阪神電気鉄道など、阪神本線にてローカル5GとAI画像認識の実証実験

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2022年12月08日 20:11  マイナビニュース

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画像提供:マイナビニュース
アイテック阪急阪神、阪神電気鉄道、阪神ケーブルエンジニアリング、日本電気(NEC)の4社は、阪神本線でローカル5GとAI画像認識などを活用した実証実験を2023年1月から開始すると発表した。


阪急阪神ホールディングスグループは、これまでデジタルトランスフォーメーション(DX)に関するさまざまな取組みを進め、デジタル技術の活用による生産性・効率性の向上に取り組んできた。鉄道事業では、労働力人口の減少による乗務員や保守作業員の不足に対応するため、新技術の活用による安全性向上と鉄道運営効率化の実現に向けた検討を行っている。この一環で、昨年度は武庫川線でローカル5GとAIの活用に向けた基礎検証を実施した。



今年度は昨年度の基礎検証の発展として、車地上間通信を基盤としたシステムを新たに開発。阪神本線西宮〜芦屋間内の駅ホーム・踏切、御影駅周辺と走行中の試運転列車内で実証実験を行う。

実証実験では3つの課題を検証する。1つ目は「地上カメラとAI画像認識を用いた事故の未然防止」。AI画像認識によって踏切や駅ホームで発生した危険を検知し、ローカル5Gで瞬時に列車乗務員などに通知するとともに、現地でスピーカーによって注意喚起を行い、事故の未然防止に努める。2つ目は「車地上間における車内映像等のリアルタイムな情報連携」。ローカル5Gで車内防犯カメラの映像をリアルタイムに地上係員や乗務員と共有し、緊急時の対応を早める。



3つ目は「車上カメラとAI画像認識を用いた日常巡視点検の省人化」。列車前方に搭載したカメラの映像からAI画像認識によって設備の異常などを自動的に検知することで、巡視点検を行う保守作業員の負荷軽減や省人化を図る。



実験期間は2月まで。既存システムとの連携試験や現場での試行により、有効性の評価と課題抽出、実装に向けた具体的な検討を行うとしている。なお、実験期間中はカメラ設置個所に撮影中である旨の掲示を行う。撮影された映像などの個人情報は個人情報保護方針に則って厳重に取り扱うとのこと。(佐々木康弘)
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