ユヴェントスの株主総会が27日に行われ、2021−22シーズンの決算が承認された。イタリアメディア『Calcio e Finanza』などが報じた。
ユヴェントスは現在、私文書偽造や粉飾決算などをここ数年間行っていた疑いがかかっており、当局から捜査を受けている。先日にアンドレア・アニェッリ会長やパヴェル・ネドヴェド副会長ら役員の総辞職を発表し、1月18日から新たな役員たちが就任する。
そんななか、アニェッリ会長の下での最後の株主総会が行われた。2021−22シーズンの決算は2億3800万ユーロ(約338億円)の赤字で承認され、前年度よりさらにマイナス約1100万ユーロ(約15億円)となった。
2021−22シーズンはコロナ禍の収まりによってスタジアム収入が増えた一方、成績低迷の影響もあってか放映権収入が大幅減。総収入は約4億4330万ユーロ(約629億円)だった。一方、人件費は3億3700万ユーロ(約478億円)で昨季とほぼ変わらず、移籍金の減価償却費は1億7300万ユーロ(約245億円)で計上。総支出は6億6500万ユーロ(約944億円)だった。
アニェッリ会長は株主総会で最後の演説を行い、「会長職を去ることは、私にとって簡単な決断ではありませんでした。ユーヴェを愛し、ピッチ内外でここ数年の並外れた結果を出すために懸命に働いてきました」とコメント。現在ユヴェントスにかけられている嫌疑を否定し
「私はこの決断を冷静に下しましたが、ここ数年、私は適切に行動してきたと強く確信しています。私たちに向けられた非難は根拠がありません。この数週間、多くの専門家の分析によっても、この意見は確認されています。ユヴェントスは、あらゆる手段でその正当性を証明してみせます。これからの選択と決定が、私個人の関与によるものだと思われるのを避けるために、身を引くのが適切だと思いました。ユヴェントスの会長であったことは誇りでした。フィーノ・アッラ・フィーネ(※イタリア語で『最後まで』 ユヴェントスのクラブモットー)」