【AFF三菱電機カップ】ベトナム代表とタイ代表による決勝1stレグは死闘の末に2ー2のドロー

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2023年01月14日 19:01  サッカーキング

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サッカーキング

[写真]=AFP/アフロ
 13日、AFF三菱電機カップ決勝1stレグがベトナムの首都ハノイ市のミーディン国立競技場で行われた。ここまで無敗、無失点で勝ち進んだベトナムは、決勝で宿敵タイと激突することになった。

 両国は東南アジアの双璧をなすが、本大会の決勝で対戦するのは、ベトナムが初の国際タイトルに輝いた2008以来と実に14年ぶり。ベトナムは前回大会準決勝でタイに敗れている。今大会を最後に勇退するベトナム代表パク・ハンソ監督にとっては、対東南アジアでこの5年間、唯一土をつけられた相手とあり、試合前からリベンジに燃えていた。

 前半序盤はベトナムが早めのプレスで主導権を握った。ベトナムは慎重にパスをつなぎながら、タイ守備陣のマークのズレを狙う。試合が動いたのは24分、最終ラインから攻め上がったDFクエ・ゴック・ハイのクロスをFWグエン・ティエン・リンがダイビングヘッドで決めてベトナムが先制。流れを引き寄せたかに思われたが、ここから徐々にタイが盛り返し、試合は一進一退の攻防に。終盤にはベトナムが自陣ペナルティエリア付近でファウル。今大会ボランチで起用されているタイのMFティーラトン・ブンマータン(元横浜F・マリノス)が強烈なFKを放つが、これはバーを直撃。ベトナムが辛くも1点リードで前半を折り返す。

 後半に入ると、立ち上がりからタイが攻撃のギアを上げて襲い掛かった。48分にはティーラトンからの絶妙なロングボールを受けたFWポラメット・アヴィライが見事な切り替えしから右脚を一閃。これが決まってタイが同点に追いつく。今大会初失点に動揺を見せるベトナムは63分、再びティーラトンのパスでDFラインの裏を突かれると、MFサーラット・ユーイェンに豪快なシュートを決められ、今大会初のリードを許す。

 何としてもホームでの黒星を避けたいベトナムは、ここから決死の猛攻を見せる。連戦の疲れが溜まった体に鞭打ってボールを前線に運び、87分にCKを得ると、途中出場のDFブー・バン・タインがこぼれ球を拾って豪快なミドルシュート。ベトナムが土壇場で試合を振り出しに戻す。スタジアムの大歓声に後押しされ、最後まで勝ち越しゴールを狙ったベトナム。ラストプレーでは、CKの流れからカウンターを受けて大ピンチを迎えるが、GKダン・バン・ラム(元セレッソ大阪)の執念のセーブによって失点を免れる。目が離せないシーソーゲームとなった1stレグは2―2のドローに終わった。

 決勝2ndレグは16日にタイのホームであるタマサート・スタジアムで開催される。アウェイゴールで不利な状況にあるベトナムが優勝を飾るには勝利が絶対条件となる。次戦も2―2の場合は延長戦、それでも決着がつかなければPK戦。互いに3点以上を奪い合ってのドローでもベトナムの優勝となるが、乱打戦になることは期待できないだろう。

文=宇佐美淳
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