エンゼルス広報 グレース・マクナミーさんが語る 大谷翔平との不思議な縁「知り合いの甥であるレアードさんが日本ハムでプレーしていて…」

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2023年02月07日 17:52  ベースボールキング

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エンゼルス広報・グレースマクナミーさん
 エンゼルス広報・グレースマクナミーさんが「PR TIMES カレッジ」で単独講演を行い、アメリカと映像を結んで約1時間30分、企業関係者や報道陣ら約700人に向けて自身の経験などを話した。

グレースさんは日本人の両親のもと、ロサンゼルス生まれ育った。95年にドジャース球団広報に学生インターンとして採用され、当時活躍していた野茂英雄投手関連の広報を手掛け、シーズン終了後に正社員として採用された。98年までドジャース球団広報として活躍。その後、転職や結婚、出産などを経て、2018年からエンゼルス球団広報を務める。

初めて大谷翔平を知った時の事を、グレースさんはこう振り返る。

「2017年の12月に大谷翔平選手がエンゼルスと契約をしましたが、実はその前から大谷さんについては知っていました。2016年に家族で日本に旅行したのですが、たまたま知り合いの甥であるブランドン・レアードさんが当時日本ハムでプレーしていたので、東京ドームの試合を従兄弟と観戦に行きました。そこで従兄弟から大谷選手の話を聞きました。残念ながらその日は大谷選手が休みだったので試合で活躍するのを見る事は出来ませんでしたが、二刀流の凄い選手だという事はわかりました」と大谷を初めて観た時の印象を語った。

その後、「二刀流を大リーグでも続けるという事でしたので、野茂さんが大リーグに挑戦した環境とよく似ているなと思い、当時のエンゼルス広報担当副社長に、お手伝い出来る事があればと声を掛けました」と自ら球団にアプローチ。

「野茂さんがメジャーリーグでプレーしてから、多くの日本人が海を渡りましたが、やはりベーブルース以来の二刀流で挑戦するという事もありたくさんのメディアが日本から取材に来る事を見越して、エンゼルスに採用されました」と振り返った。

しかし球団広報は、朝早くから夜遅くまで選手の取材対応など、子供がいるグレースさんにとっては非常にタフな業務だ。キャンプが始まる6日前にオファーがあったというグレースさん。チームからは「家族は大事だから相談して決めなさい」と言われ、その晩は家族会議を開いた。

 「夫からは一生に一度の機会だし、活躍するママを見せるのは娘たちにはとても良い刺激になる、と。娘達からもママが好きな仕事をしたいならそれをサポートしたい」と言葉を掛けられ、決断した。

 「大谷選手のデビュー登板は2018年4月1日でしたが、エイプリルフールという事もありラインナップカードに大谷選手を投手とDHで出したら面白いジョークになるねと同僚と話していましたが、まさか数年後の2022年に大谷ルールができ、本当に導入されるとは思いもよりませんでした」と当時を振り返った。

 来月開催されるWBCでは、エンゼルスから大谷翔平をはじめ、チームメイトのマイク・トラウトは米国代表、マイク・スタッシやデビット・フレッチャーらもイタリア代表で出場予定。WBCを通じて、エンゼルスの名前によりスポットが当たり、世界中に広がって行く機会になる。グレースさんの広報としての仕事ぶりに、今シーズンは益々目が離せない。

(取材=ニッポン放送アナウンサー・大泉健斗)

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