
断捨離はなぜ必要?いらない物のせいで、あなたのお金が逃げていく
地球に優しい筆者は、ラップは2度使います。魚の煮汁も捨てません。でも、あえて言わせてもらいます。「捨てましょう!」、使わない洋服、本、空き箱、調味料などは……。いらない物を収納するために、広いお部屋に引っ越したのですか? いらない物のために、固定資産税を払いますか? 取っておけば、いつか使えて得をすると思っていたら大間違い。さあ、スッキリしてお金を増やしましょう!
収納棚を買う前に・引越しをする前に
今の時代はとても恵まれています。「物がなくて困る」ということはなく、「物がありすぎて収納棚を買おうか?」「引っ越そうか?」と悩むくらいです。でも収納棚を買う前に引っ越す前に、いらない物を家の中から追い出してしまえば、家中がスッキリします。「新しい棚はいらないわ」「まだ広い部屋に引っ越さなくていいか」ということになります。
貯まるお金を計算してみましょう!
・カラーボックス:1980円〜・プラスチック衣装ケース:2980円〜
・壁面収納ラック:1万8900円〜
・引越し代:7万円(2DK・近距離・平日)
・敷金礼金手数料:67万5000円(家賃15万円として)
・家賃差額:2万円/月(家賃13万円から15万円の部屋に引っ越すとして)
物を取っておいても誰もほめてくれない
ある物のコレクターなら、マニア同士で「おお、こんなすごい物を持っているんですね!」と感動されたり、うらやましがられることもあるでしょう。コレクション以外の本、高かった流行遅れの服、ホテルのアメニティグッズ、袋入り調味料、ブランドの紙袋……これらの物を取っておいても、人にほめられることは、あまりありません。うらやましがられることもないでしょう。
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物を捨てても何も困らない
試しに古くなった靴下、ストッキング、下着を捨てた後のことを想像してみましょう。今まではかなくなってタンスの片隅に追いやられていたこれらを捨てて、明日からのあなたはどうなるでしょう? 今日までと何も変わりません。なぜなら、今まではいていなかったのですから、なくなっても困りません。窓ガラスをふく時も、大掃除をする時も捨ててしまったことを後悔しないでしょう。それよりも、なぜもっと早く捨てなかったのかを後悔するかもしれません。
いらない物に払うお金
実は、いらない物は大切なお金や時間をどんどん吸い取ってしまいます。畳2畳分のいらない物があるとしましょう。いらない物があるために、あなたのお宅から2畳分のくつろぎのスペースを奪い、2畳分の収納スペースを奪っています。賃貸物件なら家賃の100%、持ち家なら資産の100%を活かしきれず、ムダにお金を払っていることになります。
ファミレスやカフェで仕事や読書をするのは、気分が変わっていいものです。
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「今すぐ使いたい物があるのに、探しても出てこなくて買ってしまった」これは、使いたい物を探している時間と、新しい物を買いに行く時間、買った物がムダですね。
畳2畳の使えないスペースのために払っているお金を計算してみましょう
・60平米の賃貸で家賃15万円なら:8100円/月・70平米の持ち家でローンが月10万円、固定資産税が10万円/年なら:5014円/月
・外で空間を確保するため飲むコーヒー:7600円/月(380円のコーヒーを20日飲むとして)
・あなたが物を探す時間:3000円/月(時給1200円の人が、毎日5分物を探すとして)
物を捨てるのは本当に「もったいない」ことです。心が痛みます。地球に優しくない感じがして、捨てづらいですね。では、まだまだ使えるいらない物には、リサイクルで第二の人生を歩いてもらいましょう。
「捨てる」わけですから、見返りを求めてはいけません。買った時の値段も忘れましょう。ネットオークションでは、ブランドの箱やリボン、手提げ袋まで売っています! あなたのいらない物が、誰かの「いる物」に変われる場所ですね。
捨てる場所はごみ箱だけじゃない
以下をうまく活用することで、捨てなくても再利用することができます。
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・リサイクルショップ、フリーマーケットを上手に利用してみましょう
・ネットオークションに出品してみましょう
今すぐ捨てよう
「もったいない」と思ってとっておくことが「もったいない」としたら?冷蔵庫の中を思い出して下さい。冷蔵庫には、なかなか減らない調味料やお菓子。冷凍庫には、長期滞在中の珍味やお総菜などありませんか? 冷蔵庫に物を詰め込みすぎると、消費電力が増え、電気代は上がります。
冷蔵庫の中の物を探している間にも、冷気はどんどん逃げてしまいます。「もったいない」と思ったらすぐに使いましょう。電気代を使って、取っておいて賞味期限が切れてから捨てることこそ、「もったいない」です。
冷蔵庫をすっきりさせるとお金が貯まる
・物を詰め込みすぎない・開けている時間を短くする
これらのことをするだけでも年間1000円単位で電気代の節約ができるといわれています。
Less is moreでお金を貯める
Less is more(レスイズモア)は、「少ないほど豊か」という意味です。いらない物を捨てれば、本当に必要な物が残ります。最初はこんな少なくて暮らせるの?と思うかもしれませんが、暮らせるから不思議です。安売りで買いすぎていた、食料品。和食、中華、洋食、それぞれにあわせた食器。ひょっとして、いるかもしれないと思って買った服、バッグ、靴。それぞれ、必要な物でしたか? 代用できる物はありませんか?
自分の求めるライフスタイルがはっきりしていれば、買う物も必要最低限になります。衣替えの季節がチャンスです! 大きなゴミ袋を用意してお家もあなたも生まれ変わりましょう。
文:山口 京子(ファイナンシャルプランナー、アナウンサー)
大学在学中からテレビに出演。卒業後はフリーアナウンサーに。新婚当初は世帯年収200万円で庭付き一戸建てを購入、2年で完済。お金好きが高じてFPの資格を取得し、家計管理や保険、運用までアドバイスする。
(文:山口 京子(ファイナンシャルプランナー、アナウンサー))