
私たちが高年収を目指すべき理由
年収が300万円でも200万円でも、幸せに暮らす方法はあるでしょう。万が一、そういう状況になったときにも大丈夫なように、筋肉質な家計を作っておくこともまた、必要なことです。しかし、だからといって現状に甘んじたり、努力をしない言い訳にはしたくないものです。なぜなら、高い年収を得ることは、ハードワーク、ハイプレッシャー、そして高い税金はあるにしろ、日常の多くの場面でトクな展開になるからです。
トクな理由1:心の余裕ができる
まず、年収が高いというだけで周囲から尊敬されますから、失礼な対応を受ける頻度が減ります。ちょっと傲慢な表現に聞こえるかもしれませんが、仕事上で誰かにごちゃごちゃ文句を言われたと仮定します。そのとき、「そんなに言うなら、あなたはいくら稼いでいるんですか?」と切り返せば、相手は何も言えなくなるでしょう。実際には口にしなくてもそういう自信があれば、他人からの心ない批判を受け流せる、心の余裕ができるということです。
トクな理由2:お金を借りるときに有利
また、お金を借りる点でも有利です。住宅ローンや投資ローンを組むときも、より安い金利で、より多くの金額を借りることができます。
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投資物件を買うときも、年収500万円なら5000万円までしか借りられないけれど、年収2000万円なら2億円借りられる、ということがよくあります。すると、家賃の手取りも4倍となり、ますますお金持ちになります。
賃貸を借りるときも審査がありますが、年収が高ければほとんどの賃貸物件を借りられます。クレジットカードの審査もらくらくパスします。
トクな理由3:転職でも有利
転職市場でも、年収1500万円の人には、やはり高年収の案件が紹介される傾向があります(もちろん、能力があることが前提ですが)。反対に、年収300万円の人に、年収1500万円の案件が紹介される見込みは低いでしょう。それに、転職時には通常、前職での収入をある程度考慮されて決まる場合がほとんどです。完全な職種転向や、年齢制限に引っかかっている場合などでなければ、仮に年収がダウンしてもそう極端になる可能性は低いものです。
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トクな理由4:高年収の人には情報も集まってくる
資本主義崩壊などと言われることもありますが、人間の行動原理はやはり資本主義です。稼げる人にはますますお金が集まるし、人よりちょっと余計に高いお金を使う余裕が生まれます。高いお金を払えば高待遇を受けられます。旅客機のビジネスクラスやファーストクラスのようなものです。それに、募金や寄付などの余裕も生まれます。また、情報も集まってきます。有利な金融商品などの情報がくるのも、出資できる能力のある人のところです。
高年収とは何を意味するのか?
そもそも高年収を稼ぐということは、それだけ高い付加価値のある仕事、多くの人に役立つ仕事をしているということです(もちろん利権がらみの仕事をしている人にはあてはまりませんが、一般的な民間企業において、という意味です)。逆に低年収ということは、さほど価値を提供していないか、会社に搾取されているかのどちらかではないでしょうか。
事業でもそうです。たとえば、ダサくて不便でつながらないスマートフォンが売れるでしょうか。「iPhone」がヒットしたのは、より多くの人に利便性や楽しさを提供したからです。
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こうしたことに目をつむって、「金持ち優遇だ」と批判しても意味がありません。認めたくなくても、これが現実です。高年収は、経済生活を優位に持ち込むには、強力な武器になるのです。
だからこそ、資本主義社会に生きる私たちが、より安定・安心できる生活を求めるならば、年収を高める努力が必要なのです。もちろん、「いや別に有利でなくてもいいよ」「今で満足」という人には関係のない話です。
文:午堂 登紀雄(米国公認会計士)
大学卒業後、会計事務所などを経て、米国コンサルティングファームで経営コンサルタントとして経営戦略立案や企業変革に従事。貯金70万円を1年で3億円の資産に成長させた経験をもとに、お金持ちになる方法や考え方を伝授。
(文:午堂 登紀雄(米国公認会計士))