東京・Bunkamuraオーチャードホールで開幕した『ホイットニー・ヒューストン ホログラムコンサート』 Photo by 落合由夏 日本初上陸となる『ホイットニー・ヒューストン ホログラムコンサート』が26日、東京・Bunkamuraオーチャードホールで初日を迎えた。
【写真】『ホイットニー・ヒューストン ホログラムコンサート』東京初日公演に登場したMay J. “伝説の歌姫”と称されるホイットニーさんは、2012年2月11日に48歳で亡くなってから10年以上が経過しているが、昨年12月に公開された彼女の半生を描いた伝記映画『ホイットニー・ヒューストン I WANNA DANCE WITH SOMEBODY』は大きな反響を呼び、現在も大ヒット公開中。
その映画に先駆けて、ホイットニーさんを“ホログラム技術”でよみがえらせたコンサートがアメリカのラスベガスやイギリスなどで上演され、各地で大絶賛された。そんなホログラムコンサートがついに日本で開幕した。
ホイットニーさんの姿は、過去のライブパフォーマンスのデジタルマスター版を起用。生バンドの演奏とダンサーたちが、ホログラムとともにステージを作り上げていく。ライブフィルム(映画)やフィルムコンサートと呼ばれるステージとは違う、“リアリティー”がそこにはある。
バンドマスターを務めるのは、レニー・クラヴィッツのツアーにも参加したキーボード奏者、ケイリブ・ジェイムス。ギターはTRI-OffenciveやTRIXで活躍した菰口雄矢。ベースは平井堅やEXILE、安室奈美恵ら日本人アーティストとも共演経験のあるローレンス・ダニエルズ。ドラムはThe SupremesやTemptationsなどのサポートをしていたジェイ・スティックス。ダンサーは、モデルや役者、コレオグラファーとして活躍中のTAKAをはじめ、ANGEL、NADiA、RICKYといった個性豊かな4人が集結している。
開演時間となり、バンドメンバーとともにステージに登場したのは東京公演のゲスト、May J.。幼い頃に映画『ボディーガード』を観て衝撃を受けたというMay J.は、リスペクトの気持ちを込めて「So Emotional」と「One Moment in Time」を歌い上げた。
本編はアップテンポな「HIGHER LOVE」でスタート。ステージに現れたホイットニーさんの歌声はもちろん、表情や体の動きまでがリアルで、バンドの演奏するサウンドとの波長もピッタリと合致。客席で観ているファンも同じ空間を共有していることが実感できる臨場感があった。
ホログラムによるホイットニーさん自身の姿だけでなく、曲に合わせて背景も花火や炎、雲やレーザービームなど、映像での様々な演出が楽しめることもこのコンサートの大きな魅力となっている。
華やかな演出も印象的な「I WANNA DANCE WITH SOMEBODY」、ダンサーたちとのシンクロ具合も見どころの「IT’S NOT RIGHT BUT IT’S OK」など、どの曲もオーディエンスを惹きつける魅力を持っているが、圧巻は「I WILL ALWAYS LOVE YOU」。
アカペラで始まり、凛とした空気を作り、そこにバンドの音が加わっていき、広がりと奥行きを感じさせる。まさしく生演奏のコンサートだからこそ体感できるグルーヴというのもこのホログラムコンサートの大きな魅力と言えるだろう。
東京公演はきょう27日とあす28日も開催。きょう27日のゲストはクリス・ハート、そしてあす28日には再びMay J.がゲストとして出演する。そして2月11日、12日には愛知・愛知県芸術劇場大ホール、3月25日、26日には大阪・大阪フェスティバルホールでの開催も決定している。