複数人グループでの会話が苦手なのはなぜ? 理由と対処

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2022年12月01日 11:11  ノーツマルシェ

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ノーツマルシェ

一対一だと気を遣わず話せるのに、人数が増えれば増えるほど会話に入っていけないと悩む人も多くいます。どうして複数人になると苦手意識が出てくるのか、そして複数人でも会話が楽しめるコツを心理カウンセラーの筆者がお伝えします。


 


複数人になると話せなくなる原因

一対一の会話のキャッチボールの構造はとてもシンプルです。相手が投げたボールを受け取り、自分から相手に返せば会話は成り立ちます。ところが複数人のグループになると、誰に向かって会話が始まるかがわからず、返答も誰がどのように返すかまったく予想がつかないランダムな展開になります。話し手の表情と話の内容を受け取り、グループの中で浮かないような答えを用意し、適切なタイミングで会話に参加するという一連の流れだけでも、とても複雑で脳の処理能力が追いつかなくなります。脳の処理能力が限界になると脳がフリーズします。しかしグループ内の会話はどんどん進んでいて、会話の内容もわからなくなり、会話に入っていくタイミングも取れなくなり、話せなくなるのです。自分が会話の中心にいるようなタイプの人は別ですが、人が増えれば増えるほど話せなくなるのは、実は当たり前の現象なのです。


 


複数人の会話が苦手な心理

複数人での会話が苦手な人は、どちらかというと内向的でまわりの目が気になるタイプの人です。気配りができる一面を持っていますが、それ故、聞き役に徹するところがあります。そして自分を口下手だと思っているところもあり、自分から話題を振ってしらけたらどうしようと不安になります。その上、笑って相槌ばかりうっている自分は、この場にいる意味があるのだろうかと疎外感を持ちます。またグループの人たちが、自分より上(年齢、能力、立場など)だと思うと萎縮し、会話の内容が頭に入ってきません。自己愛が強い人は、自分以外の人たちで盛り上がっているのを見ると、自分を受け入れてくれていない気持ちになり、まわりの人に対し否定的な感情を抱きます。


 


まわりからどう見られてる?

複数人での会話が苦手な人は、コミュニケーションに苦手意識があるのですが、会話に参加するからには自分も楽しく盛り上げないと、と意気込むところがあります。だから余計にタイミングを計りすぎるところがあります。もう話題が違う内容になっているのに、いきなり前の話題を持ちかけるので、びっくりされます。また複数人での会話の中で空気を読みすぎ、ひたすら聞き役になっていると、まわりの人には、何を考えているかわからない人のように映ります。人はよくわからない人には不安を覚えたり遠慮したりするものです。本人は話しかけてくれるのを待っているのですが、相手からは話しかけにくくなっているのです。


 


複数人で会話をするときの心構え

人数が多ければ多いほど、話の内容はあまり深まりません。複数人での会話とは、所詮そのようなものだと思って下さい。その中で会話を楽しみ、自分の存在を知ってもらえればいいですね。発言の多さではなく、自分も参加しているというアピールは大事になってきます。それは自己開示、つまり自分はこんな人ですよとまわりに伝えることです。


 


複数人での会話のコツ

会話は情報の伝達だけでは、深まったり広がったりできません。自分の気持ちや考え、つまり自分のことも織り交ぜて話すと、会話が続きやすくなります。話題についての自分の感想や考え、どのように感じたかを伝えることが自己開示になります。最初は一言二言で構いませんので、ぜひ会話にプラスしてみてください。また会話の内容や話している人に興味があれば、軽く質問してみてもいいでしょう。よく知らない内容や興味が持てないときには、場の雰囲気に合わせて少しだけオーバーなリアクションで乗り切っても大丈夫です。会話に入れていないなと感じると、無意識に無表情になりやすいので注意しましょう。


複数人といっても、会話の基本は一対一です。時には隣や近くの人に話しかけると、グループ内での疎外感は薄れます。自分が話題を提供なければと硬く考えないようにしましょう。盛り上げ役は自分以外の人に任せ、隣の人にさりげなく話をするような気持ちで会話に入れば、自然な感じになります。話すときには、きちんと相手の方を見て笑顔で話すと、嫌な印象は与えません。


複数人のグループでは、その中で独壇場で話している人もいます。そういう場合は、ある程度まわりの人たちも表面上合わせているだけなので、自分がついていけてないと落ち込む必要はありません。複数人での会話は、その時々で雰囲気も変わってきます。もちろん、自分に合う合わないもありますので、気負わず、ちょっと話してみようくらいの気持ちでいくといいでしょう。


[執筆:上土井 好子(公認心理師・心理カウンセラー)]


※画像:PIXTA(画像はイメージです)


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