高木豊が思う「現役ドラフト」でチャンスが広がりそうな選手たち。レギュラーの壁が厚い大砲候補、かつての12勝投手も

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2022年12月07日 11:11  webスポルティーバ

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高木豊が語る現役ドラフト 後編

(前編:現役ドラフトの問題点。選手たちの心情、「必ずひとりは獲らなきゃいけない」ルールに疑問>>)

 球界初の試みとなる「現役ドラフト」が、12月9日に開催される。12月2日に締め切られた対象選手のリストは未公開だが、どんな選手が候補に挙がっているのか気になるところだ。高木豊氏へのインタビュー後編では、他の球団への移籍によって活躍の場が広がりそうな選手たちについて聞いた。




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――現役ドラフトでは、出場機会に恵まれない選手の移籍活性化を目指していますが、他のチームで活躍のチャンスがありそうな選手を、野手からお聞きできればと思います。

高木豊(以下:高木) 例えば、DeNAの細川成也は長打力を秘めた外野手ですが、DeNAは外野陣の層に厚みがあるので出番が少ないと思います。守備に少々難があって、バッティングの安定性も欠けると思いますが、試合に起用し続けて慣れが出てくれば、そこそこパワーもあるし、力を発揮してくれるんじゃないかと。

 レフトに佐野恵太、センターに桑原将志、ライトに(タイラー・)オースティン、ほかに大田泰示もいますし、なかなか出番は回ってきません。チームから出してあげたほうが可能性は膨らみますよね。

――現状だとどのチームにフィットしやすいと思いますか?

高木 長打力が不足しているロッテなどはいいと思います。楽天も右打者が少ないのでいいかもしれませんね。スタメンの多くを左打者が占めていますから、長打力を秘めた右打者の需要は高いはずです。

――ある程度の実績、またはポテンシャルがありながら、ポジションがかぶる選手が候補になる?

高木 そうですね。あと、岡田彰布新監督になって名前を聞かなくなったのが糸原健斗です。中野拓夢をショートからセカンドへコンバートさせるとか、木浪聖也と小幡竜平でショートを競わせるとか、さらに日本ハムとのトレードでセカンドの渡邉諒を獲ったり......いろいろなことを考えると、糸原は来季あまりチャンスがないんじゃないかなと思うので、他球団でチャンスをあげてもいいんじゃないかと思います。

――活躍のチャンスがありそうなチームは?

高木 オリックスのセカンドはベテランの安達了一や西野真弘、若手の太田椋らが守っていますが、固定できていないのでいいかもしれません。現役ドラフトでは年俸5000万円以上の選手は対象外とされていますが、1名に限り5000万円以上1億円未満の選手がリストアップできますよね。(推定8000万円の)糸原がリストアップされる可能性もありますが、もしそうなれば人気になるでしょう。環境を変えればまだまだやれる選手です。

――先ほど、楽天は左打者が多く右打者が少ないというお話がありましたが、右打ちのオコエ瑠偉選手は伸び悩み、チャンスをつかめていません。

高木 オコエも可能性がありますよね。今季はわずか6試合の出場でしたし、打撃の内容的にも中途半端。だからなのか、一軍での出番はほとんどありませんでした。チームに足りないはずの右打ちの野手で、ドラフト1位で期待は大きかったはずですが、ここまできたら出してあげたほうがいいと思います。

 あと、オコエと同じ年にロッテのドラフト1位だった平沢大河は、リストアップされたらけっこう人気が出ると思います。今年はイースタン・リーグで2冠(首位打者・最高出塁率)を獲得しました。二軍で頑張ってもなかなか一軍のチャンスが与えられていませんが、バッティングのセンスはありますね。

――ヤクルトの西浦直亨選手はどうでしょうか? 今年は長岡秀樹選手がショートの定位置を獲得し、139試合に出場。初のゴールデングラブ賞を獲得するなど飛躍しました。一方、西浦選手はわずか6試合の出場でした。

高木 西浦をリストアップしている可能性はあるかもしれません。長岡もまだ21歳ですが、さらに若手も控えていますしね。加えて、中日から内野手の三ツ俣大樹も獲得しましたし、ますます出場機会がなくなりそうです。ただ、彼もこのままでは終わりたくないだろうし、「ぜひ出してくれ」と思っているひとりではないでしょうか。

――候補として考えられるピッチャーは?

高木 ソフトバンクの高橋礼です。先発でブレイクして2019年には12勝(6敗)を挙げましたけど、それ以降は伸び悩んでいるということを考えると、環境を変えることで好転するかもしれません。アンダースローの変則ピッチャーですし、リストアップされれば他のチームが獲ってくれそうです。

 同じソフトバンクの大竹耕太郎も可能性があると思います。左腕で貴重な存在だと思うのですが、ここ3年間は登板機会が少ない。たまに、一軍の先発ローテーションの谷間で投げたりしてゲームを作る時もありますが、シーズン通しては一軍にいられないですよね。ただ、変化球が多才な軟投派で、左腕ですし他に活躍の場はありそうです。

――他にはいますか?

高木 ロッテの国吉佑樹もリストアップされる可能性があると思います。ロッテに移籍した1年目は勝ちパターンの一角を担って活躍しましたが、今年はわずか6試合の登板でしたし、精彩を欠いていました。

 ただ、(ロベルト・)オスナの去就がどうなるかわかりませんし、益田直也も勤続疲労からか以前のような球の力がありません。ロッテとしては国吉の復調に期待している部分も多少あると思うので、そう考えるとリストアップされるか微妙なラインですね。

 ここまで挙げた選手はあくまでも個人的な予想です。現役ドラフトは今回初開催なので、各球団がどんな思惑でどんな選手をリストアップするのかという傾向もわかりません。意外な選手を出してくる可能性もありそうですね。

【プロフィール】
高木豊(たかぎ・ゆたか)

1958年10月22日、山口県生まれ。1980年のドラフト3位で中央大学から横浜大洋ホエールズ(現・ 横浜DeNAベイスターズ)に入団。二塁手のスタメンを勝ち取り、加藤博一、屋鋪要とともに「スーパーカートリオ」として活躍。ベストナイン3回、盗塁王1回など、数々のタイトルを受賞した。通算打率.297、1716安打、321盗塁といった記録を残して1994年に現役を引退。2004年にはアテネ五輪に臨む日本代表の守備・走塁コーチ、DeNAのヘッドコーチを2012年から2年務めるなど指導者としても活躍。そのほか、野球解説やタレントなど幅広く活動し、2018年に解説したYouTubeチャンネルも人気を博している。

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  • 西浦はあると思う。そして、二遊間を高卒3年目と新人に競わせるリスキーな事をやろうとしてる中日が獲りに行くと予想。中日は、燕か鷹が出すであろう捕手も獲りに行きそう。
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