小芝風花 1月19日に「ぐるぐるナインティナイン」(日本テレビ系)で、同番組の人気企画「グルメチキンレース ゴチになります!24」の新メンバーに決定した俳優の小芝風花(25)。初回の番組で、ナインティナイン・矢部浩之から「ゴチの話が来たときはどんな気持ちでした?」と聞かれると、「めちゃくちゃうれしくて、特に母が喜んでくれて」と、喜びをあらわにした。
【小芝風花さんの写真をもっと見る】 メンバーがクビになった際は、常に新メンバーの予想合戦が話題になるゴチ。今回もさまざまな臆測が飛び交ったが、小芝に決まるとSNS上では「ゴチがまた楽しみになる」「小芝風花が出るから、毎週見ようかなぁ」など、好意的な声が目立っていた。ゴチのメンバーとして、視聴者から歓迎されているようだ。
2011年にオスカープロモーションのオーディションでグランプリを受賞したことをキッカケに芸能界デビューした小芝。その後、映画デビュー作「魔女の宅急便」(2014年公開)で主演を務めるなど、出始めの頃は“ゴリ押し”されているタレントという印象を抱く人もいた。だが、今はそんなイメージは払拭(ふっしょく)されたと言っていいだろう。その理由をテレビ情報誌の編集者はこう話す。
「やはり、徐々に演技力の高さが浸透していったことが大きいでしょう。ここ数年のドラマでは、19年放送の『トクサツガガガ』の隠れ特撮オタク役や、『べしゃり暮らし』の女性漫才師役など幅広い役を演じています。また『妖怪シェアハウス』で、逆境にめげず妖怪たちと暮らしながら成長していく主人公を好演し、コメディエンヌとしての魅力を発揮しました。さらに、21年放送の『彼女はキレイだった』では、優等生美少女から冴えないアラサー女子となってしまったヒロインを演じ、イケメンエリートとのラブストーリーに挑戦。さまざまな表情を見せながら、コミカルなシーンもシリアスなシーンも演じ切り、業界内からも高評価を獲得しています。昨年放送された『霊媒探偵・城塚翡翠』と続編『invert 城塚翡翠 倒叙集』では、主人公のお姉さん的存在のパートナー役で、主演の清原果耶との掛け合いも見事でした」
そんな確かな演技力を持つ一方で、その人柄は親近感を覚えるようなエピソードもある。
「Yahoo!ニュース」(22年5月21日配信)では、洋服が安いとついつい買ってしまうと告白。セールという文字に弱く、ネット通販で割引率が表示されていると「今だ!」と買ってしまい、サイズなどに失敗することも。また、テングにならないように気をつけていて、人は自分で気づかないうちに変わると聞き、テングになりそうだったら指摘してくれるように、周りの信用できる人や家族にお願いしているという。
「謙虚で素直な人柄が視聴者にも伝わっているのでしょう。例えば、コメディエンヌと呼ばれることについては、周りが面白いお芝居をしてくれてそれにリアクションをする感じなので、周りのみなさんが素晴らしいおかげだとインタビューで話していました。また、別のインタビューでは、エゴサーチをする際は、外見へのネガティブな意見は流すが、『声がキンキンしてて聞こえづらかった』という意見があったときは、次の作品で声のトーンを落としてみるなど、生かせると思うことは取り入れるようにしているそうです」(同)
ネット上の意見も素直に受け入れる俳優は珍しいだろう。一方、ゴチメンバーになってさらにメジャーになると、そうした“良い子ぶり”が鼻につくという視聴者も出てきて、アンチが増えていく懸念もある。ただ、小芝自身も経験を重ねていくなかで変化してきている。
「『元気、明るい、笑顔というイメージを求められることが多いが、そこにもっていくのが正直しんどくなってきている』と、昨年10月のインタビューで明かしていました。役柄のイメージも変えていきたいそうで、猟奇的な役もやってみたいとか。自身を客観視できるところもあり、身の丈に合った振る舞いができそうなので、たたかれるような発言もまずしないでしょう。演技力の高さに加え、かわいくて愛想と性格が良いので、これからますます人気が出るのは当然でしょう」(テレビ情報誌の編集者)
ドラマウォッチャーの中村裕一氏は、小芝風花の今後についてこう語る。
「第一印象として線が細く、一見か弱そうに見えますが、彼女の魅力はその瞳の奥に秘めた、凜とした光にあります。芸能界に入る前にフィギュアスケート選手だったこともあり、プレッシャーに立ち向かうそのひたむきな姿勢はそのまま演技や表情にも表れ、見ているだけで自然と応援したくなります。今回のゴチメンバー加入は大きなターニングポイントになるでしょう。愛嬌(あいきょう)あふれる素直な性格だけでなく、これまで見たことのない意外な面もお茶の間に浸透するでしょうし、このまま順調に俳優としてのキャリアを積み重ねれば、老若男女誰からも愛される存在として絶大な支持を獲得することは間違いありません。数年のうちにNHK連続テレビ小説のヒロインになっていても決して不思議ではありません」
ゴチ新メンバーとして本格的にバラエティー番組に進出することになった小芝。“優等生”以外の新たな一面をぜひ見てみたい。
(丸山ひろし)