寒さで凍りついた湖に取り残された渡り鳥、消防隊員が温めた水をかけて救出(米)

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2023年01月06日 05:11  Techinsight Japan

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凍った湖で動けなくなってしまった渡り鳥(画像は『Fox News 2023年1月3日付「Indiana firemen rescue goose trapped in frozen sand along Lake Michigan shore」(Indiana Department of Natural Resources
先月末に北米を襲った大寒波では、野生の動物たちも経験のない寒さに困惑していた。米インディアナ州では湖が凍り、逃げ遅れたカナダガンが身動きの取れない状態で発見された。救出には危険が伴ったため消防隊が出動することになり、温めた水で凍った部分を溶かしてカナダガンを無事に救出することができたという。『Fox News』などが伝えている。

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先月26日、米インディアナ州天然資源局に「カナダガン(渡り鳥の一種)が危険な状態にある」と通報が入った。通報者は「インディアナ・デューンズ国立公園(Indiana Dunes State Park)」にある凍りついたミシガン湖の砂浜にとらわれてしまったカナダガンを発見し、救出しようと試みたが上手くいかなかったため同局に通報したという。

その前週、インディアナ州は警報が発令されるほど強烈な寒波に見舞われ、一部の地域ではマイナス37度という危険なレベルになると予想されていた。カナダガンが発見されたこの日は寒さのピークが過ぎていたものの、それでもマイナス11度を記録していた。

通報を受けて現場に到着した同局のスタッフらは、完全に凍った湖の浜辺に座り込むカナダガンの姿を見つけた。当時の写真には体の半分が氷の中に埋まっているカナダガンが写っており、このカナダガンは湖の砂浜にいた時、湿った砂の部分が凍り始めそこに体がくっついてしまい動けなくなってしまったようだ。

どうにかカナダガンを救出しようとスタッフらも試みたが通報者と同様に上手くいかなかったため、午後12時45分に同州ポーター郡チェスタートンにある消防署「Porter Volunteer Firefighters, Inc.」に連絡して応援を要請した。消防隊員らが現場に到着すると、持ってきたホースを使ってカナダガンの周囲に60度前後に温めた水をかけ少しずつ氷を溶かして救出することができた。カナダガンは長時間厳しい寒さに晒されていたため、地元の野生動物リハビリテーション及び獣医施設に運ばれて治療を受けている。


このニュースを知った人からは「自然の成り行きに任せるべき」と今回のカナダガン救出を批判する声があがったものの、大半は「カナダガンが助かってよかった」「私たちも自然の一部なのだから、できるだけ助けるというのは正しい選択だと思う」「カナダガンがこれ以上苦しまずに済んでよかった」「思いやりの心を持つことは悪いことではないはず」と今回の救出劇に肯定的な意見が寄せられている。

ちなみに2021年12月には、極寒の川に落ちた犬2匹のために消防隊員が体を張って救出しており、消防隊員の活躍に称賛の声が続出していた。

画像は『Fox News 2023年1月3日付「Indiana firemen rescue goose trapped in frozen sand along Lake Michigan shore」(Indiana Department of Natural Resources, Law Enforcement Division / AMAZING ANIMALS+ /TMX)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)

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