『100万回 言えばよかった』名シーンに涙、脚本と演技が生む温かさ

0

2023年02月03日 19:20  ドワンゴジェイピーnews

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

ドワンゴジェイピーnews

写真

ありふれた言葉なのに、新しく心に響く。



金曜ドラマ『100万回 言えばよかった』は完全オリジナルの“切なくて温かい”ファンタジーラブストーリー。先週第3話の告白シーンは、このドラマを凝縮したような名シーンだった。


ドラマの放送が発表された時、本作の脚本を手掛ける安達奈緒子氏のコメントには、「(このドラマの企画の話を聞いて)ド直球に愛を伝えるお話は素敵だなと素直に感じました」とあった。また主演の井上真央は、演じる悠依について「本当にまっすぐな言葉を言う」と語り、佐藤健は今作について「すげえ泣けてくる」と話していた。まさにその言葉たちを表したようなシーンは、上質な脚本と圧倒的な芝居が相まって、視聴者からは「泣かされた」「切なくてボロ泣き」「感情移入してしまう」「文句なしに名シーン」と反響が相次いだ。

「私はあなたのことが好きです」
言葉だけ見れば、ありふれた言葉かもしれない。
何らかの事件に巻き込まれ“幽霊”として彷徨っている直木(佐藤健)。恋人の悠依(井上真央)は直木の姿も見えないし、声も聞こえない。それでも人目など全く気にせず、自分の気持ちを伝える。


「この世界で 一番 大好きです 理屈じゃないの 何だかわからないけど 好きなの 一番」
直木の父親は、直木が行方不明だと聞いても「もう関係ない」と言い、母親は直木のことをドナーとして直木の弟・拓海の命をつなぐためだけに必要としている。

悠依が、自分にだって信じたくない「直木はもう亡くなっているかもしれません」という言葉を敢えて口にしても、母親から返ってきた言葉は「拓海がまた再発したら どうしよう」。直木を探す理由は弟のため。


でも悠依は静かに聞いて、胸がつぶされそうなほどの怒りや悲しみを、マイナスの言葉でなく、直木への愛をあらわす言葉にして伝える。

「ただ好き」
「何回でもいう 私は あなたが好き あなたじゃないとダメ あなたがいない世界なんて もう…ホント 意味 分かんない!」

理由なんかない“好き”を必死に伝えようとする悠依の告白。言葉を明るく重ねれば重ねるほど泣けてくる。それを聞きながら目を赤くし、涙を流し、やがて号泣して天を仰ぎながら「ああ…悠依に見えてなくてよかった」と、情けなく言って不細工に泣く直木。これまで目の奥に悲しみがにじんでも、どこかあきらめたような冷めたような表情をしていた直木の心の奥の感情が溢れ出る。クスッと笑ってしまうセリフでもある。その時流れているマカロニえんぴつの主題歌『リンジュー・ラブ』も決して暗くない。井上真央の自然な感じと温かさが伝わる声や表情、それを静かに受け止めながらも目から感情が流れ落ちる佐藤健。思いっきり切ないけど温かい。キュンとするセリフがこんなに泣けて、優しい気持ちになれるなんて。二人の演技力と脚本の良さが重なってこそ新しくも感じられる名シーンだったと言えよう。


そんななか、ラストにはブルーシートから見える誰かの手。謎は山積だ。
直木の体はどこに?事件の真相は?鍵を握りそうな莉桜(香里奈)も行方がわからない。宋(シム・ウンギョン)が、魚住が亡くなった夫にそっくりだと言っていたことも気になるところ。

幽霊の先輩・樋口(板倉俊之)と直木の楽しい会話の中で、“乗り移る”ことができたという直木の発言に樋口が驚いていたことから同じ幽霊でも違いがあるのか。

そしていつものように、悠依、直木、魚住の3人のクスッとさせられる絶妙なやりとりに期待せずにはいられない。


----------non_rss_end----------

今夜の第4話に期待が高まる。



第4話あらすじ

悠依(井上真央)の独白とも言える直木(佐藤健)への思いを聞いた譲(松山ケンイチ)は、力になりたいと考えるも、今の自分に何ができるか思い悩んでいた。


そんな中、河川から直木の携帯電話が発見される。依然、殺人事件の容疑者にされたままの直木は、自分の遺体が見つかっていないことを不審に思い、行方不明の自分の身体を捜し始める。


一方、悠依の元に英介(荒川良々)から、こども食堂に来ていた子の一人が行方不明だという電話が。直木も協力し、とある山間部に子どもを捜しに行くが、そこにはさらなる衝撃が待ち受けていて…!?



■金曜ドラマ『100万回 言えばよかった』
毎週金曜よる10:00〜10:54

ⒸTBS

    ランキングエンタメ

    前日のランキングへ

    ニュース設定