スバル研究実験センターで社内向けに3台のBRZが競演。社員にモータースポーツ活動を報告

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2022年12月02日 15:21  AUTOSPORT web

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スバル研究実験センターの社内テストコースを走る3台のスバルBRZ
 12月2日、栃木県佐野市にあるスバル研究実験センター(SKC)で、スバルの社内向けに『モータースポーツ感謝の集い』と題したイベントが行われ、この様子が報道陣に公開された。スーパーGT GT300クラスに参戦するSUBARU BRZ R&D SPORTと、ENEOS スーパー耐久シリーズ2022 Powered by Hankookに参戦するTeam SDA Engineering BRZ CNF Conceptが市販のスバルBRZとともに社内テストコースをデモラン。社員に走行シーンを披露し、一年間の活動を報告した。

 スバルは2022年、国内ではスーパーGT GT300クラスに井口卓人/山内英輝組SUBARU BRZ R&D SPORTで参戦。惜しくもランキング2位とタイトルには届かなかったが、チャンピオンを争った。一方スーパー耐久では、カーボンニュートラル燃料を使った実験車両としてST-Qクラスに井口卓人/山内英輝/廣田光一組eam SDA Engineering BRZ CNF Conceptを投入。ORC ROOKIE GR86 CNF Conceptと争いながら開発を続けてきた。

 そんな2台のBRZがそろって走る珍しい機会が、栃木県佐野市のスバル研究実験センターで披露された。これはスバルの社内向けに行われた『モータースポーツ感謝の集い』というイベントでのワンシーンだ。実はこういったイベントは近年スバル内で行われているのだという。

「2015年頃までは三鷹のみでこういった会が行われてきたのですが、2021年から私が総監督となり、『スバルの社員の皆さんにも報告会を行いたい』と実現しました」と説明したのは、SUBARU BRZ R&D SPORTの小澤正弘総監督だ。

「これはスバルとしてのモータースポーツ活動ですが、我々はそれほど活動費をかけているわけではないのですが、その分知恵を絞らなければならない。そこでスバル社内の方々にいろんな相談に乗ってもらっているんです」

 SUBARU BRZ R&D SPORTの開発に向けては、STI、R&D SPORT、そしてスバルが協力しながら行われており、「社員の皆さんにもこういった活動を知ってもらい、我々のレースへの思い、一丸となったチームワークでやっていこうと、こういった報告会を毎年開催している」のだという。

 今季からはスーパー耐久にも参戦を開始したことで、Team SDA Engineering BRZ CNF Conceptもそろって姿をみせた。「このクルマの開発は、組み立て、テスト等含めすべてこのスバル研究実験センターでやっています。ここのメンバーも多く関わっていますし、三鷹、それに群馬のパワーユニットの設計などのメンバーも来ております」と説明するのは、スーパー耐久で監督を務める本井雅人スバル研究実験センター長。

「スーパーGTとも週1回の定例ミーティングを行い情報共有も行っていますし、より高く盛り上げていきたいと思っています。そういった活動の一環を見ていただければ」と今回、メディアも交えての報告会が行われた。

 このスバル研究実験センターは、市販車の開発等も行われるコースで、多くの部分は撮影もできない場所だが、そんな研究実験センター内に設けられた4.3kmのテストコースを使い、山内がSUBARU BRZ R&D SPORTを、井口がTeam SDA Engineering BRZ CNF Conceptをドライブ。SDAの語源でもあるスバル・ドライビング・アカデミーのBRZとともに3台でその勇姿を集まった社員に披露した。

 また走行後には2台のBRZが展示され、社員がGT300車両を興味深く観察するシーンも見られたほか、井口、山内と交流する光景も。さらにトークショーも行われ、小澤総監督、井口、山内、さらに後から駆けつけた社員ドライバーの廣田とともに今季のモータースポーツ活動を報告した。

 トークショーで井口は「こうしてスバルでずっと走らせていただき、ファンの皆さんの応援も熱いですし、ここでも三鷹でも群馬でも、こういう会を行うとたくさんの方に来ていただけます。僕たちはレースを通じて、関わってくださる皆さんにたくさんの笑顔を届けなければと思っています」と語った。

「今後もスーパーGTを通じて、そしてスーパー耐久でも、ユーザーの方が乗られる車両に対し、どれだけいいクルマづくりができるかという挑戦が続くと思います。スバルファミリーとして、今後も皆さんとたくさん笑顔を作っていきたいと思います」

 また山内も「僕たちはレースを通じて結果を残すことがいちばん大事ですが、それを残すことでレースの魅力をたくさんの人に伝えたいと思いますし、知ってもらうことでスバルとの繋がりになると思います。ひとりでの多くの方にスバルの魅力を伝えたいと思います。ひとりでも多くの方に乗ってもらうためのレース活動だと思いますが、どんどん大きな輪を作ることができれば僕たちも嬉しいですし、スバル全体を盛り上げていきたいです」と社員たちとともに今後もモータースポーツ活動を広げていきたいとアピールした。

 本井センター長が語るとおり、社内でのモータースポーツ活動への関心を高めることで、スバル全体の盛り上がりを高まっていくはずだ。この日テストコースを走った3台のBRZへの熱い視線からも、社員にその共感が生まれていることが感じられた。スバルの今後のモータースポーツ活動に向けても、大きな刺激を与えるイベントになったと言えそうだ。

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