体重15キロ、摂食障害で死を覚悟した27歳女性 治療のビフォーアフター写真を公開(米)<動画あり>

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2023年01月09日 05:11  Techinsight Japan

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現在はゆっくりと体重を増やしている女性(画像は『Pixie Storm 2022年11月21日付Instagram「My worst days in recovery are better than the best days in relapse.」』のスクリーンショット)
体重が約15キロに減少し、昨年2月に入院した摂食障害の女性が昨年末、SNSで治療のビフォーアフターの写真を投稿したところ大きな反響があった。女性は死を覚悟したこともあったが、決して諦めないことで健康な生活を取り戻しているようだ。

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米サウスカロライナ州チャールストンに住むローラ・マーシュさん(Lora Marsh、27)は昨年2月、体重が15.8キロ(35ポンド)まで落ち込み、摂食障害でサウスカロライナ医科大学の集中治療室に入院した。「当時は“死”を覚悟していた」と明かすローラさんだが、幸いなことに6週間で退院、その後はゆっくりだが回復しているという。

ローラさんが摂食障害と診断されたのは13歳の時で、それ以来14年間、拒食と過食を繰り返してきた。

「私は両親が摂食障害という環境で育ったの。母(52)は10代の頃に拒食症(神経性やせ症)を発症、父(55)は過食症(神経性過食症)だったわ。いつも家族みんなが減量に励み、流行りのダイエットに飛びついていてね。それで私も同じような価値観を持つようになって、自分の体に満足したことがなかったの」と明かすローラさん。「小学5年生になると、周りの友達がデートするようになったけど、私は『自分とデートしたい人なんていないだろう』と思っていたの」と当時のことを振り返る。

ローラさんはその頃から「人から愛されるためには、棒のように細い体でなくてはダメ」と思っていたそうで、同時期に「拒食症や過食症は病気ではなく個人のライフスタイルに過ぎない」という考え方“プロアナ(pro-ana)”や“プロミア(Pro-mia)”を推奨するようなウェブサイトを見つけてはまるようになった。また究極に痩せたモデルに憧れて過激なダイエットを繰り返し、大量に食べては意図的に嘔吐した。


そんなローラさんを支えてくれたのは両親で「母は特に、食事に関する悩みをよく理解していたし、病気についてのリサーチもしてくれた。一方で父は自分を責め、何をしたらいいのか分からずに心配ばかりしていた。ただできる限りのことをしてくれたわよ」と述べている。

そうして高校生や大学生になると、摂食障害の症状が改善してはぶり返すというサイクルを繰り返すようになり、ローラさんは「家族には何も言わなかったけど、みんな私の病気に気付いていたわ。ただ彼らは私にどう声をかけたらいいのか分からなかったようだった」と振り返る。

ところが昨年初め、当時26歳だったローラさんは液状の食事でなければ受け付けなくなり、体重が約15キロと骨と皮ばかりになった。また1人でシャワーを浴びることもできずに一日のほとんどをベッドで過ごすようになり、歩くには杖が必要になった。そして酷い体の痛みやうつにも悩まされ、物が二重に見えたり、出す声が弱々しくかすれるようになり「このままでは死んでしまう」と医師に助けを求めたという。

こうして昨年2月、ローラさんはサウスカロライナ医科大学の集中治療室に入院、頬がこけ、話すのもやっとの状態で病院に向かう姿をInstagramに投稿し「私のために祈っていてね!」と語りかけていた。


病院でのローラさんは栄養士の助けを借りながら病気と立ち向かい、苦しくなると家族に電話をした。家族も頻繁に病院にやって来ては励ましの言葉をかけたそうで、ローラさんは昨年3月に退院することができた。


ローラさんはその後、ゆっくりとだが体重を増やしており「私の一番の心の支えになったのは母だった。母は私の回復を信じ、決して諦めず寄り添ってくれたのよ!」と明かしていた。そして昨年12月、SNSに入院前と治療を開始してから10か月後の写真を並べて投稿し、このように綴った。

「考えるだけでもクレイジーだけど、私は10か月前、自分が死んだ時のことを考えて法的文書に署名していたの。自分に代わって母が決断を下すことができるようにね。それが今、私は回復過程にあり、人生を取り戻しているのよ!」


ローラさんは今でも長距離を歩くのはつらいというが、退院後は2018年に始めたハンドクラフトショップ「ピクシー・ストーム・ステュディオス(Pixie Storm Studios)」の人気が急上昇、最近になってアートに興味を持つ男性と交際を始めており、こんな言葉を残している。

「今は思っていた以上に素晴らしい人生を送ることができているの。生活の質も向上したし、もう『これはできない。あれは達成できない』なんて考える必要もなくなったのよ。」

「強くあるということは3週間食事を我慢することではなく、摂食障害を乗り越えて健康になるということ。頭の中で『痩せなくては』という声が聞こえても無視することよ。そして決して諦めないこと。過去から逃げることもできるけど、学ぶこともできるのよ!」



画像は『Pixie Storm 2022年11月21日付Instagram「My worst days in recovery are better than the best days in relapse.」、2021年5月5日付Instagram「Princess Crown」、2022年2月23日付Instagram「Got my feeding tube IV this morning!」、2022年8月30日付Instagram「I would’ve never felt confident wearing a dress before」』『Pixie Storm Studios 2022年12月10日付Twitter「It’s crazy to think that 10 months ago I was signing a Power of Attorney」、2023年1月1日付Twitter「Spending New Year’s Eve at a hotel」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)

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