映画『THE FIRST SLAM DUNK』のポスタービジュアル(C) I.T.PLANNING 人気漫画『SLAM DUNK(スラムダンク)』の新作アニメ映画『THE FIRST SLAM DUNK』が、3日から全国公開された。それを記念して公式サイトで、原作者で監督・脚本を務めた井上雄彦氏が、テレビアニメ版からキャストを一新したことについて語った公式インタビューが公開された。
【動画】違和感なし!新キャスト版の声が聴ける『SLAM DUNK』映像
伝説的バスケットボール漫画『SLAM DUNK』の新作映画は、監督・脚本を原作者の井上雄彦氏、アニメーション制作は東映アニメーション/ダンデライオンアニメーションスタジオが担当。湘北メンバー5人のボイスキャストは、テレビアニメ版から一新され、宮城リョータ役を仲村宗悟、三井寿役を笠間淳、流川楓役を神尾晋一郎、桜木花道役を木村昴、赤木剛憲役を三宅健太が担当している。
テレビアニメ版からキャストを変更したことは11月に発表されたもので、公開1ヶ月前と直前ということもあり、ネット上では一部で不満の声が出ていた。
そんな中で、今回のインタビューでは監督・脚本の仕事について触れながら「声優のみなさんに演出をつけるという仕事もありました」という問いに、キャストを変更したことについて言及。
井上氏は「自分がそもそもこの映画をどう捉えているかというと、誇張した表現をバスケのプレイとかでもあまり使いたくないというか、ナチュラルな感じにしたくて。そういうことをほぼ全員に、こういう基本姿勢ですとお伝えしました」と演出について説明。
「その上で、それぞれの役柄、キャラクターはこうだと。「高校生でちょっと不良で、バスケ部で、アホで(笑)」という感じでお伝えして。あとはやりながら、一緒に探していく。そういう作業だったと思います」と打ち明けた。
そして、テレビアニメ版からキャストを一新したことについて触れ「だからこそ、連載していた頃にテレビアニメがあり、声優さんたちがいらっしゃったけど、自分としてはそこにはさわれないというか」と告白。
続けて「あの何年間かのテレビアニメで声優さんたちは、プロフェッショナルとしてキャラクターと向き合い、それぞれのやり方でキャラクターを育ててこられたと思うんですね。その方たちにもしも今回お願いしたら、その方たちのお芝居をいったん捨ててもらわないといけなくなる。かつて育てられたキャラクターをいったん捨ててもらわないといけないことになっただろうと思うんですね。それはできないなというのがあって」と経緯を伝えた。
また、「いや、根っこは同じなんです。自分だし、『SLAM DUNK』だし。ただ、同じ根っこから生えるもう1本の木、という感じでこの映画を捉えているので。お芝居に関しても、普通のコート上にいる、バスケ部の高校生の感じをより大事にする。そういうことをお伝えしました」と語った。
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