株価が下がっても価値が変わらないなら、むしろお買い得! パックンが教える投資の基本セオリー

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2022年12月01日 08:00  AERA dot.

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パトリック・ハーランさん
「生活保護」の状態から、奨学金や借金でハーバード大学に進学したパトリック・ハーラン(パックン)。投資経験25年以上のパックンにより「投資法」は超シンプル! 「投資の基本セオリー」と「価値」に投資するという考え方をベースにするパックン式のメソッドを、最新刊『パックン式 お金の育て方』から一部を抜粋・再編して大公開します。


*  *  *
■「長期投資」という超基本のセオリー


 僕が何度だって繰り返し伝えておきたいポイントは、「投資とギャンブルは全然違う」ということです。


 その記事を読めていない方のために一応振り返っておきますね。


 投資で押さえておいて欲しいポイントは、「投資はWin−Loseではない」「投資で価値のあるものを買う」という2つがありました。


 ただこの話を聞いて、「投資は絶対に損をしない」と思ったら、それは勘違いです。


 このように勘違いしたまま、価値のないものに投資をしたり、マーケット変動を読み間違ったり、売り買いのタイミングでミスったりすると、やっぱり損をしてしまう可能性はあります。


 中には、投資のような見た目をしているけれども、実は「ギャンブル」だったというケースもあるからね。


 僕の25年以上投資生活も、順風満帆なときだけではありませんでした。


 ときには、手痛い失敗をしたこともありました。


 だから、みんなにはお金で失敗しないための「理論」はもちろんお伝えしますが、同時に痛みを通して得た「僕の経験」も参考にしてもらえたら、ありがたいなと思います。


 投資をするとき、商品を選ぶときにはちょっと慎重になった方がいいかもしれません。


 でも、投資の方法で、出来る限り損を避ける方法もあります。


 それが、「長期投資」というセオリーです。


 長期投資とは、「長く投資を続けよう」ということ。そのまんまですね。


 1年より10年、10年より20年といったように、投資は、可能な限り長く続けることが大切です。


 そのことの証拠となるのが、過去の株価の動きです。


 では、そのことを次のぺージで証明しましょう。



 こちらのグラフはアメリカのS&P500指数の過去70年間の動きを示しています。


 ちなみにS&P500については次章でも取り上げるけれど、アメリカを代表する約500社の企業の平均株価だと考えてください。


 これを見ると、総合的には右肩上がりに伸びていることがわかります。


 途中にオイルショックやドットコムバブル崩壊、リーマンショックなどで株価が大きく下がっている時期がありますが、これもやがては回復していっています。


 株価の細かい上下はありますが、ファンドを買ってから売るまで待つと利益が出る確率が高まるのです。


 歴史的なデータを見ると、1年待てば、約74%の確率でプラスの利益が出る。5年だと、その数字は87%、10年だと94%。そして、20年待てば、なんと100%の割合で利益が出るはず!


 つまり、どの時点でこのファンドを買っても(仮に、オイルショックの大暴落の前日にでも!)20年待って売ったら利益が出ているはず!


■株価が下がったときにはどうすればいいの!?


 これと真逆なのが、「短期投資」です。


 これは事情が大きく異なります。


 株価は短期的にはかなり激しく上下します。「安く買って、高く売る」なら儲かります。


 でも、値動きが激しい分、「高いときに買って、安いときに売ってしまう」危険性も高いわけです。


 朝に株を買って、夕方に売る「デイトレーダー」はこの短期的な値動きだけでお金を稼ごうとします。企業の価値と関係ないからほぼギャンブルだし、当然これは本当に難しい試みです。


 先ほど話したとおり、20年で100%の割合で利益が出る計算のS&P500ですが、1日スパンで売り買いしているならば、プラスがでる確率はたったの53%。コイントスと大して変わりません!


 もちろん、数年スパンで売り買いしても、リスクはあります


 たとえば、リーマンショックの直前に投資をして、その1年後に売却していたら、めちゃくちゃ損をしているはずです。


「そんなツイていない人がいるの?」と思ってしまいますが、実際に無数にいます。


「株価が上がっているときに夢を見て買って、下がったときに絶望して売る」、まさにFeel(感情)で投資している方に多い失敗パターンです。



 このように投資したものを慌てて売ることを「狼狽売り」といいますが、これは投資の世界では“あるある”なのです。


 こんなふうに偉そうなことを言っていますが、僕もドットコムバブル崩壊のとき、一度「狼狽売り」をやってしまったことがあります。投資した株が値下がりするのは、本当に恐怖です。だから、狼狽売りをしたくなる気持ちはすごく理解できます。でも、たいていは損をするだけだから、みなさんには一度、冷静になってほしいです。


 そんなときは、自分が「価値」に投資をしていることを思い出しましょう。


 強い企業は、仮に「○○ショック」で株価が下がったとしても、組織や商品の価値が下がったわけではありません。


 表面価格と価値は違います。


 ビビって売りたくなったときも、僕は「株価が下がっても価値が変わっていないなら、むしろお買い得だ!」というセオリーを思い出すようにしています。


 この記事では基本セオリーだけをお伝えしましたが、最新刊の『パックン式 お金の育て方』では、実はもっともっと詳しく紹介しています。


 25年以上の僕の投資経験をぎゅっとまとめた一冊になっているので、興味があればぜひ読んでみてね!


(構成/増田侑真)


パックン
本名:パトリック・ハーラン。芸人・東京工業大学非常勤講師。
1970年11月14日生まれ。アメリカ・コロラド州出身。93年ハーバード大学比較宗教学部卒業。同年来日。97年、吉田眞とお笑いコンビ「パックンマックン」を結成。NHK「英語でしゃべらナイト」「爆笑オンエアバトル」をはじめ、多くのテレビ番組に出演し、注目を集める。「AbemaPrime」「報道1930」でコメンテーターを務めるなど、報道番組にも多数出演。2012年10月より池上彰氏の推薦で東京工業大学の非常勤講師に就任。コミュニケーションと国際関係についての講義も行っている。二児のパパ。
25年以上の投資歴があり、金融教育の講師として全国各地で講演会も行っている。
最新刊の『お金の育て方』では、「生活保護」状態から「お金持ち」になるまでに身につけた、誰にでもマネできる、お金との付き合い方を詰め込んだ。



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