夫婦やパートナーは「寝室で一緒」に眠る方が健康的といえる? 軽視できないデメリットも【医師が解説】

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2022年12月09日 20:52  All About

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寝室の別室・同室については夫婦仲の観点からよく話題になりますが、眠りの質や健康の面からはどうでしょうか? 夫婦やカップルが同じベッドで眠ることのメリット・デメリットを解説します。

夫婦別室の方が健康的? 夫婦同室で考えられるデメリット

カップルが同じベッドで眠ると、良いこともあれば悪いこともあります。

デメリットとして挙げられるのは、就寝時刻や起床時刻、寝室の室温や明るさの好みが違う場合、片方の人の睡眠が犠牲になってしまうことでしょう。寒い冬に布団の争奪戦に負けてしまった方は、風邪をひいてしまうかもしれません。

夫婦げんかのしやすさも、睡眠の状態と関係があるようです。ピッツバーグ大学・精神科のウェンディ・トロクセル教授の研究によると、妻が寝つくまでに時間がかかった場合、翌日は妻側に結婚生活上の不調が多くなり、夫も同様に不調を訴える傾向が強くなったと報告されています。

妻の寝つきが悪かった翌日は、夫婦げんかが起きやすいという結果です。

睡眠不足のときは、脳内物質のひとつである「セロトニン」が減ってしまいます。セロトニンは精神を安定させる働きがあるので、セロトニンが不足すると、気持ちがいら立ってキレやすくなります。こういう理由から、妻の寝つきが悪かった翌日は、夫婦げんかのリスクが高まるものと考えられます。

セロトニンを増やすには、ウォーキングなどのリズム運動や日光浴が効果的です。ガムをかんだり歌を歌ったりしても、セロトニンが増えて気持ちが落ち着きます。グルーミングでもセロトニンが増えるので、夫婦でマッサージしあうこともお勧めです。

夫婦・恋人が一緒に眠るメリット……オキシトシン増加で精神的に安定

もちろん、カップルで一緒に眠ることの利点も、たくさんあります。

ウェンディ・トロクセル教授が行った別の調査では、パートナーと安定した関係を長く保っている女性は、独身女性やパートナーと別れた女性よりも、寝つきが良く、夜中に目を覚ましにくいことが分かりました。

これは、パートナーと眠ることで安心感が得られ、「コルチゾール」などストレスホルモンの分泌が抑えられるためではないか、と考えられています。

また、ベッドを共有することで、不安感を和らげるホルモンであるオキシトシンが増えます。ちなみに、オキシトシンは「ラブホルモン」とも呼ばれています。

寝室環境の好みや生活習慣の違いを逆手にとって、仲良くなる方法もあります。就寝や起床の時刻が違うのなら、相手を起こさないように寝床に出入りすればいいのです。自分の希望を主張するだけでなく、お互いの要望をすりあわせて、2人ともが質のよい睡眠をとれるようにゆずり合ってみましょう。

相手を気づかうことがお互いの理解や愛情を深め、ますます夫婦円満となるに違いありません。

夫婦同室の意外なメリット……病気の早期発見につながることも

イビキや歯ぎしりを聞かされる方は迷惑ですが、大事なパートナーの病気を見つけるきっかけにもなります。

イビキだけならあまり問題はありませんが、ひどいイビキの後に呼吸が止まるようなら要注意です。睡眠中に窒息を繰り返す「睡眠時無呼吸症候群」という病気の可能性があります。

こんなときは、太っている人なら減量を、仰向けで呼吸が止まるなら横向きで寝てみてください。それでもだめなら、早めに睡眠障害の専門医に相談しましょう。

隣で歯ぎしりをされると、気になって眠れないことがあります。歯ぎしりの主な原因のひとつがストレスなので、最近、歯ぎしりが増えてきた人は、ストレスへの対処法を考える必要があります。

また「胃食道逆流症」の患者さんは、胃酸の逆流が起こると酸を中和するために、歯ぎしりをして唾液を飲み込むことがあります。胸焼けもあるようなら、消化器科や内科の医師の診察をお勧めします。

これまで寝言を言わなかった人が急に言うようになったり、手足を動かしたり、眠りながら部屋を歩くようになったりした人は、「レム睡眠行動障害」という睡眠障害の可能性があります。

レム睡眠行動障害では、夢で見ている通りに動いてしまいます。そのため、パートナーを傷つけたり、本人がケガをしたりして危険です。疑わしいときは早めに、睡眠障害の診療を行っている医療機関を受診しましょう。

坪田 聡プロフィール

日本を睡眠先進国にするため、正しい快眠習慣の普及に努める専門医。日本医師会、日本睡眠学会、日本コーチ協会所属。医師とビジネス・コーチという2つの仕事を活かし、医学・生理学と行動計画の両面から睡眠の質の向上に役立つ情報を発信している。
(文:坪田 聡(医師))

このニュースに関するつぶやき

  • 主人、無呼吸症候群が重症だったよ。爆撃されてる様なイビキで寝てらんなかったし、尻を叩いて受診させ、CPAPのお陰で静かに寝てる。寒い冬の夜は足の先を温めてくれる人がいないとね。笑
    • イイネ!3
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