「どんな絵本をお探しかにゃ?」素敵な絵本との出会いをお手伝い…「絵本と猫に癒される」と評判の小さな本屋さん

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2022年12月01日 20:10  まいどなニュース

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あお。店内の絵本をバックに

 福岡市南区にある「街の小さな絵本やさん Books cyan(ブックス シアン)」は、ライターで店主のユウミ ハイフィールドさんが現在、毎週土曜日のみ営業を行なっている。広さ3坪のこじんまりした店ながら、バラエティに富んだ絵本が並び、茶トラの愛猫「あお」(オス、3歳)が絵本選びに寄り添ってくれる。「絵本&猫で癒される」とひそかな人気店だ。あおとの出会いや店のことなどについてユウミさんに話を聞いた。

【写真】保護されて店にやってきたばかりのころ…なんて大胆なくつろぎっぷりでしょう!?

   ◇   ◇

 昔から猫が好きで、ずっと飼いたいと思っていたんですけど、猫飼育不可物件に住んでいたため飼えずにいました。でも3年前、猫が飼えるマンションへ引っ越すことに。保護猫団体の譲渡会で探すという選択肢もありましたが、たくさんいる中から1匹を選ぶのが難しく感じて…。縁のある子がいればきっと出会えるだろうとなんとなく思っていて、いつそんな子と遭遇してもいいようにと、保護グッズ(洗濯ネット、猫じゃらし、おやつ)を玄関の横に準備していたんですよ。

 引っ越して2カ月が過ぎたころ、いつものように店を閉め(当時は週5日営業)、スーパーに寄って家に帰る途中、停めてあった車の下から「ニャン、ニャン」という大きな声が聞こえました。覗き込むと、母猫とはぐれたのか、生後3カ月くらいの子猫が1匹、鳴いていました。そこは普段は通らない道。その日のその時間、たまたま通った場所でした。

 私はその子に「ちょっと待っててね」と言って、慌てて家に帰り、保護グッズを抱えてその場に戻りました。おやつを差し出しておびきよせようとしましたが、警戒してなかなか捕まえられず、真夏の夕方、1時間くらい路上に這いつくばって格闘しました。すると、通りがかりの女性が「猫ですか?うちには4匹保護猫がいてもう引き取れないけど、あなたが保護するなら手伝うわ」と、その方も家から猫が好きそうな食べ物などをわざわざ持ってきてくれて。それで一緒になんとか捕まえることができたんです。けっこう嫌がってたのに、洗濯ネットに入れた瞬間、「グルグルグル」と愛おしい声を出して鳴いたのを覚えています(笑)。

 翌日、動物病院へ行き、店にも連れていきました。それまで店には私一人しかいませんでしたが、新たにあおが加わったことで、「猫ちゃんがいる!」と場が和み、絵本を選ぶお客さんとの会話がとても弾むようになりました。今ではあおは、絵本やさんに欠かせない、大切なパートナーです。

 本業であるライター業をしながら、絵本やさんを開いたのは、ここで本を読む習慣や楽しさを伝えていきたいと思ったから。今の時代、ネットを検索すれば様々な情報がすぐに得られますが、ネット内には真偽の不確かな情報もあります。私は何か調べるときには、いつも関連の本を探して読んできたので、特に若い世代には、本という選択肢を忘れず、正確な情報を自分で判断できるようになってほしいと願っています。

 店にはゼロ歳児の赤ちゃんを抱っこしたママさんもよく来られます。ママさんが「ねこちゃんだよー」と赤ちゃんの手をあおのモフモフした体に近づけると、あおは「はい、ぼくがねこです」みたいな顔をしています(笑)。すると赤ちゃんも嬉しそうな表情になるんです。そんなふうに、あおはこれまで多くの赤ちゃんの「ファースト猫」になってきたんですよ。誰に触られたり抱っこされたりしても嫌がらないので、接客業や看板猫にはぴったりだと思います。

 私、あおにいつも話しかけるんです。今日もここに来る前、「取材の人がお店に来て写真を撮ってもらうよ。可愛く撮ってもらおうね」って。ほかにも「ちょっと遠くへお仕事で行くから、帰ってくるのは夕方すぎになるよ。だからお利口にしててね」とか「大事な高校時代のお友達が来るから仲良くしてね」とか。

 一方的ですけど、そうやっていつも話しかけているからか、あおは言葉の意味をしっかりと理解してくれているように感じます。あおも優しくて、私のことを常に気にかけてくれます。離婚したときも、ずっとそばで寄り添ってくれました。あおがいたから仕事もまたがんばろうって思えましたし、本当に私と出会ってくれてありがとう、という気持ちです。執筆の合間に、あおと一緒に家のベランダで休憩して、ブラッシングしてあげたり星を見上げたりするときが一番幸せです。宇宙で一番大好きだよって、いつも言ってます。

 大人が絵本を手にとると、幼いころ読んでもらった本と再会して懐かしさを感じたり、小さいころは気づかなかったけど、実は深い内容だったんだなあと感じられたり。前向きな気分にさせてくれる、あるいは、心の支えになるような絵本と出会えたときには、宝物を見つけたような気持ちになれるかも(笑)。これからもあおと一緒に「ずっと手元に置いておきたい」と思える大切な1冊を見つけるお手伝いができたらいいなと思っています。

【店名】「街の小さな絵本やさん Books cyan(ブックス シアン)」
【住所】福岡県福岡市南区市崎1-1-5 金子ビル301
【インスタグラム】@books_cyan

(まいどなニュース特約・西松 宏)

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  • 自転車で一緒に通勤している姿が可愛すぎる(*´▽`*)
    • イイネ!4
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