回転させて足を開いてやればこのようにテーブル三脚になる。



 これがあれば、そもそもHERO11の手ブレ補正は優秀なので、片手で握って自在に録れる。クリエイターじゃなくても欲しいかも。



 さらに、「クリエイターズエディション」には「メディアモジュラー」が付属する。バッテリーカバーを外してこのモジュールにセットすると、モジュールについた風防付外部マイクを使える他、外部マイク端子とHDMI端子が付属する。



 やっぱ、マイクのクオリティは大切なわけで、そこをフォローしてくれるのだ。



 また、小型のライトモジュラーを付ければキャッチライトをいれるなど幅広く使える。ライトにはディフューザーもついているので柔らかい光と強い光を使い分けたい。



 こんな感じで使えるのだ。曇天下のあずまやの下というくらい環境だが、顔をしっかり明るく照らしてくれる。



 写りはこんな感じ。環境光とのバランスもあるけど、人の顔をメインに考えてるならもうちょっと色温度が低い方がいいも。



 もう1つ、ディフューザーなしで屋外の逆光でのライトの性能チェック。といってもどんよりした天候だったのでアレなのだけど、十分活躍してくれそうだ。



 最後はアプリ。専用アプリ「GoPro Quik」を使えば、動画の自動編集やライブストリーミングもできる。



 Facebookを使ってライブストリーミングしてみた結果がこちらだ。作業は非常に簡単で良い。



 ざっと使ってみたけど、クオリティはさすがGoProという感じ。機能をフルに楽しむにはサブスクリプションに登録する必要があり(そうするとクラウドへのアップロードもできる)、購入時に1年間のGoProサブスクリプションを付けると割引価格で購入できるので付けちゃうのも手だ。



 で、HERO11のクオリティは素晴らしいのだが使って気になったのは2点。



 1つは「アンチフリッカー」機能。蛍光灯下で撮影したらフリッカーが出たので、アンチフリッカーを「50Hz」にセットしたら(東日本の電源周波数が50Hzなので)、30fpsや60fpsが選べなくなったのだ(その代わり25fpsや50fpsになる)。これはなんとか対応してほしいなと思う。



 まあ、蛍光灯環境も減ってはきたけど、フリッカーを消すために50Hzにしたらフレームレートまで影響を受けるってのはなんだかなと思う。



 もう1つは本文にも書いたけどUSB端子回り。カバーを外したり付け替えたりが何度か発生すると……ちょいとめんどくさい。



 まあ、その辺はその人のニーズにあったシステムをきっちり組んで使ってね、ってことだろう。



 ブレ補正もおそろしくスムーズだし、360度水平ロックは幅広い撮影ができて楽しいしでカメラとしては非常に素晴らしい。



 今回たまたま、DJI OSMO Action 3と同時に使ってみたのだが、取り回しやすさや手軽さではOSMO Action 3だけど、クオリティではGoPro HERO11かな、という感じかなと思う。


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