「苦しさ知っているから、分かり合える」不登校の子育て経験した親が”ペアレントメンター”に

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2022年12月07日 13:10  まいどなニュース

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学校に行きづらいと感じている子どもが増えている(侑子 松本/adobe.stock.com)

学校に行きづらいと感じている子どもが増えています。文部科学省の発表によると2021年度、全国で不登校(※)だった小学生は8万1498人、中学生は16万3442人と過去最多となりました。富山県内においては小中学生合わせて1837人で、小学生では66人に1人、中学生では23人に1人の割合です。
※病気やコロナ感染回避などを除く理由で年間30日以上欠席した子ども。

【写真】不登校ペアレントメンターのフォローアップ講座の様子

 そんな中、不登校の子どもの子育てを経験した親たちが、今まさに子どもの不登校に悩んでいる親たちの話を聞く活動が、富山県内で始まりました。活動を行う「Switch不登校の子どもと親の会」の代表、小澤妙子さん(富山市)に話を聞きました。

不登校ペアレントメンターを独自に養成

―活動を始めたきかっけは?

全国で養成が進んでいる「発達障害ペアレントメンター」を知ったことでした。発達障害の子育てを経験し、かつ相談支援に関するトレーニングを受けた親たちのことで、発達障害の子育てで悩んでいる親たちの相談支援を行っています。不登校に関しても同様の活動があればと思い、昨年10月、県の助成を得て「不登校ペアレントメンター」の養成を独自に始めました。

 受講者は予想の2倍以上集まりました。現在も子どもは不登校中という方もいますが、いろいろ経験する中で子育てに対する考えを整理し、不登校を前向きにとらえている方がほとんどです。そして「自分が苦しんできたから、同じように苦しむ人のために何かできることをしたい」と申し込んでくださいました。

医師らから子どもの心理や傾聴学ぶ

―メンター養成講座では、どのようなことを学んだのでしょうか。

教育の専門家、医師、公認心理士らを講師に迎え、不登校についての法律、不登校の子どもの心の回復過程、HSC(ひといちばい敏感な子)、発達障害、傾聴などについての講座を6回実施しました。すべての受講した46人をメンターに認定し、ことし10月から活動を始めています。

 誰かと話すこと聞くことが、子育てを変えるきっかけに

―これまでもSwitchの親の会では、互いに悩みを話す場を設けていました。あえてメンターを養成した狙いは?

 県内の不登校の子どもは小中高校生合わせて約2200人。私たちがSwitchを通してつながっているのは、そのうち1割もいるかどうかです。残りの人たちと、どうやってつながるかを考えた時、やはり個別相談の需要が高いと考えました。

 不登校の子どもは、それぞれに苦しんでいます。少しでも早く親同士がつながり、親が不安を吐き出すことができれば、子どもへの対応も変わり、結果として子どもの苦しみが和らぐはずです。私自身も感じていますが、自分の経験を話すこと、そして人の話を聞くことは、これまでの子育てを振り返るきっかけとなります。

 相談者「気持ち楽になった」

―個別相談が始まり、相談者、メンターそれぞれの反応は?

 相談者の方からは「同じ経験をした人の話を聞く場がなかったのでよかった」「話して気持ちが楽になった」などの感想をもらいました。メンターからは「自分の経験が役に立っていることがうれしい」「自分の子育てがこれでよかったと思えた」という言葉があり、メンターの自己肯定感にもつながっているようです。

不登校の子育てで悩んでいる親は全国にたくさんいます。「不登校ペアレントメンター」の活動が広まっていけばうれしいです。

(まいどなニュース/コノコト)

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