ロボコ役はチョコプラ松尾! 『僕とロボコ』アニメ放送直前記念! ギャグアニメの鬼才・大地丙太郎監督×宮崎周平先生対談【前編】

2

2022年12月03日 17:21  週プレNEWS

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

週プレNEWS

『僕とロボコ』のアニメ放送が決定! 声優はなんとチョコプラの松尾さん

12月4日(日)より、いよいよ放送開始となる期待のテレビアニメ『僕とロボコ』(テレビ東京系にて毎週日曜日・深夜0時30〜35分放送予定/原作「週刊少年ジャンプ」連載)!

その監督を務めるのは、ギャグ作品といえばこの人として知られるアニメ業界の鬼才・大地丙太郎(あきたろう)氏。過去にも『セクシーコマンドー外伝 すごいよ!!マサルさん』(98年)、『おじゃる丸』(98年)、『とんかつDJアゲ太郎』(16年)など数々のギャグ作品のアニメ化を手がけてきた大地監督は一体、『僕とロボコ』をどう料理するのか!? しかもその各話放送時間は......え、実質3分?

まったく得体の知れないその怪作の全貌を探るべく、原作者・宮崎周平先生と大地丙太郎監督による緊急対談を敢行。今回が初対面というこのふたりから、果たしてどんな話が飛び出すのか!?

***

●アニメ放送直前に自己紹介......(笑)

大地丙太郎監督(以下、大地) はじめまして。この度、アニメの監督をさせてもらうことになりました大地です。よろしくお願いします。

宮崎周平先生(以下、宮崎) はじめまして宮崎です。こちらこそよろしくお願いいたします!

――お二方は今日の対談企画が初対面ということになるんですか?

大地 そうなんですよ。実は制作はもうかなり進んでるんですけど、先生とはなかなか直接お会いできるタイミングが合わないまま、ここまで来てしまいまして。

宮崎 はい。だから私も今日はようやくお会いできるのを楽しみにしてきました。

大地 そうですね、何の話から始めましょうか?(笑)

――まずは大地監督が『僕とロボコ』という作品にどうやって出会われたか、というテーマからお話いただいてよろしいでしょうか?

大地 はい。最初は人からご紹介いただいたんですよ。『こどものおもちゃ』やその後の『おじゃる丸』(98年)など、僕が監督をさせていただいたアニメ作品は「スタジオぎゃろっぷ」制作のものが多いんですが、そこのボスから「こんな面白そうな作品があるけど、どうだ?」って勧められたんです。

宮崎 それは監督としてやってみないかという意味で?

大地 そういうことです。それでどんな作品かと見てみたら......僕の好きなギャグじゃないですか。しかも、ちょっと前に偶然、僕この作品見てたんです。『アメトーーク!』でケンドーコバヤシさんが『僕とロボコ』をプレゼンされてた回があったでしょ?(2021年9月16日放送「マンガ大好き芸人供)

宮崎 あれをご覧になってたんですか?

大地 見てました。それで大いに興味を持ってたのもあったので「おお、これをよくぞ僕に振ってくれた!」って、もう大感謝しましたね、それで即決で。

宮崎 そんな簡単に!?

大地 すぐに、ギャグ系の作品を一緒にやってきたたなかかずや(*『赤ずきんチャチャ』で音響監督デビュー。その後、『セクシーコマンドー外伝 すごいよ!!マサルさん』、『浦安鉄筋家族』、『おじゃる丸』など大地作品の多くを担当)という音響監督にも連絡を取って、「おい、いいギャグが来そうだぞ!」って。こちらとしてはノリノリで受けさせていただきました!

宮崎 じゃあケンコバさんのプレゼンが効いたってことですね?(笑)

大地 そうですね。内容はまずケンコバさんにテレビを介して教えてもらいました(笑)。

●漫画原作をアニメにするときの一番の強みは、音が入ること(大地)

――逆に宮崎先生はアニメ化が決まったというお話を聞かれたときの、最初の感想は覚えていらっしゃいますか?

宮崎 いや、それがどのタイミングが最初だったか正直もうよく覚えていないんですよ(笑)。大発表!......みたいな仰々しい感じもないまま、担当編集さんからなんとなく「12月くらいに始まるかもよ〜」って、いつの間にか知ってたような感じで......。

担当編集 言いましたよちゃんと!(笑)。飲んでて覚えてないだけでしょ!?

宮崎 あれ、そうでしたっけ。そうかも知れないですね(笑)。でもその話を知ってから真っ先に思ったのは「本当にアニメとして成立するのかな?」ということでしたね。パロディ要素も多いですし。

大地 多めですね(笑)。

宮崎 そもそも、アニメ化していい作品なのかなって思いました。それもあって、アニメ決定を話半分で聞いてたのもあったと思うんですけど、割と問題なく行けそうだと聞いて「ああよかったな」というのが最初の感想だったかもしれませんね。

大地 でも「どのタイミングで決まったか」って聞かれると、僕も定かじゃないですね。なんとなく「やるかもしんない」っていうフワッとした情報だけの期間がず〜っと続いてて、「本当にやるのかな?」って思ってた時期もありましたし(笑)。もちろんプロジェクトとしては、どこかのタイミングで誰かがGOサインを出した瞬間が必ずあると思うんですけど......。

宮崎 一体、誰が決めたんですかね?(笑)

大地 いや〜、わからないんですよ(笑)。

宮崎 きっと、お金を持ってらっしゃる方が言ってくれたんですかね?

大地 誰ですかね?(笑)。ある日、急に「そろそろ絵コンテ描かなきゃいけないよ」みたいな話が来て、動き始めた感じですね。

――そんな唐突に......。

大地 最近のアニメにしては、かなり急でしたよ。だいたい他の作品だと放送の1、2年前からもう動いてるというのが多いんですけど、『僕とロボコ』に関しては半年前くらいから。でもやり始めたら、そこからは早かったですね、もちろんまだ最中ですけど。

――パロディのほうは問題ありませんでしたか?

大地 いや、そこは正直、僕はあまり気にせずやってますね。というのも最初の打ち合わせで、プロデューサーから言われたんですよ。「パロディはなんとかクリアします!」って。

宮崎 心強いですね(笑)。

大地 ちょっとネタバレになりますけど、『ドラゴンボール改』でナッパ役を演じてた声優の稲田徹さんに一言入れてもらって、SEみたいに使いまわしてたり。

――あの膝のために!? わざわざ本物呼んできて!?

大地 まあ、それはあくまで遊びの部分で(笑)。そこの問題よりも、やっぱり僕にとってこの作品の最大の魅力はもっとベースとなる部分。原作のひとつひとつのギャグのテンポとか、間をしっかり見極めてアニメに落とし込んでいくことだと思ってます。そこは、やっててとても楽しいですね!

宮崎 そこまで言っていただけると嬉しいです。

大地 漫画原作をアニメにするときの一番の強みって、音が入ることだと思うんですよ。だから今回の話を聞いて、真っ先に音響監督と話したっていうのもそこで、「まだ設計は決まってないけど、この作品なら絶対面白いことできるぞ! なんかやらかそうぜ!」って。まずはそこから始めて今に至る感じです。

宮崎 大地さんの監督作品は、そこの信頼感がありますよね。過去に手がけられたものだと、さっきもお話に出た『こどものおもちゃ』は私の妹が大好きな作品でしたし。

大地 ご存じでしたか。ありがとうございます。

宮崎 他にも『ジャンプ』作品の先輩の『セクシーコマンドー外伝 すごいよ!!マサルさん』(98年)とか。『ギャグマンガ日和』もテンポ感がすごくて。

大地 『ギャグマンガ日和』の時の作り方は、『ロボコ』アニメの作り方に結構、活かされてるかもしれませんね(笑)。それに、『すごいよ!!マサルさん』はかなり楽しくやらせてもらった思い出が強くて、よく覚えてるのはPENICILLINさんの主題歌がありましたよね。

宮崎 はい、『ロマンス』!

大地 あれも僕、最初に決まった時は正直、PENICILLINさんのことは存じ上げていなかったんですよ。実際に楽曲聞いても、当初はギャグに繋がるイメージが一切なかったんです。でも、それに合わせてオープニング映像を作ってみたら意外とハマって(笑)。

結果的に、PENICILLINさんにも喜んでいただけましたけど、ギャグ作品を作ってる時ってそういう番狂わせみたいなことが往々にして起こるんですよ。どんなものが来てもハメようがあって、思ってもみなかったものができあがることが多い。だから面白いんですよね。

宮崎 まあギャグだし、みたいな(笑)。でもそういうのを見て育ちましたから、まさかその大地さんに『僕とロボコ』の監督やっていただけるんだって聞いたときは、本当に光栄だと思いました。 

●はうう、3分......(宮崎)

大地 ありがとうございます。逆にこちらからお伺いしたいんですが、『僕とロボコ』という作品はどうやって生まれたんですか?

宮崎 ロボコというキャラクターを作る前に、私がずっと描いてたプロトタイプになるキャラクターがいるんですよ。珍子ちゃんっていうんですけど......。それがすごく面倒くさい女の子だったんです。

大地 面倒くさいとは?

宮崎 承認欲求が強いんだけど、それを表に出さず姑息な手を使うとか。

大地 ああ、なるほど。そういう心理的なところはロボコでもすごく丁寧に描写されてますよね。しかも、それがちゃんとギャグになってる。

宮崎 そうなんです。その珍子ちゃんが私はすごく気に入ってたんですけど、なかなか読者に受け入れてもらえず......(笑)。それでもあきらめきれなくて、彼女をブラッシュアップして、なんとか受け入れてもらえるようになったのが今のロボコです。

大地 それはわかります。だってロボコって、第1話で最初に出てきた瞬間は「ゲーッ!」て思うキャラなのに、最終的にはその1話だけでなんかかわいくまとまってますもんね。その魅力は初回から出てるなぁ、と思いながら作らせてもらいました。

宮崎 そう感じていただけてたらありがたいです。そこを目指してたので。

大地 あと結構、ギャグ度が強いのに、最後はハートフルな気持ちになれるのは僕も気持ちいいですね。ここアニメにするときどうしよう?...みたいな困ったことがほとんどないので、そこも僕らにとっては本当にやりやすいです。

宮崎 そんな......気を遣っていただいて......。

大地 いえいえ、本当に(笑)。さっきおっしゃった重めの女子発言なんかも、結果的には全部かわいいで収まるので。すごく気持ちいいです。特に今回は、そういう全てを実質1話3分程度で収めていくっていうのもありますからなおさら......。

宮崎 はうう、3分......(笑)。

***

前代未聞!!というほどではないけど、1話実質3分というとても難しそうなお題を大地監督はどう料理した⁉

(「実質1話3分⁉『僕とロボコ』TVアニメ放送直前記念! 大地丙太郎監督×宮崎周平先生対談「完全に騙されました(笑い)」(宮崎)「申し訳ないです.....(笑)」(大地)【後編】」は明日4日(日)17時に配信いたします)

大地丙太郎(AKITAROH DAICHI)
1956年、群馬県生まれ。数々のアニメ作品で撮影、演出等の担当として活躍後、95年にテレビアニメ『ナースエンジェルりりかSOS』で監督デビュー。以降『こどものおもちゃ』(96年)、『セクシーコマンドー外伝 すごいよ!!マサルさん』(98年)、『おじゃる丸』(98年)、『増田こうすけ劇場 ギャグマンガ日和』(2005年)、『とんかつDJアゲ太郎』(16年)など、日本におけるギャグアニメ作品監督としての第一人者に。最新監督作はもちろん『僕とロボコ』。公式Twitter(@akitaroh_le)

●宮崎周平(SHUHEI MIYAZAKI)
2012年下期の第77回赤塚賞にて『むこうみず君』で佳作受賞。同作を翌13年『週刊少年ジャンプ』11号にて掲載、漫画家としてデビューを果たす。その後、本誌および増刊『ジャンプGIGA』にて多数の読切作品掲載を経て、19年には人気作『約束のネバーランド』のギャグスピンオフ『お約束のネバーランド』を連載開始。そして翌20年『週刊少年ジャンプ」念願の連載作『僕とロボコ』をスタートさせ、現在も好評連載中。公式Twitter(@roboco_hizanapa)

取材・文/山下貴弘 撮影/鈴木大喜 ©宮崎周平/集英社・僕とロボコ製作委員会

『僕とロボコ』TVアニメ放送記念で監督・大地丙太郎と作者・宮崎周平が対談

このニュースに関するつぶやき

  • 宮崎先生は最初、「なんだ、地獄のミサワ系か…」という感じだったのが、徐々に絵が上手くなっていって、遂にアニメ化まで…。努力の人だと思う。
    • イイネ!0
    • コメント 0件

つぶやき一覧へ(2件)

ランキングゲーム・アニメ

前日のランキングへ

オススメゲーム

ニュース設定