マンガにおいてもライトノベルにおいても、ラブコメの人気が高まっている昨今。多くのクリエイターが新たなアイデアを模索しているなかで、Twitter上で公開された『めっちゃモテる主人公と天使のラブコメ』が、特に後半、斬新な展開で読者を楽しませている。
(参考:漫画『めっちゃモテる主人公と天使のラブコメ』を読む)
いかつい見た目のために全くモテない男子高校生・毒島かずとは、神社で「女子からモテますように…」と祈願していた。すると次の日、いきなり見知らぬ女の子から告白される。なにがなんだかわからない彼の前に現れた天使・ラピスラズリによれば、「今日一日だけ、近くの女性から好意を持たれる」という能力が無差別に発動するという。監視と能力の打ち消しのために同行するというが、その効果は地球外の危険な生命体にも及んでしまいーー。
作者のこうきさん(@koki_room)は現在、漫画家のアシスタントをしながら少年誌の新人賞受賞を目指して制作を続けているという。そんなこうきさんに本作を描いたキッカケやキャラの作り方など話を聞いた。(望月悠木)
■愛らしい天使のビジュアルはどう決めた?
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――なぜ『めっちゃモテる主人公と天使のラブコメ』を制作しようと考えたのでしょうか?
こうき:担当編集さんと打ち合わせした時、「次はラブコメを描こう」と決まっていました。ただ、僕自身ラブコメの作品を多く読んでいるわけでもなかったので、恋愛という要素を少なくギャグやコメディ要素を強く意識してネームを描きました。
また、アイデアをまとめたネタ帳に「めっちゃモテる主人公が地球上の全ての生物から好意を持たれるようになったら面白くね?」というものがあり、それを採用して膨らませてこの物語になりました。
――主人公・毒島はどのように作り上げたのですか?
こうき:「この設定、このシチュエーションでいい感じにまとまりつつ、面白く動いてくれそうなのはどんなやつか?」というのを考えてキャラを固めました。
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――スーツを着ている天使、というのは斬新でしたね。
こうき:“天界で仕事をするOL”というイメージがあったので、スーツを着せました。また、本作は“天使が主人公の恋を成就させる”というテンプレートとは真逆の、“天使が主人公に惚れた女の子を惚れる前の状態に戻す”という物語なので、天使のイメージも既存とは逆の黒を多く使ったデザインにしました。
■宇宙人は甲殻類をイメージ
――宇宙人のビジュアルにはどのようなこだわりがありましたか?
こうき:なるべく顔では感情を出さず仕草や動きで表現したかったので、甲殻類をイメージしてデザインしました。あとは仮面ライダーやウルトラマンなども参考にしました。
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――前半はベタな流れで楽しませつつ、後半に入って宇宙人に求愛される”というなかなか斬新な展開でした。最初から宇宙人は登場される予定だったのでしょうか?
こうき:宇宙人の登場は最初から案の一つとしてありましたが、まだ決まってはいなかったです。ライオン、猛獣、地底人、妖怪、幽霊など地球内で完結できるもの、他にも宇宙人や異世界からやってきた怪物といった色々なパターンを考えて、「1番まとまりやすくインパクトや面白さがあるのは宇宙人かな」と思って採用しました。
ーーテンポ良くストーリーが進むため、よりドタバタ感が演出されていました。テンポの良さを出すために意識したことは?
こうき:とにかくキャラクターに会話のキャッチボールをさせようと意識しました。少し長くなるセリフには途中で相槌やリアクションを入れたり、片方のキャラがなるべく長く話さなさせないようにしました。また、なるべく同じ場所にキャラを長居させないこと、会話中に動きを入れることなども意識しました。
――今後の目標など教えてください。
こうき:新人賞の掲載に繋がる大きな賞を取るのがとりあえずの目標ですが、できるだけ早く商業連載を目指したいです。
(望月悠木)
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