名言ななめ斬り! 第42回 キャサリン妃「もう一人子どもが欲しくなるから」-“やる気マンマン”プリンセスと英王室の未来

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2023年02月07日 07:01  マイナビニュース

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ネットフリックスのドキュメンタリーシリーズや書籍「SPARE」で、イギリス王室に関する暴露をし続けるヘンリー王子とメーガン妃。キャサリン妃がメーガン妃の結婚式の直前に、シャーロット王女が着るドレスがブカブカすぎると言ってきたので、メーガン妃が王女のドレスを直そうとしたところ、キャサリン妃はすべてのドレスを直せと言ってきた……などのいざこざがつづられているそうです。


王室のゴシップというのは庶民の楽しみの一つかもしれませんが、今回というか、 メーガン妃に対する私の感想は「つまらんのう」の一言なのです。

○“見初められちゃった”ダイアナとメーガンは違うはず



メーガン妃の姑にあたる ダイアナ妃の結婚に至るまでのストーリーは、なかなかドラマチックです。チャールズ皇太子(当時)は数少ない、心を許せていたマウントバッテン卿が亡くなり、落ち込んでいた。それをなぐさめたのがダイアナ妃(当時)だったと言われています。ダイアナ妃のお姉さんはチャールズ皇太子と交際しており、「彼女の妹」程度の面識はあったそうです。結局、チャールズ皇太子とダイアナのお姉さんは破局しますが、久しぶりに会った「元カノの妹」は19歳になっており、美しく成長していたのでした。傷心のチャールズはダイアナにひかれ、結婚を決めたのです。19歳のダイアナは恋も世間も知らなすぎず、両親の離婚で心にトラウマを抱えていたため、家庭の幸福に飢えていました。そんな少女が挙式直前にチャールズとカミラが不倫関係にあることを知ってしまい、どれだけ傷ついたかは想像に難くない。彼女は婚約破棄を願いましたが、国家的慶事が少女の希望でストップするわけがない。結婚前から続く夫の不倫と王室に嫁いだストレスで、摂食障害をわずらってしまったそうです。



若く、何もわからないうちに家柄と美貌で「見初められちゃった」ダイアナ妃とメーガン妃は違うはず。彼女が結婚したのは30代半ばで、再婚です。女優として社会経験も積んでいます。十分オトナである彼女が、王室に入った自分が何の貢献も果たしていないのに自分をほめそやし、ちやほやしてくれると思っていたのだったら、浅慮というものではないでしょうか。芸能界や王室のような庶民の憧れの場所というのは、言うに言われぬ苦労もあるはず。そういうことを承知で「のしあがってやる、天下とったる」と思って王室入りしたと勝手に思っていたので、がっかりしてしまったのです。

○キャサリン妃はセクシー衣装で王子を射止めた



私の経験からいうと、付き合いやすい人とそうでない人の差は“やる気”にあるような気がします。やる気がある人は、目的に向かって生きているので、それ以外のことには目に入らない傾向がありますが、いまいち何をやりたいのかわからない人は、どこに力を注いでいいかわからず、他人のささいなことが気になって、あっちこっちに迷走してしまうのではないかと思うのです。

メーガン妃の義姉、キャサリン妃も見る人から見れば「やる気マンマン」なプリンセスなようです。キャサリン妃と言えば、“ファッションショー事件”が有名です。チャリティーショーのためにモデルを務めたキャサリン妃ですが、その際に着たのがビキニタイプの水着の上にシースルーのワンピースがついたような服。キャサリン妃のボディラインがはっきり見えて、この姿にウィリアム王子がノックアウトされて交際のきっかけになったとも言われています。若者らしい、自然な成り行きでの恋と言えますが、歴史家・ロバート・ウェイシーによると、彼女はウィリアム王子を射止めるために策略を練っていたそうで、わざと自分のレベルより下の大学を選び、入学も遅らせたそうです。ちょっと棘のある言い方からして、イギリスでも「王室入ったる! プリンセスなったる!」というやる気マンマンな女性は好まれず、ダイアナさんのように「若く美しい娘がわけもわからないまま、選ばれてしまった」というストーリーが好まれるのかもしれません。



しかし、一人の女性の人生、そして王室の未来を考えるのなら、「やる気マンマン」なプリンセスのほうが断然よくないですか?

○キャサリン妃の名言「私がもう一人子どもが欲しくなるから」


キャサリン妃は現在三児の母となり、王室にもよくなじんでいるように見えます。渡邉みどり著「イギリス王室 愛と裏切りの真実」(主婦と生活社)によると、 エリザベス女王に「公務の際に髪がかかって顔が見えないので切りなさい」と言われれば、素直に応じるなど、彼女は上を立て、公務にはファストファッションも取り入れるなど、婚家に馴染んでいるように見えます。キャサリン妃は公務で訪れたリーズで、花屋さんから「バレンタインデーには、ウィリアム王子が真っ赤な薔薇を送ってくれるでしょうね」と声をかけられると「してくれないと思います」とあっさり返したことが話題になりました。王子が本当にバラの花をプレゼントするかどうかはわかりませんが、夫にロマンチックを期待する人では、王室ではうまくいかないのではないでしょうか。なぜなら、王子さまはフツウではないから、王子さまなのです。



キャサリンは公務で訪れたデンマークで「私が公務で赤ちゃんに会うと、ウィリアムが少し不機嫌になるんです。なぜなら、私がもう一人子どもが欲しくなるから」と述べたそうです。夫妻にとっても、王室にとっても、お子さんが増えるのはおめでたいこと。キャサリン妃にとって大事なのはロマンチックより王室で、なぜそう思えるかというと「プリンセスになりたくてなった」からではないでしょうか。真にやる気がある人というのは、「周囲がああしてくれなかった」とか「あいつがひどかった」と訴えるのではなく、自分の役目を粛々と全うする人ではないかと思うのです。



我が国のプリンスも、もう何年かするとお妃さま選びの話が持ち上がるでしょう。皇室の存続を望む者として、「やる気がある」女性が皇室に入り、ご自身とプリンスでお幸せになっていただきたいと思うのでした。



仁科友里 にしなゆり 会社員を経てフリーライターに。OL生活を綴ったブログが注目を集め『もさ子の女たるもの』(宙出版)でデビュー。「間違いだらけの婚活にサヨナラ」(主婦と生活社) が異例の婚活本として話題に。「週刊女性PRIME」にて「ヤバ女列伝」、「現代ビジネス」にて「カサンドラな妻たち」連載中。Twitterアカウント @_nishinayuri この著者の記事一覧はこちら(仁科友里)

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