チームトップの10勝 後半戦はエース級の働きを見せたロッテ・美馬学

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2022年12月05日 09:52  ベースボールキング

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ロッテ・美馬学(右)と松川虎生(左)(C) Kyodo News
◆ 開幕4連敗スタートも

 ロッテの美馬学は規定投球回に届かなかったものの、チームトップの10勝を挙げた。

 美馬は今季初登板となった3月31日のソフトバンク戦から開幕自身4連敗を喫したが、5月12日の楽天戦で6回を2失点に抑え今季初勝利を挙げた。特に3−2の6回表に走塁ミスでチェンジとなった直後の6回裏、美馬は一死走者なしから島内宏明、マルモレホスの連打で二、三塁のピンチを招いたが、黒川史陽を1ストライクから5球連続で低めのスライダーで二ゴロ、辰己涼介もカーブで初球ストライクをとったあと5球連続フォークを投げ、中飛に打ち取りピンチを脱した投球は見事だった。

 美馬は同試合から6月19日の日本ハム戦にかけて自身4連勝。4連敗中は4試合で援護点がわずかに1点だったが、4連勝中は4試合で18点の援護点をもらった。

 交流戦明けからは中6日での登板が多かったが、中7日で先発した7月18日のソフトバンク戦では7回を1失点で5勝目を挙げた。美馬は前半戦、中6日で先発した交流戦明けも基本的には少ない球数で抑えていたが、イニングの中盤に失点するケースが目立った。自身4連勝中は6月8日の中日戦は中6日で先発した以外、間隔をあけて登板し結果を残した。

【前半戦成績】
13試 5勝6敗 73回2/3 振56 防4.15
<中6日で先発>
6試 2勝3敗 32回1/3 振20 防6.12
<それ以外の登板間隔>
7試 3勝3敗 41回1/3 振36 防2.61


◆ 後半戦はエース級

 前半戦はチーム先発防御率「2.75」と安定していたが、オールスター明けはチーム先発防御率「4.53」と苦しんだ。主力先発陣が軒並み調子を落とす中、美馬はオールスター明け、7試合・44回を投げて5勝0敗。防御率0.82とエース級の働きを見せた。

▼ 後半戦の主な先発投手陣成績
小島和哉 10試 2勝4敗 防4.18
美馬 学 7試 5勝0敗 防0.82
佐々木朗希 7試 3勝3敗 防3.05
石川 歩 7試 1勝3敗 防4.69
ロ メ ロ 5試 1勝4敗 防5.61

 7月21日に新型コロナウイルス陽性判定を受け、オールスター明け最初の登板は8月16日のオリックス戦と遅れたが、この登板で6回1/3を投げ無失点に抑え6勝目。7回途中で降雨コールドとなり、ロッテ移籍後初の完封勝利。同日は立ち上がりから球数少なくリズムの良い投球で、5回までわずか54球、6回に18球投げたが、7回途中83球と試合が9回まで行われても完投・完封が狙える球数だった。

 続く24日の西武戦は5回1失点で降板したが、9月1日のソフトバンク戦から15日の西武戦にかけて3試合連続で7イニングを投げ、いずれも無失点投球。22日のオリックス戦で6回1失点に抑えて9勝目を手にすると、中5日で先発した28日の日本ハム戦で5回2/3を投げ3失点も打線の援護にも恵まれ10勝目を手にした。

 オールスター明けは7試合全て5イニング以上投げ、クオリティスタート(6回以上3自責点以内)も7試合中5度クリア。前半戦は中6日で先発した時の防御率が6.12だったが、オールスター明けは3試合・20回を投げて自責点0(失点は1)、防御率0.00。9月8日の日本ハム戦、15日の西武戦は7イニングを投げるなど、中6日の登板間隔でもしっかりと結果を残した。

 開幕4連敗スタートも終わってみれば、2020年以来となる自身3度目の二桁勝利。入団当時の取材で「若手のお手本でいられるようなピッチャーでいたいですね」と話していたが、ロッテ移籍後の3年間で2度の二桁勝利、若手投手にも助言を送るなど頼りになる兄貴分だ。今季、後半のような投球を来季はシーズン通して見せてほしい。

【後半戦成績】
7試 5勝0敗 44回 振30 防0.82
<中6日で先発>
3試 2勝0敗 20回 振15 防0.00
<それ以外の登板間隔>
4試 3勝0敗 24回 振15 防1.50

【今季成績】
20試 10勝6敗 117回2/3 振86 防2.91

文=岩下雄太

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  • 美馬は…本当にウチに来てくれてありがとう!
    • イイネ!1
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