
全国で相次いで発生し、世間の注目を集める広域強盗事件。ニュースを見て不安を感じた人も多いことでしょう。
そこで今回は、1月25日に発売された『一生役に立つ しんどくならない「ひとり暮らし」ハンドブック』(華井由利奈著・光文社)から特別に、ひとり暮らしの防犯にまつわる項目を抜粋して紹介します。
ひとり暮らしが“しんどくなる”原因に着目し、住まい、食、身だしなみ、お金、防犯、人間関係、メンタルケアなど、ひとり暮らしの「これだけは」を幅広く網羅。さらに、「同じような失敗や後悔をしてほしくないから」と先輩たちから寄せられた約1000件のアドバイスが50の心得にまとめられています。「ひとり暮らしは『できて当たり前』ではありません」という著者が、これからひとりで生きていくあなたに「どうしても」伝えておきたい50の心得、本書でぜひチェックしてみてください。
2階以上でも 窓は閉めよう空き巣・強盗・強姦などを目的とする住宅への侵入は、年間で7万件以上起きています。1日あたり約200件です。
共同住宅への侵入手段で一番多かったのは無施錠。半数以上を占めていました。
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2階以上の部屋に住んでいる場合でも、お風呂に入るときには、部屋の窓のカギを閉めること。コンビニに行くときやごみ出しなどでもかならず閉めましょう。
男性でも 「無施錠」は厳禁です。
ひとり暮らしの先輩のなかには、「何もないだろうと思って無施錠で寝たら、女の人が俺の寝顔を見つめていた……」という怖い経験をした男性もいました。
また、住宅侵入盗の3割近くが、在宅中にもかかわらず家に入り込んでいます。住人と鉢合わせてしまった泥棒がパニックに陥り、凶器を使う可能性もあります。
もし在宅中に侵入されたら、決して自分で解決しようはせず、できるだけ早く外に出て警察 (110番)に通報しましょう。
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在宅中でも スマホを持ち歩く習慣をつけておくと安心です。
無施錠中宅への侵入 殺人事件の例自転車で徘徊して、無施錠の窓をチェックしていた
男が無施錠の窓や玄関から複数の女性宅に侵入。4人の女性を縛り強姦したうえで金品を盗み、最後に侵入した家では女性を殺害(2007年 埼玉県川口市 女性会社員殺害事件)
ストーカーが無施錠の窓から侵入
ストーカーの男が女子高生宅の隣家屋根上に潜伏。犯行の機会をうかがい、無施錠の窓から侵入してクローゼットに潜伏。被害者は帰宅後にストーカーに首を刺され、搬送先の病院で死亡(2013年 東京都三鷹市 女子高生ストーカー殺人事件)
無施錠の玄関から男が侵入
男は、物色する際に室内で見つけた包丁を持ち歩き、「部屋にいた女性に気づかれたので刺した」と供述。事件の数時間後に訪れた友人が、布団の上から刃物で刺された女性が死亡しているのに気づき119番した(2012年 千葉県浦安市 看護師殺害事件)
あらかじめ無施錠か確認して強姦殺人
女性に性的暴行を加えたうえで首を絞めるなどして殺害し、金品を奪って、遺体を栃木県の別荘地に埋めた。男は「事件前日、女性の家が無施錠だと確認した」などと供述しており、警視庁は襲う相手を探していたとみている(2020年 東京都豊島区 女性遺棄事件)
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短時間で終わるごみ捨てやコンビニへ行く間でも、玄関や窓の鍵をかけてください。「防犯対策をしていたら被害にあわずに済んだのに」と後悔しないよう今日から対策を始めましょう。