花王からZ世代男子向けD2Cブランド「アンリクス」誕生 スキンケアとベースメイク発売

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2022年11月29日 14:42  Fashionsnap.com

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 花王から、Z世代男子向けD2C新ブランド「アンリクス(UNLICS)」が12月1日にデビューする。ブランドパーパスに「誰もが、好奇心のおもむくままに美を求め、美を語り合える社会を目指す」ことを掲げ、整えるだけではなく男性の「美しくなりたい」というニーズを満たすスキンケアとベースメイクを中心に展開。まずはブランド公式オンラインで販売し、将来的に実店舗での展開を視野に入れる。「まずは日本で基盤を固め、成長市場の中国をはじめとしたアジアへの進出を視野に入れている」(花王 化粧品部門 堀由秀アンリクス ブランドマネージャー)と述べ、将来的にグローバルで50億円規模を目指す。

 アンリクスは同社新入社員の「なぜ男子は、堂々と化粧直しができないのか」という言葉がきっかけとなり、約2年前に始動。同社の調査から、男性化粧品のマーケットは年々拡大しているが特にZ世代が牽引し、その中でも純粋に美を追求して綺麗になることを楽しみたいという男性も増えていることがわかったという。そこで、「美しくなりたい」という欲望を満たすようなブランドを構想。スローガンには「HUNGRY FOR BEAUTY(欲望のままに美しく)」を掲げ、ブランド名は「UNLIMITED(限りない)」「CURIOSITY(好奇心)」を組み合わせた。磨く、ほぐす、潤す、満たす、魅せるの5つの独自のスキンケア・メイクアップステップを通じて、赤みや色むらが抑えられ、透明感がありなめらかで触りたくなるような「繊冷肌」を提案する。
 また、ブランドパートナーとして車谷セナ、USUKE、翔貴の3人のインフルエンサーが参画。毎月定例会を実施し、コンセプトから商品開発、発信に至るまで、フィードバックを重ねてきたという。SNS発信でも協業し、3人がブランドムービーやライブ配信に出演する。
 デビューアイテムはメイクアップベース「アンリクス インプレスカラーウェア」(4色、各税込3080円)と、化粧水「アンリクス アクアハグウォーター」(本体 同3080円、レフィル 同2640円)を発売。メイクアップベースは、くすみを飛ばし透明感を与える「アップグレードブルー」や、男性特有の赤暗い肌を整える「バーサトルベージュ」などのコントロールカラー4色を展開。単色使いのほか、パーツによって色を変えるなど組み合わせて使うこともできる。化粧水は「まろみ感」のあるテクスチャーで、ベタつかず潤い感をしっかり体感できる使用感を叶えた。
 第2弾は、2023年1月12日に発売する。乳液と美容液の充実感を兼ね備えたハイブリット設計の「アンリクス セラム me」(5種、各同3850円)は、ニキビや皮脂、保湿などの肌の悩みに対応する5種類をラインナップする。タオル状マスク「アンリクス ホグフォグマスク」(同2750円)はタオルをお湯につけて絞り、顔にのせると、蒸気が顔全体を包み込む仕様で、肌を柔らかくほぐすことで、化粧品などをなじみやすくさせる。
 パッケージは、シャープな三角や白を基調とし、美への欲望に向かう純粋な好奇心を表現。サステナビリティへの関心が高いZ世代に向け、環境配慮素材を採用し、最小限の簡易紙外装やレフィル対応となっている。
 コミュニケーション面では、新たにUXツール「UNLICS BEAUTY DIG-TIONARY」を開発。男性の20種類のルックの中から、なりたいイメージを選ぶと180度回転や超解像度ズームで詳細を見ることができる。幅広いルックを用意することで、自分が求める美容テクニックのアクセスが可能。ルックに使用されている商品はECページと連携し購入することもできる。
 堀ブランドマネージャーは、「社内でもここ2年ほどでベースメイクをする男性を見かけるようになり、市場の拡大を感じるが、新入社員の意見にもあったように、依然として自由に楽しめる環境は完全には整っていない。アンリクスを通じて、ユーザーが美しくなる楽しさや、美への興味を追求していただきながら、男性も美容を自由に楽しみ追求していける社会になる一助となればと思っている」とコメント。2023年末までに約20SKUまでラインナップを拡大し、スキンケアが4割、ベースメイクが6割の商品構成を予定。「ブランドパートナーの皆さんや、実際のユーザーの方々からのフィードバックを柔軟に取り入れ、ポイントメイクなども視野に入れていく」とした。
 花王 常務執行役員 化粧品事業部門長の村上由泰氏は、「ブランドごとの個性を強めることで、多様なお客さまの自己実現に寄り添うことができる。アンリクスは花王の強みであるサイエンスと、カネボウの美しい感性を融合した新たな運営体制になってから初の新ブランド。これまでにない提案ができると感じている」と期待を寄せた。また、2018年から実施しているパーパスドリブンなブランド作りを振り返り、「花王・カネボウのブランドをグローバル強化のG11と、日本中心のR8に分け、個性のあるブランド作りを強化してきた。それぞれでブランドパーパスを見直し存在意義に立ち返ることで、個性をより研ぎ澄ましたブランド運営が整ってきている」と述べた。実際に社名を背負ったブランド「カネボウ(KANEBO)」は、ブランドパーパスの「I HOPE.」を掲げたブランドムービーが第57回ギャラクシー賞 CM部門の大賞を受賞。ブランド誕生から25年間「NO MORE RULES.」のパーパスを変えずに展開している「ケイト(KATE)」は、コロナ禍でもメイクを楽しみたいというニーズを叶えた「リップモンスター」や「小顔シルエットマスク」などが支持を集めるなど、着実に成果が現れているという。


■アンリクス:公式サイト
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