ジャニーズWEST 重岡大毅、初のホラー映画『禁じられた遊び』の見どころは? ベストセラー原作小説から考察

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2023年01月28日 07:11  リアルサウンド

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 ジャニーズWEST・重岡大毅と橋本環奈がダブル主演を務めるホラー映画『禁じられた遊び』が9月8日に公開される。監督は『リング』『事故物件 恐い間取り』などで知られるホラー映画の巨匠・中田秀夫、企画プロデュースは『64-ロクヨン- 前編 / 後編』といったヒット作を多数手掛けた平野隆。大注目の面々が集結し、各所で大きな話題となっている。


 数ある注目点の中でも、本稿では特にジャニーズWEST・重岡大毅に注目したい。一体、俳優としても実力派である彼は、どんな演技を見せてくれるのか? ベストセラーとなった原作小説のプロットを振り返りながら考えていこう。


 原作は作家・ライターの清水カルマが2019年に刊行した、恐怖が身に迫る本格Jホラー小説。全国の書店員が選ぶフィクションの新人賞「本のサナギ賞」第4回大賞を受賞し、続編も刊行されシリーズ累計で10万部もの部数を突破した。来たる2月4日には、映画化を記念した新カバーをまとったディスカヴァー文庫版が発売される。


 重岡が演じる主人公は、デザイン用品会社の営業マン・伊原直人。念願のマイホームで、妻の美雪と息子の春翔とともに、幸せな家庭生活を送っていた。しかし、順風満帆の日々に、突如として悲劇が訪れる。美雪が居眠り運転のトラックにはねられて、命を落としてしまったのだ。遺された二人は、美雪の死など到底受け入れることができない。春翔は「ママを生き返らせる」と、その死体の指を庭に埋め、熱心に祈りを捧げ出す……。


 そこで橋本環奈が演じることとなった、フリーのビデオ記者・倉沢比呂子の視点へ。その身の回りではなぜか「誰も乗っていないエレベーターが動き出す」「部屋の中にカラスの死骸が突然あらわれる」といった奇怪な出来事が次々と起こりはじめていた。以前、直人の元不倫相手を疑われた比呂子は、それらの原因を美雪の持つ不思議な力のせいだと確信していた。以前、二人が親しくしていた時にも、同じような出来事に見舞われていたからだ。真相を探るために直人の家を訪れると、そこで異様な光景を目にする……。


重岡大毅の初ホラー、迫真の演技に期待

 こんな恐怖とスリルが満載の物語を、重岡はどう演じるだろう。全身全霊の憑依型演技が評価の高い重岡だが、初となる“ホラー作品”の演技力には期待が高まる。先日公開された予告動画では、見てはいけないものを目にした直人=重岡が、自分を失うほど大声で絶叫するシーンが切り取られており、迫真の演技を見せていた。


 発表された本人コメントでは「想像を遥かに超えてくると思います」と自信を見せる。さらに続けて「ホラーの撮影は、カメラが回り出す時点で気持ちを作っていないといけないので、酸欠になりそうだと感じたこともあるほど。本当にパワーが必要なんだなと思いました」とのこと。中田監督は重岡について「私が『ホラーは後でいっぱい音がつくから』と『大きな表現』を求めたのにも十全に応えてくださり、大満足でした」と、その演技に太鼓判を押す。


 そして、直人の微妙な心情の機微を、どう繊細に表現するかも気になるところだ。というのは、直人はさまざまな愛の葛藤に板挟みとなる。最愛の妻への愛情、しかしその裏切りでもあった過去の不倫に近しい交流、亡き母に病的に執着する息子へのいじらしい思い……。それらが複雑に絡み合った作品であって、ホラーといっても、「敵から大事な家族を守る」といったシンプルなストーリーではない。自分が愛していた人が奇怪な何者かに豹変してしまう話なのだ。だから敵を葬ることは、最愛の人との別れをも意味する。そこには嫉妬や怨念もある。そんな愛憎が入り混じった物語を、重岡はどう演じきってくれるだろう。役者としての新境地の開花に期待ができそうだ。


 先述の通り、映画『禁じられた遊び』の劇場公開は9月とまだ少し先ではある。さらなる続報に期待したいところだが、まずはその原作小説をじっくり愉しみながら、重岡ら豪華俳優陣の演技を頭の中で空想してみるのもひとつかもしれない。


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