ここまで最も“昇給”したのは? 「年俸アップ率」から見る今季のブレイク選手たち

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2022年12月01日 18:05  AERA dot.

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中日・清水達也(左)と巨人・増田陸(右)(写真提供・中日ドラゴンズ/読売ジャイアンツ)
 プロ野球界では現在、長く険しいペナントレースを終えた選手たちが、翌シーズンへ向けた契約更改を続々と行なっている。「夢を売る職業」であり、かつて鶴岡一人が「グラウンドにはゼニが落ちている」と語ったプロ野球の世界。その言葉通りに年俸の大幅アップを勝ち取った選手は誰なのか。“アップ率”に注目すると、今季ブレイクした選手が誰なのか、よく分かる。(金額はすべて推定)


【年俸ランキング】2022年セ・リーグ個人年俸上位20傑はこちら 11月30日までに契約更改を終えた選手の中で筆頭は、高卒3年目で最多安打のタイトルを獲得した岡林勇希(中日)だ。昨季までの2年間では1軍通算30試合出場で17安打を放ったのみだったが、今季は開幕スタメンからレギュラーを確保し、8月以降は1番に座ってチーム最多の142試合に出場した。


 打率.291をマークしてリーグ最多タイの161安打を放ちタイトルを獲得するとともに、リーグ2位タイの24盗塁、リーグトップ7補殺も記録し、ベストナインとゴールデン・グラブ賞を受賞。契約更改では今季年俸から441%増(740万円→4000万円)でサイン。「思った通りの金額でした」と笑顔を見せた。


 野手陣では大卒3年目の高部瑛斗(ロッテ)も、今季年俸から250%増(1000万円→3500万円)の大幅アップとなった。プロ2年間は2軍では活躍するも、1軍では通算38試合出場で9安打と“壁”にぶち当たっていたが、今季はオープン戦からアピールに成功して外野のレギュラーに定着した。


 137試合に出場して148安打、打率.274をマークしながら自慢の俊足を生かして44盗塁で盗塁王を獲得。広い守備範囲でゴールデン・グラブ賞も受賞した。飛躍のシーズンを証明する形での契約更改となったが、「今年の成績で満足していないし、まだまだできると思っている。体を鍛えて来年は今年以上のものを出せるようにしたい」と力強く語った。


 投手陣では、中継ぎとして42試合に登板してリーグ優勝&日本一に貢献した本田仁海(オリックス)が340%増(500万円→2200万円)となった。高卒1年目に右肘を疲労骨折して長期離脱を強いられたが、手術から半年以上のリハビリ期間を経て実戦復帰を果たすと、2020年は1軍で1試合、2021年は1軍2試合に登板。


 そして迎えた今季、中継ぎに転向して大活躍して欠かせない戦力になった。「4年間先発で結果が出なかったけれど、リリーフで結果を出せた」と本田。納得の表情を見せて契約更改を終えると、来季へ向けて「8回を任されるようになりたい」とさらなる進化を誓っている。


 その本田を上回るアップ率だったのが、甲子園優勝投手でもある清水達也(中日)で、今季年俸から344%増(720万円→3200万円)でサイン。昨季までは4年間で1軍通算17試合と伸び悩んでいたが、リリーフに本格転向した高卒5年目の今季は、自己最多の54試合に登板して3勝3敗32ホールド、防御率3.04と奮闘。プロ初セーブもマークした。契約更改後の記者会見では「(年俸を)すごく上げてもらったので、素直にうれしかったです」と笑み。来季へ向けて「もっとレベルアップして圧倒できる投球をしたい」と意気込みを語った。


 そして、球団史上最高、歴代でも3位の驚異的なアップ率となったのが湯浅京己(阪神)だ。2018年に独立リーグからドラフト6位で入団した右腕は、プロ入り4年目の今季はセットアッパーとして大車輪の活躍。59試合の登板で43ホールド、防御率1.09の好成績で最優秀中継ぎのタイトルに輝き、840%増(500万円→4700万円)の契約を勝ち取った。本人も「ここまでは想像していなかった」と予想以上の昇給に笑顔を見せ、「2年連続のタイトルを」と来季への抱負を語っている。


 中継ぎとして同じく飛躍のシーズンを送った伊勢大夢(DeNA)も233%増(2760万円→9200万円)と大幅アップ。今季はリーグトップの71試合に登板して39ホールド、防御率1.72と安定した投球を見せ、先輩の山崎康晃を「いつか超えたい」とクローザー座奪取にも意欲を示している。


 その他、育成選手から這い上がって今季32試合に登板した31歳・渡邉雄大(阪神)が256%増(450万円→1600万円)、ドラフト1位入団の期待にようやく応えて今季47試合に登板した矢崎拓也(広島)が250%増(800万円→2800万円)と200%超のアップ率を勝ち取ってサイン。さらにアップ率順に、増田陸(巨人)が195%(610万円→1800万円)、入江大生(DeNA)が181%増(1600万円→4500万円)、才木浩人(阪神)が171%増(700万円→1900万円)、高橋宏斗(中日)が150%増(1400万円→3500万円)、松本竜也(広島)が129%増(700万円→1600万円)、西純矢(阪神)が124%増(1250万円→2800万円)、島田海吏(阪神)が122%増(1350万円→3000万円)、赤星優志(巨人)が120%増(1000万円→2200万円)、吉田輝星(日本ハム)が106%増の(970万円→2000万円)。前述した4人に加えて、彼らも今季ブレイクした選手と言えるだろう。


 その一方で年俸大幅ダウンとなった選手たちも存在し、最も大きなダウン率になったのが、宮西尚生(日本ハム)。野球協約の減額制限(1億円超は40%)を大きく超える80%減(2億5000万円→5000万円プラス出来高)でサインした。プロ1年目から14年連続50試合以上登板を記録し、最多の通算ホールド数の日本記録も持つタフネス左腕だが、2年契約2年目で6月に37歳となった今季は不調が続き、9月に左肘を手術したこともあり、24試合で0勝3敗7ホールド、防御率5.66の成績に終わった。


 契約更改後の会見では「ファンの期待を裏切ってしまったという思いだけがある」と頭を下げるとともに、来季へ向けて「400ホールド達成、優勝、監督の胴上げができるよう、最年長になる自覚をもって少しでも貢献していきたい」と奮起を誓った。その他、同じくベテランの中島卓也(日本ハム)が63%減(8000万円→3000万円)、今季1試合のみの登板に終わった岩嵜翔(中日)も59%減(6800万円→2800万円)の大幅ダウンとなった。


 今後、まだまだ各球団の大物選手たちが契約更改を控えており、三冠王を獲得してリーグ連覇の原動力となった村上宗隆(ヤクルト)が今季の年俸2億2000万円から、2年連続沢村賞&MVPを獲得してチームを日本一に導いた山本由伸(オリックス)は今季年俸3億7000万円から、ともに「どこまでアップするのか」が大きな注目点。新人王に輝いた大勢(巨人)、水上由伸(西武)、日本一に貢献した阿部翔太(オリックス)、さらにプロ11年目での“打撃開眼”で首位打者に輝いた松本剛(日本ハム)も大幅アップ間違いなしだろう。不況にコロナ禍、円安に物価高と、ネガティブな話題ばかりが続くが、せめて「夢を売る」プロ野球の世界では、景気の良い話を聞きたいところだ。


このニュースに関するつぶやき

  • 浜地も良く上がったけど湯浅の上がり方が凄いからかすんでしまう����ʴ򤷤���� 湯浅は5000万行くと思ったけどチョット届かず。来年の励みにしよう���
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