映画「犬神家の一族」の旅館が売りに出される 経営する高齢夫婦が「苦渋の決断」

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2023年02月01日 12:27  ねとらぼ

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ねとらぼ

名作映画の舞台が売りに出されています

 映画「犬神家の一族」の舞台となった旅館が売りに出されています。担当する不動産会社にいつ頃から販売しているのかや、販売背景について聞きました。



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 販売中となっているのは、長野県佐久市望月にある井出野屋旅館。映画「犬神家の一族」で使用されたことで知られる老舗の旅館です。販売価格は1880万円。 



 「犬神家の一族」は1976年に公開された推理サスペンスで、石坂浩二さん主演の「金田一耕助」シリーズ第1作。湖の水面に二本の足が突き出ているシーンや、白マスクのスケキヨが印象的で、全編は未鑑賞であっても部分的に知っている人が多いであろう映画です。



 販売ページには旅館内の写真が多数公開されています。映画作中ほどの不気味さはありませんが、伝統的な木造建築による落ち着いた雰囲気が伝わってきます。



 このような長い歴史を持つ立派な旅館が、売却されるに至った経緯が気になるところ。物件を取り扱うミヤモリ不動産に話を聞いたところ、経営者は79歳と80歳の夫婦で、コロナ禍による経営不振と高齢のため手放す必要に迫られたとのこと。告知から一週間程度ということもあり、購入を検討している人からの問い合わせはまだないそうです。



「大正時代から続く老舗旅館、あの映画『犬神家の一族』でも使用され、趣のある建物です。こちらの建物が建っているところは、中山道六十九次のうち、江戸から数えて25番目の宿場町にあり、歴史を感じる静な雰囲気が魅力の1つです。望月は地域柄賃貸物件が少ないので、改装して賃貸経営という方向でも考えて頂けると思います」(ミヤモリ不動産担当者)



 なお購入後の維持について「佐久市の田園地域に該当するため、佐久市景観条例による規制がございますのでご注意ください」との補足もありました。



 売却まで1年以上の相談を重ね、苦渋の決断で販売に至ったとのことで、購入者が今後どのように引き継ぐのかも気になるところです。大正時代から続く老舗旅館とあり、今後も大切に保管されてほしい建物です。


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  • 重たい屋根瓦の波、昼でも暗い屋内、手入れされていても少しずつ崩壊していく内装。横溝ものには不可欠なのが、お大尽の旧家だが、現在はほぼ絶滅していて撮影に使えるものがない。残したい。
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