阪神・藤浪晋太郎、場合によっては「残留」も? メジャー挑戦表明も“厳しい現実”

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2022年11月29日 18:00  AERA dot.

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ポスティングシステムを利用してのメジャー挑戦を表明した阪神・藤浪晋太郎
 阪神・藤浪晋太郎はメジャー球団に移籍し、活躍できるのだろうか。


【写真】米挑戦“失敗”の声もあるが、改めて成績見たら凄かったレジェンドはこちら 日本人離れした体格とポテンシャルの高さは折り紙付きだが、MLB側の評価はシビアな部分もあるようだ。甲子園を沸かせたスターの野球人生を賭けた第二章、幕開けを誰もが心待ちにしているが……。


「(藤浪は)高校時代から注目し続けた投手で将来はメジャーで確実に活躍できると思われていた。当時の投手としての評価は、大谷翔平(エンゼルス)よりも上。プロ入り後も順調だったが、突如として伸び悩み苦しんだ。(最近の投球を見ると)復活の気配もあるが、現在は球団によって評価が分かれている」(MLBアジア地区担当スカウト)


 高校からプロ入り直後は順風満帆だった。大阪桐蔭の3年時にエースとして甲子園の春夏連覇に貢献し、2012年のドラフト1位で阪神入り。高卒1年目から10勝(6敗)を挙げ、15年まで3年連続で2ケタ勝利を記録した。キャリアの序盤は順調そのものだったが、その後は制球難などもあり、プロ入り5年目以降は二軍暮らしが長くなるようになった。


「周囲は復活させようと必死だった。金本知憲監督(当時)が負け試合で161球を投げさせた(2016年7月8日の広島戦/甲子園)のは問題となった。しかし何かを感じさせたい、という親心からだったのだろう」(阪神関係者)


 だが復調の兆しはなかなか見られず、19年は一軍での登板がわずか1試合のみ。20年の開幕前にはコロナ禍の中で会食に参加してウイルスに感染したことが判明し、グラウンド外のネガティブなことで話題になることもあった。それ以降も浮上のキッカケを掴めず、苦しい日々が続いた。


「気持ちが切れているように見えることが多かった。練習を切り上げるのも早く、グラウンド外でファンと言い合いになったこともあった。周囲からは諦めの声も聞こえるようになったが、昨年あたりから復活の兆しが見え始めた」(阪神担当記者)


 以前は投球が荒れてしまうことがしばしばあったが。最近は制球力も増し、球威も以前に近い状態に戻りつつある。今季も6月13日に二軍降格となったが、その後8月6日の広島戦で一軍復帰して以降は、45回2/3を投げ、防御率2.96、WHIP(1回あたりの与四球と被安打)1.03、奪三振率9.85と高水準の数字をマークした。


「不調に陥った2017年以降は登板数が激減し、勤続疲労はないでしょう。(以前は)技術と精神の両方で問題を抱えているようだった。今季は右腕の使い方が滑らかになり、腕をより強く振れるようになった。また繊細な性格で周囲の声を気にし過ぎる部分もあったが、メジャー挑戦を考えて吹っ切れたのかもしれない」(阪神関係者)


 阪神がクライマックスシリーズでの敗退が決まった後の10月17日には、球団がポスティングシステムを利用してのメジャー移籍を容認したことを発表。11月26日の「阪神ファン感謝デー2022」では「全く交渉も始まってない」と発言したが、来月にもポスティングの申請がされると見られている。


 だが、日本での10年間の通算成績が57勝54敗、防御率3.41となっている藤浪が通用するかについて、米メディア『CBS Sports』のサイトは“懐疑的”な見方を示している。同サイトはMLBで成功した大谷、前田健太(ツインズ)のNPB通算での防御率が2点台、ダルビッシュ有(パドレス)は1点台だった一方、MLBで苦しんだ山口俊(前巨人)、有原航平(前レンジャーズ)は通算の防御率が3点台だったことに触れ、「(各チームがNPBでの成績を見て)どれほどの興味を示すか未知数だ」と、MLB球団の関心の度合いについては読めないとしている。


 今オフは藤浪と同じくメジャー移籍を目指していた山崎康晃(DeNA)がチームに残留したことも藤浪の今後に関してのヒントとなりそうだ。場合によっては藤浪の残留も考えられるのだろうか……。


「山崎にとって米球界挑戦は長年の夢だったので、断念したのには驚いた。日本人のリリーフ投手はメジャーでもある程度の結果を残し、相応の契約内容が提示されてもおかしくないと思われていた。しかし評価が想像以上に低く、良い契約オファーがないと予測して残留を選んだとも考えられる」(DeNA担当記者)


 そんな中で「藤浪はどの程度まで条件を譲歩できるかに関わってくるだろう」(MLBアジア地区担当スカウト)と最初は決して良い条件ではなくとも、メジャー移籍のためにはそれを受け入れる必要性も出てきそうだ。


「メジャー側は年齢(山崎30歳、藤浪28歳)などを踏まえ即戦力として期待する。日本での実績はあっても(通用するか)未知数なので、出来高を厚くはするだろうが最初から好条件は引き出しにくい。山崎は現実を選んだとも考えられるが、藤浪はどう判断するのか。本人の言動を見ていると国内でプレーする選択肢はなく、よほどの悪い条件でない限りメジャーに挑戦するのではないか」(阪神担当記者)


「1試合161球という無理のある登板もあった。しかしプロ入り後のトータルではそこまで投げ過ぎてはいない。技術的な改善も見られるなど伸び代も感じる。ファンやマスコミが騒がしくないプレー環境を選べば、驚異的に伸びる可能性がある。最初の契約内容を多少、我慢してでもメジャー挑戦した方が良い」(MLBアジア地区担当スカウト)


 現時点では同級生の大谷と大きな差がついている。しかし米国で再び同じ土俵に立つことで、その差を逆転する可能性も残っている。「かつての輝きを再び見せてくれ」と願わずにはいられない。現状、メジャーの評価は高いとは言い難いが、藤浪はどの道を選ぶのだろうか。今後の動向を見守りたい。


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  • 大阪桐蔭は投手でプロで大成したといえるのは今中慎二くらいでは。(今中は入学時は校名は大阪産大高だったらしい)
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