107人死亡、生存者2人の飛行機事故から17年 生き残った33歳女性が思いを語る(米)<動画あり>

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2022年12月13日 22:11  Techinsight Japan

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16歳で事故に遭ったケチさん(画像は『Shake My Beauty 2020年9月5日付Instagram「I Survived A Plane Crash」』のスクリーンショット)
107人が死亡した2005年のナイジェリアの飛行機墜落事故から17年、生存者2人のうちの1人、ケチ・オクウチさん(Kechi Okwuchi、33)が人生を変えた衝撃的な事故について回顧、現在の心境を語った。『The Daily Star』などが伝えている。

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ナイジェリア出身のケチ・オクウチさんは2005年12月10日、ナイジェリアのポートハーコート国際空港で墜落したソソリソ航空1145便に搭乗していた。

同便はナイジェリアの首都アブジャを乗客乗員109名を乗せて飛び立ち、ポートハーコート国際空港で着陸に失敗して炎上、ケチさんが通っていた寄宿高校「ロヨラ・ジースーツ・カレッジ(Loyola Jesuit College)」の生徒60人を含む107人(108人との報道も)が死亡した。ケチさんは当時16歳で、生存者2人のうちの1人だった。

現地で応急処置を受けたケチさんは事故の翌日、南アフリカ最大の都市ヨハネスブルグの病院に航空機で搬送されてケアを受け、5週間後に昏睡状態から目を覚ました。全身の65%以上に重度(III度)の火傷を負い、医師に「生き残る確率は30%」と宣告を受けたそうで、治療が始まってから4か月後に初めて学友60人全員が死亡したことを知ったという。

「南アフリカでの経験は人生で最もつらかった」と明かすケチさん。病院には7か月間入院し、2007年に渡米、テキサス州ガルベストンの小児病院「シュライナーズ・ホスピタル・フォー・チルドレン、以下シュライナーズ」で皮膚移植を含む120回以上の形成手術を受けた。

シュライナーズでは理学療法のほかに音楽セラピーを受けたそうで、「南アフリカでは命を救ってもらったの。そしてシュライナーズでの5年間で、私は勇気をもらい自立することを学んだわ」と語り、このように続けた。

「幼い頃、私は教会で歌を歌っていてね。シュライナーズでセラピーを受けるうち、音楽の素晴らしさに改めて気づかされたわ。それに不思議なことに事故の後、私の声に変化が起きたの。それまでの私は人前で歌を披露するなんてことは考えたこともなかったのに、病院のステージで患者やスタッフ、家族の前で歌うまでになったのよ。」


こうして音楽の力を再認識したケチさんは2017年、オーディション番組『アメリカズ・ゴット・タレント』に出演しファイナリストに選ばれた。また2019年に再挑戦した『アメリカズ・ゴット・タレント: ザ・チャンピオンズ』では審査員サイモン・コーウェルからゴールデンブザーが送られ、その名が知られるようになる。


現在テキサス州ヒューストン郊外に住むケチさんは、歌のレコーディング、アルバムのリリース、本の執筆にも取り組み、モチベーショナルスピーカーとして自身の経験を伝えている。またシュライナーズの患者アンバサダーになり、火傷サバイバーへのいじめや偏見をなくすための運動にも参加、「音楽の力と自分の経験を語ることで人々に希望を届けられれば」と活動している。


ちなみにケチさんは2015年、テキサス州ヒューストンのセント・トーマス大学を学年トップの成績で卒業、経済学で学位を取得しており、事故から17年を迎えた今月10日にはSNSで「2022年は大変な年だった…。でも先週、MBA(経営学修士)を取得し、大学院を卒業したの! それに回顧録も書き終えたわ!」と報告した。


ケチさんのもとには事故で亡くなった生徒の家族からも応援の声が届いているそうで、「私には成長し、闘い続け、優秀であり続ける60の理由があるの!」と事故で亡くなった60人の学友について触れ、「あなたたちのことは絶対忘れない」と記している。


なおケチさんは今年3月29日、回顧録「More Than My Scars」を出版、これまで封印してきた事故の詳細や苦悩についても触れ、こんな言葉を残している。

「誰にだって傷がある。ただ私の傷は他の人よりも目立ってしまうだけ。火傷の傷跡(外見)だけで私を語ることはできない。傷跡は私の大きな一部。でも全てではないの!」



画像は『Shake My Beauty 2020年9月5日付Instagram「I Survived A Plane Crash」』『Kechi 2022年12月10日付Instagram「To the 60 angels of Dec 10 2005:」、2021年8月30日付Instagram「Oh hi there.」、2021年7月20日付Instagram「(Wonder if I should tag this as sensitive content…?)」、2022年10月28日付Instagram「A video of me from 13 years ago!」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)

このニュースに関するつぶやき

  • 「病院には7か月間入院し、2007年に渡米、小児病院で皮膚移植を含む120回以上の形成手術を受けた。」、そんなお金、どうやって工面したんだろうか��
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