金正恩、ミサイルで「1千億円以上」消費 それでも「娘」公開で親近感アピールの矛盾

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2022年12月07日 08:00  AERA dot.

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金正恩総書記は11月18日、娘とともに「火星砲17」の試射を視察した
 北朝鮮は今年、ミサイル発射で1千億円以上を消費している。そのなかで金正恩総書記が第2子の娘「金ジュエ」を初公開しても市民から支持を得られるのか。2022年12月12日号の記事を紹介する。


【写真】韓国のテレビが映し出した金正恩氏と妻、娘の姿がこちら*  *  *


 私生活の公開がプラスに働くとは限らない。プライバシーの公開は、市民に対して親近感を与えるかもしれないが、「神」としての威厳を傷つけることになりかねないからだ。北朝鮮を逃れた元党幹部は「常識外れの行動。今の世代の連中は、朝鮮のことを何もわかっていないのではないか」と語る。



 また、上皇や今年9月に亡くなった英国のエリザベス女王が国民に愛されているのは、「無私の精神」で、国民のために尽くしたからだ。金正恩氏と側近集団たちは、国民から収奪することばかりを考え、国民のために何も働いていない。


 北朝鮮は今年、巡航ミサイルも含めた場合、11月24日までに少なくとも67発ものミサイルを発射した。韓国国防研究院の試算などによれば、単純計算で8億〜13億ドル(約1100億〜1835億円)を消費したことになる。食糧を100万トンから180万トン程度購入できる金額に相当する。



 そのほか、北朝鮮では道路の建設・補修もゴミ処理も農作業の増援も、すべて国民に奉仕作業を強いている。そんな状態の北朝鮮市民が、「火星砲17」をバックに、手をつないで歩く金正恩父子の姿を見せられたら、どう感じるだろうか。


 金正恩氏は最近、軍最高司令官の名前で、弾道ミサイルの発射を12月半ばまで続けるよう命じたという。7回目の核実験になかなか踏み切れないなか、軍や技術者に配慮したのかもしれないが、市民の苦労は更に続くことになる。


 金正恩氏はもちろん、金ジュエが北朝鮮市民の敬愛を受ける様子など、とても想像ができない。(朝日新聞記者、広島大学客員教授・牧野愛博)

※AERA 2022年12月12日号より抜粋


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  • 何一つ不自由がない感じを見せられて、親近感はないやろw
    • イイネ!1
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