カンニング竹山 鈴木おさむ氏にネタ出し130本!単独ライブ「放送禁止」の舞台裏

0

2022年12月07日 11:30  AERA dot.

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

AERA dot.

カンニング竹山さん(撮影/今村拓馬)
「カンニング竹山単独ライブ 放送禁止2022」(以下「放送禁止」)が12月1〜4日まで開催された。テレビではできない笑いに挑戦して今年で15年目の節目を迎えたが、公演が終わった翌日から来年の準備が始まっているという。ライブの構成・演出を務める放送作家の鈴木おさむ氏へネタ出しは130本! そこまで追い込む理由とは? 


【写真】「放送禁止」のカンニング竹山ビジュアルはこちら!*  *  *


 先にお断りしておくと、「放送禁止」は、お客さんに「ライブでの内容を口外、情報漏洩、ネタバレSNS書き込み一切禁止の約束」をしてきているので、このコラムにも今年のライブの内容は詳しく説明できません。


 4日間の公演とゲネプロも入れると全部で5日間やり終えて、率直な感想は、15年間やり続けて、継続は力なりではないですが、やっていてよかったなと思っています。


 15年前、「放送禁止」の第1回目は、チケットが2日間公演で30枚しか売れなかったんですよ(笑)。やっていることは、15年間変わっていないんですが、僕も構成・演出の鈴木おさむさんもまだ「放送禁止」が見えていなかったというのもあります。


 始めるにあたって、おさむさんから「これやっておけば、今後、ひとりでやっていっても絶対怖いものはなくなるから」って言われた。ちょうどその時、コンビからひとりになったときだったんですよね。おさむさんは僕の地盤を固めるじゃないけど、ピン芸人として芸を固めさせるために、このライブ「放送禁止」をやったほうがいいという考えだったんです。


 初めは意味わかんなくて「いやいや、面倒くさいからいいですわ」という感じだったんです。おさむさんからは「将来どんな仕事やっても、テレビでもテレビに出なくても、これやっておけば間違いない」って、引き込まれた。


 それで、おさむさんと試行錯誤で始めたけど、最初から言っていたのは「プロをうならせるものを作ろう」ってこと。プロデューサーや放送作家さんなどの業界関係者、芸人たちがライブを見に来ても「やられたな」「まいったな」と言わせる。とにかくプロをうならせるものを作るためにずっと頑張ってきた。


 コロナ禍の間も配信ライブにしたり、1日だけの公演だったりで切り抜け、今年は3年ぶりに4日間公演に戻れた。途絶えることなく続けてこられて15年たったというのは、自分の中ではひとつの感激がありますよね。もちろんまだまだ高みを目指していかなければならないと思っていますが。


 始めた15年前は全然わかっていなかったというか、全く目指すところが見えてきませんでした。それがいま、お客さんの皆さんが本当に評価してくださるようになったなということに感激とともに、やっていてよかったなと思う。


 このライブの約束というか設定は、ライブで見たもの聞いたものを絶対に外部に漏らさないということですが、それをお客さんが徹底的に守ってくれている。これが本当に楽しい。だから、周りの人から「いいお客さん持っているな」ってよく言われます。


 そういう、いいお客さんがついてきてくれていて、なおかつ、年を重ねていく毎に、ライブで何をやっているか見たいという人がどんどん増えていくんですよね。3〜4年前はそんなことなかったんですよ。「どうせ、竹山が何かしゃべってんだろ」程度の評判だったんですが、ここへきて「何をやっているか見たい」に変わってきている。そうしてまた、今年も新しいお客さんが来てくださっていた。


 一見、ただのトークライブみたいに思えるかもしれないんですが、意外と緻密に作っているんですよ(笑)。脚本もしっかり構成されていて、例えば「ココだけの話」で改行されて、しっかり間を取ったりしているんです。淡い暗めの照明の効果であったり、お客さんが会場に入ったときからエンタメが始まっているんですよ。おさむさんと緻密に作り込んでいるんです。2時間お客さんをどう楽しませるかを真剣に考えているんですよね。


 本音を言うと、毎回毎回、恐怖でしかないんですよね。公演は終わったけど、終わった次の日からは、来年の「放送禁止2023」のために日記をつけていかなければならない。



 日記をつけ始めたのは、全然ネタができないという状態にぶつかったときに、おさむさんからの提案。おさむさんから「日記を付けましょう。人間は忘れるから」と言われました。でも、日記をつけたところで日々大したことは起きないわけですよ。


 ライブの前半のためのネタ出しは130本なんですよ。脚本の第一稿には130本のネタを入れています。それを60本に絞り、30本にして……本番は8〜9本になる。この作業を鈴木おさむさんと僕と、サポートしてくれているナカタという男と3人でやっている。この3人が揃わないとあのライブは成立しないんです。


 ライブのために130本のネタを出すと言ったって、ほとんどボツですよ(笑)。130本というと1年365日で、なんとなく3日に1本のペースで出したところでほぼ使えない。でも、メモっておかないと忘れるから1日1ページ日記は書くようにしています。「放送禁止2023」に向けてすでに歩みが始まっています。


 結局は、「放送禁止」のために生きているみたいな感じですよね。お金払って、わざわざライブにいらしていただいているから、少しでも楽しんでいただけたらなと思っている。今年のライブは終わったけど、すぐに次に追われる。「来年、どうなっちゃうんだろう」って不安しかないし、怖くて怖くてどうしようもない。


 でも、15年間続けてきて、いいお客さんがたくさんついてくれて、こんなにいい感じになってきた。プレッシャーはあるけれども、逃げずに一生懸命作ってきたから強いなというのは改めて思いますね。


 このライブのことを口外する人はいないため、内容を知ることはできないので、どんなことをやっているか見てみたい方はぜひ来年足を運んでいただけたらと思います。


■カンニング竹山/1971年、福岡県生まれ。オンラインサロン「竹山報道局」は、昨年4月1日から手作り配信局「TAKEFLIX」にリニューアル。ネットでCAMPFIRE を検索→CAMPFIREページ内でカンニング竹山を検索→カンニング竹山オンラインサロン限定番組竹山報道局から会員登録


    ニュース設定