「常に空腹」5歳で体重44キロ超え 娘の遺伝子疾患に苦悩する母親(英)

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2023年02月02日 22:11  Techinsight Japan

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体重44キロ超えの娘(左)をケアする母親(右)(画像は『New York Post 2023年1月24日付「My 5-year-old is obese ― I have to lock her out of the kitchen」(Caters News Agency)』のスクリーンショット)
このほどイギリスで、5歳にして成人女性とほぼ同じ体重の女児が関心を集めている。女児は希な遺伝子疾患により、満腹を感じることができないため、常に食べたがるという。米メディア『New York Post』などが伝えている。

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英ウェールズ、ニューポート在住のホリー・ウイリアムズさん(Holly Williams、25)にはハーロウちゃん(Harlow)という名前の娘がいる。彼女はまだ5歳というのに既に体重が98ポンド(約44.5キロ)もあり、希な遺伝子疾患である「プラダー・ウィリー症候群(PWS)」という病気を抱えていた。

米メイヨー・クリニックによると、PWSは約3万人の出生に対して1人の割合で発症するそうだ。PWSは15番染色体の欠失が原因とされ、公益財団法人「難病医学研究財団/難病情報センター」によると、この疾患は発達遅滞、筋緊張低下、特異な性格障害や行動異常などの神経学的な異常が見られるとのことだ。

また症状としては3〜4歳頃から過食傾向が見られ、肥満に低身長といった特徴があるという。ハーロウちゃんも、この症状のせいで肥満体型となり、充分な食事を摂っても満腹感を得る事ができず、いつも空腹を埋めるためにホリーさんの目を盗んでは食べ物を探して食べ続けてしまうそうだ。

そのためホリーさんは、ハーロウちゃんが食べ物を口にしないようにキッチンの入り口ドアにベビーゲートを設けなければならなかった。また通常の食事が済むとホリーさんはハーロウちゃんに「これ以上食べないように」と言い聞かせているそうだが、まだ5歳のハーロウちゃんの食欲を完全に制限することは難しいようだ。


ハーロウちゃんがPWSと診断されたのは、彼女が生後6か月を迎えた時だった。そんな彼女は生後8か月になるまで首がすわることがなく2歳半になるまで歩けなかったそうだ。ホリーさんは当時をこのように語っている。

「ハーロウが生まれた時、私たちは何かがおかしいと感じました。彼女は何だかぐったりしてて力もなく、泣きもしなかったし哺乳瓶でミルクをきちんと飲むこともできなかったんですよ。」


今のハーロウちゃんは明らかに肥満で運動能力にも問題があり、長い時間歩く事ができないという。愛する娘の症状に苦悩を抱えるホリーさんだったが、彼女は英タレントでモデルとしても知られるケイティ・プライス(Katie Prices)の存在が励みになっているそうだ。ケイティの息子ハーヴェイさん(Harvey)はハーロウちゃんと同じくPWSを抱えており、ホリーさんはこのように語っている。

「ケイティ・プライスの番組やドキュメンタリーを見たけど、ハーヴェイと一緒にいる彼女の姿を見ていると、何だか私とハーロウを見ているようで好きなんです。私がケイティから学んだことのひとつは忍耐と冷静さを保つことです。これは最も重要なことで、私たちと同じで彼女たちも大変だということを忘れてはならないと思いました。」


現在、ハーロウちゃんは健康に問題があるものの他の子と同じように学校へ通っており、普段は母親のホリーさんととても仲が良く、常に一緒にいるそうだ。しかしながらホリーさんは今後もハーロウちゃんが健康でいられるように適切な対策を取り、彼女の食事を制限するためにも厳しく接しなければならないようだ。

画像は『New York Post 2023年1月24日付「My 5-year-old is obese ― I have to lock her out of the kitchen」(Caters News Agency)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)

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