検車場への線路を活用…学び舎とビジネス街を直結へ 大阪メトロ、大阪公立大学の新キャンパス前に新駅検討

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2022年12月04日 21:10  まいどなニュース

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敷地外から撮影した大阪メトロ森之宮検車場

11月17日付の報道によりますと、2025年に大阪メトロは2025年に開設される大阪公立大学森之宮キャンパス付近に新駅「大阪公立大学駅(仮称)」設置を検討していることがわかりました。どのような路線になるのでしょうか。

【写真】大阪公立大学・森之宮キャンパスの建設現場

イメージは博多南線のような支線か

11月17日付の読売新聞によると、新駅は建設中の森之宮キャンパスに隣接する大阪メトロ森之宮検車場に設置する方針です。森之宮検車場は中央線とつながり、森ノ宮駅から線路が検車場所へと伸びています。以前は車両工場がありましたが、解体され現在は更地になっています。この更地に新駅ができるものと思われます。開業時期は未定です。

「大阪公立大学」は地上駅を想定し、森ノ宮駅〜「大阪公立大学」間の新線が中央線の支線になるものと思われます。新駅は大阪公立大学側からの要望により、検討に至りました。

また「大阪公立大学駅」はJR大阪環状線の大阪城公園駅とも歩行者デッキで結ばれます。大阪公立大学と合わせ、大阪城公園駅の東側は大きく変わることになります。

住民からの要望により、車庫までの路線を活用した例ではJR博多南線(博多〜博多南)が挙げられます。博多南線は山陽新幹線博多総合車両所までの回送線を活用し、地元住民の要望により1990年に開業しました。

新幹線車両でありながら線内は片道300円で利用でき、博多南駅の住宅開発が進み、回送線活用の成功事例となりました。

「大阪公立大学駅」の意義

大阪公立大学は2022年に大阪府立大学と大阪市立大学が統合してできた新大学です。現在は大阪市内には杉本キャンパス、阿倍野キャンパス、大阪府内には中百舌鳥キャンパスなどがあります。主に文系学部が杉本キャンパス、理系学部が中百舌鳥キャンパス・杉本キャンパスに設置されています。

2025年に設置される森之宮キャンパスには地上13階建て、高さ60mの建物が建ち、全学の基幹教育、文学部、医学部 リハビリテーション学科、生活科学部 食栄養学科などが利用する予定です。

長年、大阪市は総合大学が少ないという特徴がありました。たとえば京都市は市内中心部に京都大学吉田キャンパス・同志社大学今出川キャンパス、神戸市も神戸大学六甲台キャンパス、甲南大学岡本キャンパスといった総合大学があります。

一方、大阪大学豊中キャンパスは豊中市、関西大学千里山キャンパスは吹田市にあり、マグロの養殖で有名になった近畿大学の東大阪キャンパスは東大阪市にあります。このように大阪市には総合大学が少なく、旧大阪市立大学くらいしかありません。梅田には関西大学や関西学院大学のキャンパスはありますが、社会人や就職活動向けであり、サブ的な位置づけです。

大阪市内は他都市と比べ市域面積が狭く、広大なキャンパスを確保するのが難しいのが現状です。そのため、大阪市内を発祥とする大学は大阪大学をはじめ数多く存在しますが、後に郊外へと移転した例が多いです。なお東京では大名屋敷跡を大学キャンパスに転用した例が多く見られ、大阪市とは事情が異なります。

このように大学にとってなかなか厳しい環境にある大阪市ですが、大阪公立大学森之宮キャンパスは新駅設置とも相まって大阪市における「都心回帰」の先駆けになるのでしょうか。

また新駅が設置されると民間会社や官公庁への移動もスムーズになり、共同研究や共同プロジェクトも格段に取り組みやすくなります。また国が強化を進めているリカレント教育を考えると、社会人にとってアクセスしやすい大阪公立大学森之宮キャンパスはより魅力的に映ることでしょう。

(まいどなニュース特約・新田 浩之)

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