
前回からの続き。
温厚で、感情をあまり表に出さないコウタがこんなに声を荒げるなんて、とてもめずらしいことです。義母にとっては、愛する優しい息子からこんな風に言われるだなんて思ってもみなかったようで、目に涙を浮かべながらすぐに謝ってきました。コウタは義母の言いなりになることはなく、私はホッと安心しました。これからも義母関係で困ったことがあったら、今回のようにビシッと言ってくれるでしょう。私は、「大丈夫、この結婚はまだ続けられる」と心の中で深く頷くのでした。そして、結婚式当日の朝。


結婚式にまつわるトラブル、モヤモヤ、怒りの原因はほぼすべて義母です。たしかに式そのものは思い出に残るようないいものでしたが、それにしても義母がひどすぎる。しかしそれを面と向かって言えるほど図太くなれない私は、「あ、はは……」と引きつった笑いを返すことしかできませんでした。
【第4話】へ続く。
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